【資格】2021年不動産証券化マスター(ARESマスター)Course1合格記録
昔書いたブログを整理しようと思っていたところ、資格関係の記事は今でも見られているようだったので、誰かの役に立てばと思ってnoteに移しておくことにしました。
本記事は不動産証券化協会認定マスター(ARESマスター)の合格記録。
私が受けたのは2021年なので少し情報が古いです。今は実務経験が不要になったことで科目が一部変更になっているようなのですが、会計・ファイナンスバックグラウンドの人間がCourse1をどんな感じで対策したかの参考になれば。
ちなみにCourse2は真面目にレポートに取り組めば通るので、今はしっかり証券化マスター名乗らせてもらっております。
↓以下、2021年12月に書いたものです。
合格した!ので試験の記憶を忘れないうちに記録しておきます。
宅建などのメジャー資格と比べて情報が少なく、私は完全に手探りだったため、一個人の試験感想レベルですが誰かの参考になれば幸いです。
この資格は不動産界隈、金融界隈、士業界隈など様々なバックグラウンドの人が受けているので、自分に似た人の戦略を真似るのがいいのかなと思います(後述しますが得点戦略がとても大事だと思うので・・)
基本戦略
ステータス
仕事は不動産会社の財務経理で若干証券化に絡んだことあるよ程度(GK-TKやTMKはすでに組成されてるものの事務にちょっと絡んだり、リースバックスキームで受益権化して売却したくらい。ファイナンス実務はコーポレートしかやったことない)。実務経験は薄いので受験生の中では弱いほうだと思われます。
関連資格は下記くらい。フツー。
・簿記2級
・宅建(2020年に43/50で合格)
不動産証券化という仕事は結構アツいんじゃないかと思っていた頃合いで上司に「この資格取っておくとたぶん職に困らないよ」と言われたこともあり受けることにしました。受験費は自腹ですが合格後に返ってくる上、報奨金が出るのでそれが一番の理由です。しかし会員企業でないため17万円程度の初期投資がかかります。わらう。
勉強スケジュール
テキスト発送と動画視聴の順番で、
6月:101科目(概要)
7月:102科目(不動産実務)
8月:104科目(ファイナンス)
9月:103科目上(法務)
10月:103科目下(会計)+105科目(倫理)
と計画し、概ねその通り進めました。
科目別の勉強は、「動画視聴→2019年の過去問該当科目解く→ノートにまとめる」の流れです。
(2020年の過去問は直前期に模試替わりとするため11月まで取っておきました)
直前期には過去問の各肢について自信を持って正誤判断できるまで、繰り返し解きました。
ざっくり勉強時間
動画視聴:38時間
過去問+まとめ:43時間
約81時間でした。
6~9月は10時間/月程度、10月~11月に追い込みました。
宅建の勉強していた時よりは楽な気持ちでしたw
各科目所感(+当日正解率)
101科目(概要)60%
概要と言いつつ各スキームの要点(103科目上(法務)と被ってませんかね)や、歴史、金融プレイヤーの動向を聞いてきたりと、なじみがないこともあり苦戦しました。金融関連については結局あやふやなままで臨んでしまったのでこちらも動画をさらに2巡くらいした方が良かったなという反省です。
102科目(不動産実務)84%
簡単なバリュエーションや賃貸借契約書、売買契約書を作ったことがあったのでイメージがわきやすい科目でした。宅建持っていればある程度被りますし、この科目はあんまり時間かける必要なかったかな。
会社のESG担当なのに最後の環境不動産の問題間違えて笑えました(笑えない)
103科目上(法務)63%
一番きつかった科目です。理由としては、
①各種スキームの要件、認可、根拠法などが絡まって混乱する
②担当している弁護士先生の説明が難解すぎる(私の理解力の問題かもしれない)
③実務上関わった経験がほぼない
という感じでした。
試験当日も過去問の傾向から変わっていた部分も多く苦しみながら解きましたが、一応合格ラインに乗っていたので良かったです。終了後の反省ですが、他の科目(会計とかファイナンス)より時間を割いた方がよかったと思います。
苦しみながらやった対策としては、下記のような感じです。
①各種スキームの要件、認可、根拠法などが絡まって混乱する
→スキームごとに論点を整理してノートにまとめ、直前まで頭に入れ込む。
②担当している弁護士先生の説明が難解すぎる
→テキストは諦めて、わかりやすい説明をしているサイト等を見つける。金商法関連はこちらのサイトに大変お世話になりました。
③実務上関わった経験がほぼない
TMKやGK-TK、リートについては働いている会社の実例を寄せ集め、登場人物をイメージして問題を読めるようにしました。
不特法だけは社内に事例がなかったのでキレそうになっていたところ、国交省の説明資料がわかりやすくて感激しました(第1~4号事業者が何をしている人なのかわかりやすい)。これテキストに載せれば良いのでは・・・
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001373305.pdf
103科目下(会計)81%
経理をやっているかつ簿記2級を持っているのでここは過去問だけ(動画なし)でもいけたような気がします。ただ、税務には苦手意識があり、当日も消費税と不動産取得税をしっかり落としました笑。消費税については難しすぎていつも白目むいてる。
この科目については税務メインで対策しておけばよかったなあと思います・・。
104科目(ファイナンス)87%
大学時代からずっと勉強し続けているもののいまいち表面的な理解しかできていないので、今回もはりきって動画を見ました。が、過去問を解いたところ表面的に問われるだけで拍子抜けしましたw
過去問の傾向も変わっていないので、まったくの初学者以外はこの科目についてはあまり深入りせずに過去問だけ回していればいけるような気もします。
ちなみにファイナンスのお勧め本はこちら。10年以上読み続けてる良書。
105科目(倫理)60%
5問しかないものの、うっかりすると科目足切りのトラップがありそうな科目(足切り何点か不明ですが)。
これは動画をしっかり見た方がいい気がします。倫理なので常識で解けると思いきや、常識で解けるのは毎年1問程度で、あとは善管注意義務、インサイダー取引、実務上の手続きなどを「いくつあるか」問題で問うてくるので対策しないと厳しいです。
全体的な反省点
①得点戦略を立てればよかった
各科目に対しての実務経験や前提知識の有無によって勉強時間の配分を変えるべきでした。
私の場合は101科目(概要)、103科目上(法務)が弱いのでそこをもっと時間かければ良かったです。
また問題の深みが問題作成者によって違うのも直前期になって気付きました。103科目上(法務)で多用されるような「いくつあるか」問題は深いし、ファイナンスとかDCFは単純な計算が4択になってるので浅めです。
浅く作ってるところは浅い理解でOKなので、ファイナンスとかは時間かけなくてよかったかなと思います。
②紙のテキストいらなかった
最初は紙のテキストを使っていたのですが、Web上で見れるテキストをスクショしてGoodnotes5でまとめた方が効率いいと気付いたのが10月・・。
そして過去問でわからなかったところも、検索ができるので逆引きしてスクショ、が効率良かったです。
テキストをキレイなままにしておけばメルカリで売る時にお値段アップだったのになーーというのもありとても反省。
③過去問になくて動画にあるものをチェックしておけばよかった
初物的な問題は「過去問になくて動画にあるもの」から出る気がします(2021年はPFIとかNAV倍率とか?)。動画の中でもたしか「テキストより動画から出すよ!」的なことを言っていたような・・。
時間があれば動画もう一度チェックしておけば・・とは思いました。
まとめ
過去問はもともと配布された2年分だけやりこみましたが、初見の問題ジャンルもあったので、動画を見ずに過去問だけでチャレンジはよっぽど広範囲に精通した人でないとお勧めできないと思います。宅建合格者かつ高学歴な受験生集団に対して3割の合格率なので、ある程度は対策必要かなと・・。結果的には、全部の動画を見る必要はなかったと思いますが。
進め方については、
仕事上での専門分野:過去問→Webテキストチェック
それ以外の分野:動画視聴→過去問→Webテキストチェック
が効率的かと思いました。
私もすっかり気分は証券化マスターですが、まだCourse2があるので頑張ります笑。
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