武士道とは死ぬことと見つけたり
2018年にこの世を去った、樹木希林さん
2019年の希林本ブームに乗って本を買い、希林さんの言葉に触れましたが、自分の中で希林語録ブームは一時のものではなく、今もずっと続いています
「潔く生に未練がない。しかも謙虚で面白く、元気になれる」
過去の雑誌インタビューなどでの言葉をまとめた「一切なりゆき」を担当した文芸春秋の石橋俊澄編集委員はそう語ります
「健康な人も1度自分が、向こう側へ行くということを想像してみるといいと思うんですね。そうすると、つまらない欲だとか、金銭欲だとか、いろんな欲がありますよね。そういうものから離れていくんです」
『葉隠』にある「武士道とは死ぬことと見つけたり」を引用しながら、「あれも、やっぱり自分が死んだ状態を想定して、そういう所から自分を俯瞰して見る訓練です。ずっと現実にいると見えなくなるけど、私は病気をしてから向こう河岸に行くのが怖くなくなった」
希林さんの潔さはガンを患い、死を意識してさらに研ぎ澄まされたのかもしれません
ガンで逝くのか老衰で逝くのかはわかりませんが、人は必ず死んでいきます
向こう側へ行くということを想像し、意識しながら生きた時、生き方は、考え方は違った形になるのでしょうか
とはいえ、毎日向こう側のことを考えているわけにもいきません
希林さんの言葉は、向こう側とこちら側を行き来するのに、ちょうど良いヒントを与えてくれるような気がします
誰であろうとも、祝儀・不祝儀は一律3000円と決めている
映画賞の授賞式にリサイクルショップで買った100円もしないネクタイをしていった
ふだんは化粧もせずにリップクリームだけ。お風呂場にも石けんを一つしか置かず、それで顔も身体も洗う。
物を持たない暮らしを徹底し、見栄や世間体にとらわれなかった希林さん
それを実践するには周りの意見に流されず、人に批判されることも織り込んだうえで、ポリシーを変えない勇気が必要です
希林さんが支持されるのは、そんな生き方をしたいけれども、できない人が多いから
自分もそのうちの一人です
細かいことにはこだわらず、自分が大切にしていることをしっかりと守る
いつかそんな自分になりたいと思います
読んでくださってありがとうございます!