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シンガポール YICC 13日目

「生まれ変わったら、日本人になりたい。」

まさか、こんな言葉をインド人のヨガの先生から聞くとは思わなかった。

スタジオに行けないので、オンラインレッスンで継続中の講義であるが、本日は腰痛のためのヨガを復習してから、ヨガ哲学のヤマという講義があった。

ヤマとは、「やっては行けないこと」でヨガを広めた・伝えたパタンジャリさんというヨギが生きていた時代に、警察とかがいなかったので、個人的に人々が守るための戒律的なものだという。

箇条書きをすると、①非暴力(自分以外の人の心を傷つけない、言葉を使って傷つけない、体を傷つけないこと)②嘘をつかない③盗まない(人の物や時間を盗まない、欲しいとも思わない)④禁欲(独身でいること)⑤所有欲を持たない、ということ。

話が奥深すぎて、講義では①から④までしか説明をまだ受けていない。

この②の「嘘をつかない」という講義の中で、常に誠実でいることの例えとして、日本人や日本の電化製品をインド人の先生は例にあげた。

洋服はユニクロが好きで、車も日本製、電化製品も絶対に日本製を選ぶと言う。物作りの姿勢や歴史が、本当にすごいと言う信頼が絶対にあると言う。

それで、「生まれ変わったら、日本人になりたい。」と話していると、言う事を聞いた時に、なんだか嬉しいような、自分は日本人として自覚が足りないような気持ちになった。

インド人のヨガを教えている先生が、生まれ変わったらインド人ではなく、日本人になりたいって言う気持ちを、包み隠さず言う事。これも「嘘をつかない事」であると思う。

何より、いかに自分が日本の製品が好きかと話している先生が、眩しかった。
日本人は時間にも正確で、本当に誠実だと思うと話しており、電車が時間通りに来ることもすごい事だと話していた。

過去の先人の先輩達が、作ってきたそのような姿を、今を生きる私はきっと自覚して人生を歩んでいくべきなのだろう。やっぱりヨガを学ぶと背筋が伸びる思いだ。

④の「禁欲、独身でいる事」については、人生は4つの段階に分けられると言う。

・1歳から25歳の時期はBramachariya期と呼ばれ、エネルギーがすごくある状態である。しっかり学ぶ時期に、異性の事が気になり勉強に集中できない事のないように男女別れて、勉強をする必要があるそう。

・25歳から50歳はGrahasta期と呼ばれ、結婚や家族を作る時期で、家族との生活に時間を費やす事。働いてお金を稼ぐ時期だと言う。

・50歳から75歳はVanaprastha期と呼ばれ、会社や役割からリタイヤしても社会に貢献する時期であると言う。また自分のためにも時間を使う時期である。

・75歳から100歳はSanyasa期と呼ばれ、全てを放棄してスピリチュアルな練習を行う時期であるとのこと。物に執着せず、家族に執着せず、やがて来る死が幸せに来るための準備などをしておく。瞑想などのトレーニングを行っていると良いと言われているそう。

まさか、「禁欲」のところで、人生をどう生きるかの心得的な事を学ぶとは思わなかった。しかし、断捨離と言う言葉が流行ったり、終活と言う言葉が聞かれる時代になったのは最近ではなく、実はヨガの生まれた昔からあったものとは知らなかった。自分もそうであるが、いつまでも若いつもりでいるのではなく、年齢に応じた役割や、やがて来る死への準備に今から気持ちは備えておくことは良いことかもしれない。

次のレッスンも、このヨガ哲学の講義が続くので、じっくり聞いて自分をよく振り返りたいと思う。

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