「DIALOGUE+学概論」について
まえおき
続々とフォロワーたちが「DIALOGUE+学概論」のレポート提出を完遂させているので、私も急いで筆を取りました。クラスメイトが勉強してると焦るよね。そういうあれです。
ログ史に特化した考察、音楽に特化した考察、セトリに特化した考察、歌詞に特化した考察はそれぞれ専門の方に任せて、私は〈言葉〉に関するとりとめのないことでも書いていこうかと思います。
本題
声優が〈音楽〉を本気でやる。これが、DIALOGUE+というユニットの大きな魅力であると思います。〈言葉〉を扱う仕事である声優が、あえて音楽ライブをやる意味。〈言葉〉と〈音楽〉の境目にあるもの。それらはきっとDIALOGUE+の活動でこれまで追い求められていた要素であり、同時に今回のツアーで私が強く感じた要素でもあります。
たとえば、「人生イージー?」。今回のイージー?は、メンバーのアオリがメロディに乗って、そのまま曲に入るという変則的な始まり方をしていました。メンバーが私たちに叫んでくれるメッセージは、〈言葉〉単体でも味わい深いものです。しかし、彼女たちは〈言葉〉だけに頼らずとも、〈音楽〉という武器を持っている。〈言葉〉と〈音楽〉が接続する瞬間が、「がんばって!がんばって!君の時代だ!」という始まり方には込められていたかのように感じます。
それから、「夕空航路」と「フレンドファンファーレ」もそうだと言えるでしょう。何気ない日常を歌う「夕空航路」は、直前のMCで8人の仲の良さを聞いたことによって、より芯の通った歌として響いていました。東京に至っては、まるでMCが「夕空航路」のメッセージそのものであるかのような印象すら受けました。
「フレンドファンファーレ」も同様です。8人が結びつき、支えあうという前提を込みで聴く「フレンドファンファーレ」は、明るく暖かいメロディの中にメンバーの思いが感じられるかのようでした。
そして曲中に挟まる「DIALOGUE+学概論その1」といった講義も、〈音楽〉に交わる〈言葉〉であったと思います。
たとえば、「DIALOGUE+学概論その8」の「また会う約束をしよう」。これは、〈言葉〉として言わなくても、「ぼくらは素敵だ」を歌い上げるだけで、〈音楽〉的には十分に「またね」の意味は果たせたと思います。逆もまた然り、「またね」という〈言葉〉さえあれば、〈音楽〉によるメッセージは必ずしもなくていい。
しかし、「また会う約束をしよう」のあとに「ぼくらは素敵だ」を歌い上げることによって、〈言葉〉と〈音楽〉は混ざり合った。あの瞬間は、〈言葉〉と〈音楽〉の境目を探り続けてきたDIALOGUE+だからこそつくれた光景だったのだと思います。そして、これからもその探求をやめないという、6年目のDIALOGUE+を踏まえた「またね」が、あの瞬間に凝縮されていたのだと思います。
おわりに
DIALOGUE+による〈言葉〉と〈音楽〉の境目は、これからも現在地を変え、これからもより洗練されていくのでしょう。その景色を一緒に見るために、これからもライブに行こうと思います。
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