たべものコンサル日記91:コロナ禍で生まれた借金バブル克服法とは!?
日本政策金融公庫系融資と県の保証協会保証が80%ある銀行系融資で許容限度を超える融資残高(借金まみれ)になった会社や個人店も、次の
4か月間の8月~11月の資金枯渇リスクに脅かされる状況になってきています。
7月~8月時点で85%~100%売上が回復している企業は先のコロナ借金でしのげます。一方で、8月でも50%~70%の売上回復のところは、次のつなぎ資金を必要としています。
しかし、今度は国も自治体も一挙に全開しているために、追加融資をこれ以上出せないでしょう!
先に出している支援金対策の内で行っていないものを申請してください!というのがし一杯という感じです。
金融機関ももう返済限度額を超えた会社や個人店に対しての超危険な?!融資にはかなり及び腰です。
自分の会社(個人店)の活路は自分で切り開くしかない!
という覚悟が必要です。
それがダメな時は男らしく全部自分がひっかぶってポシャルのです。
どれほどのお金でも人間の命には代えられません。
ご迷惑かけました!と言って借金ゼロを謳歌しましょう。
それしかありません。
克服法1:返済開始を1年前倒しと思って対策をとる!
通常の年であれば、3年後からの返済は3年後でいいのですが、コロナ後の返済とは、経営体力が戻っていること、なおかつ年間の返済総額が
10%、20%上乗せした金額で払うことになるので、1年前倒しで考えて対応してもちょうど良い形になるかと思います。
克服法2:収益手段をひとつでも多く持つ
飲食店であれば、店内売り(店内飲食)の他に今回増えたテイクアウト、自店スタッフや宅配サポートシステムを利用した宅配(弁当、一品料理、オードブル類、ピザ、サラダ、焼鳥セットなど)、ECサイトを使った通販などが行われてきています。
まれにですが、イベント参加型の出店も今夏、今秋以降は増えてくると思います。日商で、10万円、20万円、50万円、70万円というのも今まで聞いた売上数字です。売上規模に比例して機材や人手が必要になります。
克服法3:店舗を1店舗新規出店する、新規の事業部門を増やす
ある銀行の支店長代理は「このコロナ禍の経営は社内の改革で余分な出費を抑えて節減に努めてください!」と言いました。経営者の方に同行していた私は、
「この売上が無くても従業員に給与を支払うことを吸収できる節減などありはしない。新規出店での新たな売上増、収益増、運用資金増に協力してほしい!」と言いました。
コロナ禍以降の企業改革のひとつには「守る」より「攻めろ」という考えが必要ではないかと思います。
攻めるチャンスを保持して言う企業は支援に値すると私は思います。
克服法4:売上を落とさずに人件費を20%落とせる仕組みに変える
メインメニューだけのお店にする。
ラーメンでも、親子丼でも、十割そばでも秀でた1品で1日の売上を生むことができれば、お客が入店する頭数だけ、前倒しで調理に入れます。
*時間も人も食材も節減できます。
一部のスタッフを宅配委託スタッフに変える
宅配サポート業者さんは、自店でつくったちらしを渡して、販促宅配してもらう場合は20%、大手の業者さんは参入時20~30%、独占時40%という比率らしいのです。
30%、40%を業者さんに支払うのであれば、周辺のお知り合いの店舗と共同して2~3人のスタッフで宅配業務店を作らせて、20%のマージンで共存共栄したほうが良いかと思います。
*今後はこの居ながらにして飲食が届くシステムはもっと定着するとみています。
メニューの変更・調理効率の変更・セルフサービス化
人手のかかる調理やサービスを廃止する、キッチンスタッフ・ホールスタッフ1名が不要になる仕組みに変わるとその人件費の一部が返済金に当てられます。*どのようにしたら売上を落とさずに変えられるかは吟味が必要。
克服法5:食材原価率を3~5%落とす料理の内容変更をする
但し、ボリューム感や著しい見栄えの見劣りはできません。
試作と原価計算を数回繰り返して、やっと到達すると考えてください。
売り上げ全体の75%を売るAランクメニューは、例えていうと60品のうち
わずか10品~12品です。
このAランクメニューの1番から順番に下位のランクの商品へ見直しを行うと効果抜群になります。
克服法6:削減可能な付合い経費を減らす
数年前にある会社の黒字化を進める過程で、行ったことが、
◎接待交際費の削減
◎お付き合い保険料の削減・・・毎月の保険料40万円が20万円になりました。
◎購読紙の廃止・・・社長しか見ていなかった新聞購読もやめました。
克服法7:銀行対策
銀行さんは助けたいと融資企業に対面している支店さんの上に本店=本部の了解が無くては決済できません。
また、反対に支店長が言い張るくらいなら(責任を取るなら)許可するという場合もありますが、
通常は本店決済が基本ですし、支店長決済は100万円~1000万円までと
金融機関によって、支店格によって異なります。(私の住む県の例)
借り換えして支払いをできる限りまとめる
売れる資産を売る
返済金に当てるか今期から来期に向けての運転資金として確保しておく。
コロナ前に戻る状態に戻る迄の期間の命綱になります。
新事業・子会社設立で新規の別融資を受ける
生き残るためには、「成長し続ける」ことが大事です。
来年以降の為には関連子会社をいくつも持っておく
規模は大きくても1社200万円の持続化助成金。
子会社含めて5社ある会社はみんな小さな会社でも1000万円です。
経営リスクも含めて「分社化対策」も重要な生存策となります。
(了)