食べ塾:開業資金節減・ムダムリがなく新規出店で黒字化できる最強のコツをお教えします!
立地が良かったり居抜きの店舗で店舗の内装や厨房が使えていれば、
初期投資額が節約できるので、新規出店をされる方も多くなると思います。
良い立地の店舗は、閉店時にはもう決まっていたり(情報公開前)、
不動産情報に出ても1週間~10日で即決したりします。
●業態が決まっていて「エリア優先」の物件探し
新規の業態が決まっていて、「このエリア」で開店すると決めてエリア内の
希望する店舗規模の空店舗を探しているケース(多くはこちら)
●店舗が決まっていて「開業業態」探し
たまたま「好適立地空店舗」の情報が先に入り、二度と手に入らないと
決心してから契約を行ったうえで、開業する業態を後づけで決めるケース
こんなケースが多いように思います。
*予測されることに対してちゃんと準備をして対策を立てれば、
どの時期に開業されてもうまくゆくと判断しています。
■対策1<最初に事業計画を立てて考えをまとめる>
新規に開業する時に、どんな業態をどんな場所に開業して、
どんなお客様を対象に、どのようにいくらの売上を立てるかを、
事業計画書にまとめてみましょう。
最初に行うことは事業を成功させるための「事業計画書作り」です!
<事業計画書に盛り込む内容の概略>
●創業に至る思いや考え ●経営者のキャリア ●開業する飲食業態
●対象客層 ●想定客単価 ●月間売上目標&年商
●経費予算 ●予測利益 ●銀行返済額 ●具体的なメニュー&売価設定
●内装工事費用 ●厨房工事費用 ●開業費総額 ●資金計画
●店舗取得費用(必要な店舗坪数と客席数、客席構造)など
専門家の助言を含めて作成されると良いと思います。
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(*オードリー7のメルアド宛に事業計画書のテンプレート依頼があれば
手持ちのものを無償でお送りします)
<なぜ計画書を作るか?メリットとは!>
①新規開業という大きな投資の事業にブレや変更で失敗しない為に、
考えをまとめて文字にしておく。
②金融機関から融資を受ける際の借入申し込み時に必須の書類。
③決めることが多く出てくる開業準備時に、家賃金額の上限、
人件費総額の上限、工事金額の予算の目安など目安金額が事前にある
ので、決断がしやすい。
■対策2<金融機関=日本政策金融公庫や金融機関
の融資と県信用保証協会の同意があると強い!>
<融資申し込み時の注意事項>
●事業計画書が融資目的の架空の内容の事業計画書でなく、
実行計画に沿った「信用おける内容の計画書」であること。
●第3者に作成を依頼して「面談時に聞かれたことに明確に答えることも
できない申込人」が多いと公庫担当者は憂慮しています。
(*確実に融資候補から外されることになります)
●経営者(としての)の考え・態度・雰囲気・印象で面談すること
笑顔で清潔感と健康なイメージが好印象になります。
(*参考に他の融資に関する投稿をご覧ください)
●大きなマイナス要素があると申込金額の減額か融資不能になります。
・過去の信用情報にマイナス要素がある(銀行、カード、ローン)
・現在経営しているお店が赤字経営で推移している
・ 〃 の年商よりも借入金が多い
・過去にお店を潰しており今も大きな返済金を抱えている
・反社会的団体・個人となにがしかの関係がある場合
■対策3<家賃は1坪=1万円以下を基準に探す>
今後のお店作りの時に大きな障害になるのが「家賃」です。
家賃の支払い許容限度額は
「予測される売上高×8%まで」 なのです。
仮に、家賃が20万円の店舗でしたら
20万円÷8%=250万円の売上が見込めれば、
「許容限度内の家賃」となります。
<店舗家賃と立地の関係3タイプ>
●家賃は高くてもA級立地を選ぶ
競争力があり差別化要素が強く、高い売上が見込める場合は良いと
言える選択肢です。
*総合的には、店舗投資がある程度予算的にできる出店が多い。
●ある程度売上が見込める業態だけど、支払いを考えてB級立地を選ぶ
個人の新規出店で一番多い主展示の考え方です。
●出店する飲食業態に絶大な自信があり、進んで利益が増えるB級立地を
探して契約する
立地が少し悪くても、業態の魅力が強ければ、「通り客」でなく
「わざわざ客(目的客)」で売上をつくる考えの時の立地選びの時の
考え方です。
売上が足りない時はデリバリーを強化して売上を作ることになります。
■対策4<内装工事費最小限・厨房設備費も最小限に
落とす工夫をする!>
好景気の時代であれば、
豪華な内装→高価格設定→高売上高→高投資額回収 は可能ですが、
売上を上げにくく、経費も増える時代の飲食店経営になりますので、
少ない開業投資→採算越え売上の早期確保→経営の継続→利益の蓄積
を行う時代だと思っています。
*すでに内装工事費は「帰ってこない投資金額」になりつつあります。
大きな投資を捨てて、小さな必要最小限度の投資で開業する
ことが最も大事なやり方になります。
●内装工事費の軽減
居抜き店舗でコツを説明しましたら、
「目線ラインから下を変更すると80%変わった」と受けとってもらえます
床、天井はできるだけ現況を生かす。
壁面、照明、お客様が直に触れるテーブル、イス、食器、備品などを
変更すると少ない投資で大きな効果を出せます。
色を塗ったり、パネルを張り付けたり、タペストリーやポスターを張ったりして、壁面の内装コストを下げて雰囲気づくりをすることも効果的です。
●厨房設備の軽減
電気系統がある冷凍&冷蔵庫、食器洗浄機、製氷機、空調機器は新品で
予算組をして、
それ以外の
作業台、シンク、ステンの棚類などは中古品を購入すると半額以下でそろえることができます。
また、
上記の電気系統がある機器の場合でも
「機番で調べて5年以内の製造番号」であれば、十分使用に耐えられます。
この場合は最長プラス5年~7年とお考え下さい。(新品から12年間前後)
新品50%、中古厨房品50%でそろえると、
新品計算の半額程度で厨房設備が整います。(500万円が250万円前後に)
*居抜きの場合の古い食器は、
価値のあるもの以外はできるだけ使用しないほうが良いと思います。
(*前のお店にも来たことのあるお客様が半分はいて思い出すから)
■対策5<最少メニュー数・単純調理の仕組みの
次世代型飲食店の仕組みで開業する!>
●厨房は必要最小限度の広さで考えて、最小1名最大3名で調理ができる
ようにする!~時間帯で調理スタッフ数が変化する!
ピークタイム(繁忙時間)には2~3名入って調理をしても、
アイドルタイム(14:00~18:00の暇な時間)には、
1名で効率よく動ける工夫をして、デリバリーやテイクアウト販売をする
ことでキッチンをフルに活用したいものです。
●メインメニューが2種類だけとか5種類だけとか、従来型の半分程度
に「最少のメニュー数に絞り込んで」開業する
最少メニューにすると料理が早く出せます。
そして、
ストックする食材仕入量も最少、調理機器も最少、調理ノウハウも最少、
関わる必要な従業員数も最少にできます。
ひとえに美味しい料理を「早く」「正確に」出す必要があるからです。
料理が予想以上に遅く出てくるお店は、「サービスが悪い」という評価に
なる時代です。
●単純調理の仕組みのお店にする
◎ワンプレートランチのお店でメニューが2種類だけというお店も
あります。
この場合は、
プレート内で複数の料理が必要ですが、
「半数以上は前準備して小さい器に入れていて、プレートにのせるだけ」
なので、多くのお客様が来店されても待たせないお店の仕組みが
できているお店になります。
<該当する飲食業態>
●メイン料理が1種類だけのお店
ラーメンのように、普通盛り、大盛り、チャーシューのせ
などボリュームやトッピングの違いでメニュー数を増やせる
仕組みです。
そば、うどん、お好み焼、ピザ、焼きそば、たこ焼き、唐揚げ
ハンバーグ、ハンバーガー、カレーなど
は代表的な単一飲食業態です。
●料理形態そのものがシンプルな構造
定食でなくて「丼」のお店
肉丼でも海鮮丼でも、野菜丼でも、巨大な盛り合せ丼でも
すべてどんぶりという一つのまとまりがある飲食業態です。
■対策6<極力人件費が27%以下で済むお店を作る>
必要最小限度の広さの店舗で、必要最小限度の厨房で、必要最小限度の客席があれば、どんな嵐が来てもしのげます。
そして、
「人件費が月間売上の30%~35%かかる時代」だからこそ、
→売上に対する人件費予算総額(経営者分も含めて)「27%以下」
で設定してゆくことが利益を生み、残すことになります。
<人件費を減らす考えのヒント>
1,キッチンスタッフとホールスタッフは、
「1週間で一番ピークの曜日のピークの時間帯を乗り切れるスタッフ数」
を100%にした考えで、各曜日、各時間のスタッフ数を計算する。
●少ないキッチンスタッフで料理が早くできるためには、
効率の良い機材配置と機材の種類の選定が必要です。
●ホールスタッフが少なくてもお客様に迷惑が掛からないためには、
ホール作業のエントリーシステムやお客様の動きをチェックする
店内カメラなどがこれからは必要になります。
2,メニューをシンプル&コンパクトにして、
「キッチンとホールのスタッフの業務負担を軽減する」仕組み作りが
必要です!
3,パートアルバイトはピークタイム中心に4時間前後だけ雇用する
PAの方が長時間勤務を要求するのは、
「自分の望む手取り額」に達していないからです。
面談をして、最低保証月額を決めたうえで雇用したほうが、
双方にとってメリットのあることだと思います。
*人件費は「日々の高額仕入費用」と考えないとお金は残りません。
飲食店の成功の50%は、
開業前日までに
決まると言われています!
残りの50%は、
開業後の6か月間の決めたことの手直しで埋まります。
そうしたら、
もうそこは黒字領域のお店なのです!
(了)
7月7日加筆修正済み