コンサルタントが常時役に立つのは経営者の50％の層です＝飲食店の困った！を解決相談所大分

　　新年の投稿第3作目です。
この回は、コンサルタント業をされている方に参考にしていただくために
私のコンサルタント経験で得た私見のひとつをお伝えます。

■コンサルが相手をする経営者のタイプは3つある

　飲食店の応援をするコンサルタントの仕事を1989年12月から始めて、
もう33年過ぎました。
　一番大変だったのは「創業年～採算が取れるまでの6年半の期間」でした。
最初の10年間がとても大切、ここでさらに力をつければ、次の10年は
ガンガン前進できる。
通算20年間の実績があれば、20年目～30年目の10年間は知名度でやれる。

コンサル業も飲食業も同じだと思う。
その心は、
「どちらも創業しやすく1年もっても5年もたせるのが難しい商売」。
＊飲食業は店や機材が必要ですが、コンサル業はＰＣとプリンターがあれば
　スタートできる商売ですからもっとおてがるかもしれません。

私は、安穏でお気楽なあまり物事を気にしないタイプだから、
赤字経営であっても気にせずに前を向いて歩けた。
必ず生き残って見せると思いながら頑張って黒字化できた。

その私が30年余りを振り返って、相手の数百人以上のクライアントの方を
思い浮かべた時に、上の分類表にあるように経営者の方には、3タイプある
ように思います。

●個人の零細事業者の方
　行政の外郭機関や金融機関からのミラサポプラスからの専門家派遣で
実によく伺いました。15年間×12か月のあいだ。

　　　・コンサル（専門家）と初めて面談しても、お店の内情を他人に言う
　　　　ことを警戒する心を溶くところから始まる。（初回）
　　　・自己流の考え方、やり方を頑なに信じて疑わない
　　　・理解しても理解できなくても、面談して良かったと言って、支援
　　　　機関を喜ばせるがほとんど実行していない。
　　　　大半はどう実行していいかわからないところで前に進まなくなる。
　　　
　　　・そこで電話やメールで詳しく教えてくれと言ってくる方の会社が
　　　　業績を伸ばしている

●小規模～零細事業者の方（法人化したところが多い）
　個人経営の時点で知り合って、基盤を固めて法人化を進めた例も多い。
　　　
　　　・当初は3か月契約（お試し契約で月額5万円、月2回訪問）で
　　　　スタートして、2年～3年間の契約をする例が多かった。
　　　・長いお付き合いになるので、お互いの好き嫌いの相性のすり合わせ
　　　　で決まる。
　　　　＊例外的にこの経営者の方とは合わないから契約したくないという
　　　　　場合は、「世間相場の1.5倍」の見積書を出すといい。
　　　　
　　　　＊例外の例外ですが、高額を支払うとお金を無駄にしたくないから
　　　　　経営者の方が自我を押させていうことを聞くというケースも
　　　　　あり。

　　　・お店の良いところを拡大して重視する。悪いところは縮小して気に
　　　　しない。
　　　・公私に渡りよく知るように努めると長いお付き合いができます。

●理想的な経営者像に近い経営者の方
　私の友人で契約先でもあった方にこのタイプの方がひとりいました。
30年近いお付き合いの中で、飲み会などの交流をしながら、契約を交わしたのは3回程度。経営するお店のメニュー変更や新規事業のプラン作りなどでした。
　　　・基本的に企画立案は何でもそつなくこなす方です。
　　　・聞いても返事がよどむことなく帰ってくるタイプ。
　　　・自分の能力範囲を冷静にわかっているタイプです。
　　　　だから、自分の専門外は専門家に依頼してレベルの高い完成を
　　　　目指します。

どの経営者のタイプがいけないとか、嫌いという批判的なことは一切思っていません。（念のため）

私も人並みに、契約先としての「あるべき経営者の理想像」を、
頭が良くて、約束したジョブは期限内にきちんと実行して、
何でも逐一連絡し合ってコミニュケーション力抜群な相手
と契約したい

と考えた時期が長期に渡ってありましたが、

よく考えてみると、
そのように優れ（過ぎ）た経営者にはコンサルは通常必要がないと
いうことを充分に認識した訳です

だから、
あなたがいま契約している多くの様々な欠陥を抱えて頑張っている経営者の方こそ、あなたの力を最も必要としている方たちと考えてください

たとえ会社が赤字であっても、自分の報酬に中からあなたへの契約料を
文句も言わずに毎月支払っているのです。
心のどこかでちょっぴり感謝の気持ちがあるから続けているのです。

貴重なお金という対価を頂けることでコンサル業は成り立ちますから、
この真ん中の層の50％の方達を今後もしっかりと応援して支えてください。

令和23年も経営が難しい1年です。
経営環境も大きく変遷します。
昨年よりももうちょっとだけレベルアップしましょう。

学んで強くなって、社会貢献しましょう。

（了）