飲食店未来学4:調理1×接遇1の個人の小規模開業店が増えている
大分市の中心街の府内町に、ここ数年以内に個人創業のカレー専門店が
3店舗以上生まれています。意外とこの商圏は激戦状態?!
🍉一番気に入った手作りカレーのお店
BUCCA(佛伽)ブッカ
このお店は同じ府内町の五番街で「間借り営業」をして、
ノウハウづくりと客づくりをして、独立されたお店とのことです。
これ一つとってみても、素晴らしいと思いました。用意周到!
大分ジャーニーさんの紹介ページにある店舗情報です。
🍉気に入った点1:間借り営業(無店舗)で
実力をつけた
立地する店舗の商圏が違うと客層や営業時間に微妙な違いが出るので、
間借り店舗を借りるなら、いずれお店を出したい同一商圏に出すべき。
カレーのお店で間借りするなら、食材はすべて自宅で作って持ち込みする
条件で、「夜業態専門のお店」(居酒屋やバルなど)と交渉するとよい。
<間借り営業の目的>
●商品力を上げる
●客層の好みを探る
●客単価のニュアンスを探る
●開業時は開拓した客層を移動させる
🍉気に入った点2:調理1人×接遇1人の最低
人数商売で無駄がない
最初はご夫婦かな?と思ったが、オーナーシェフとパートの女性スタッフとわかった。
カウンター席はなく、2人掛け4テーブルと奥に4~5人掛けテーブルが
ある12席~13席感覚の小さなお店。
売上をつくるために、人件費を多くかけないで済むお店の仕組みが必要
です。
🍉気に入った点3:ランチ営業時間は3時間
売切れたら閉店する
ランチの営業は11:00am~2:00pmの3時間なのでお昼のパートさんの人件費もさほどかからない。(時給1,000円でも3,000円で済む)
この街中の商圏ではランチのピークタイムは11:30~13:30ですが、
「商品が売り切れ次第に閉店」ですから「絶対食べたい人は11:00に行く」
ために開店直後にはお客様が必ずいるというお店。
これ以上の長い時間の営業は、売上よりもランニングコストが上回る
「赤字営業時間帯」になります。
黒字営業時間帯の利益をつぎ込んで払い戻し?しているのです。
🍉気に入った点4:メイン料理がひとつだけ
しかも1000円超えの価格
ターメリックライスの横がキーマカレー。
丸い器に入ったカレーが大分和牛のコルマカレー。
あっさりカレーとこってりカレーの組み合わせがとても良かった。
🍉気に入った点5:しっかり売上確保をした
上で お客様に還元する仕組みがある
カレーを注文した人は「オリジナルのブレンド紅茶」(苦みを抑えた)を
サービスで出している。
本当はこれを出すと、客席回転率が悪くなるが、女性客には人気のようです。
確かに心地よい香りの美味しい紅茶でした。
🍉気に入った点6:気を抜かずにきちんと
料理を毎回作っている
私がうかがったのは開業後数か月経ってからのこと。
結構繁盛店としての高評価を受けているが、料理作りに気のゆるみは
感じられませんでした。きちんと目指す味で仕上げている感じです。
次の項で終わりです
🍉気に入った点7:経営者とパートさんが
タメグチではなく丁寧語で会話していた
意外とこれは客層を選ぶポイントです。
変なお客様はいないし、待ち客がいると早めに食事をして出てくれる
配慮をするお客様がいます。
見たところ、3時間で3回転、30人来店、35,000円~40,000円狙いかなと
推測した次第。25日頑張れば、月商100万円に届く。
決して赤字にはならない。
年商を増やしたければ、店舗数を増やす。(小規模多店舗展開型)
どんなお店もオーナーの心がけ次第、考え方次第
だと学んで帰りました。
帰りにもう少し食べたいと思い、テイクアウトを追加しました。
この開業店で成功するためのノウハウを実務で見た思いです。
(了)