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食べ塾:新飲食時代に役立つ食材とメニュー作りのコツを研究報告します!

■従来の「多くのメニューをもつと売上が上がる」
 はもう通用しないと思ってください!

<理由>かっての平和で贅沢な考えでは利益が出ない
    時代に変わってしまいました!

過激な過当競争とサバイバルな経営環境の中で、
より一層経営の効率化が求められており、
売上高を伸ばせない時代は、利益を増やすことが大切になってきました。

<売上至上主義(売上増が一番)→ 利益至上主義(利益増が一番)>

理由1:売上が伸びなくて食材費・販管費が増える時代になってきた
  多くのメニューを持つことは、多くの食材とそれを冷蔵・冷凍保存する
厨房機器とスペースが必要です。
また、
その食材を調理する複数のスタッフも、複数の調理ノウハウも必要です。

また、人件費も増える方向にあり、電気代など水光費も増える見通しです。
売上が増えずらい分だけ、

「必要な利益総額を確実に増やす」
ことが経営にとって必要になります。
これを最短で実現できるのは、
従来売上の40%を占めてきた「食材費」という経費を改革する
ことなのです。

理由2:多種多様仕入は食材原価率を落としたくても落ちない原因になる
  多くの食材を仕入れて食材の管理が追いつかなくて、
鮮度落ちや廃棄ロス、果てはまかない消費に回したりすると、
食材原価率を引き上げてしまう原因になってしまいます。
(*1店舗の廃棄ロス+まかない食材の合計は月商の1.5%前後です)
  
統計的にも仕入れる食材数が多いお店は、
少ないお店よりも「食材原価率が高い」のが普通です。

<今どきの食材原価率の目安>
  
中高級ランクの肉食材・魚食材のお店・・・36%~38%
  一般レストランなど・・・・・・・・・・・33%~35%
  粉もの業態・単一素材業態・・・・・・・・28%~33%

  およそこれくらいが目安です。
  <重要>
  売上は伸びなくても、食材原価率を引き下げて、仕入食材数を
  限度近くまで絞れば、「売上増と同等の必要利益」が確保できます。

理由3:メニューが多すぎると調理に時間がかかり「早期提供」の
    障害になる! 
*オーダーから15分間以内に出せていますか?

①オーダーの料理を覚えきれずに見ながら解凍や調理するので手間がかかる
②離れた保管場所まで取りに行く手間がかかる(*往復5m以内がベスト)
③食材が詰まった冷蔵庫・冷凍庫の中を探して、目当ての食材を見つける
 手間がかかる    を考えると、

全ての非効率な仕組みが、
    目標: スピード提供→サービスの向上 に繋がらない
「メニューを多く持つこと」はしてはいけないことになります。

■メニュー作りのコツ1:
店舗坪数・厨房坪数・調理能力(人数・技術)や
接客サービス能力の「90%能力レベル」で組んだ、
メニュー数と食材数で営業する!

<理由>もっと店舗力の質を上げないと生き残れない

理由1:店舗規模(席数・卓数・駐車場規模)とメニュー数は正比例
 しますが毎月「能力100%メニュー数」で経営すると余力がなくなり、
 赤字化しやすくなります!
     
 
50席のお店と120席のお店は収容人数が大きく違います。
 どちらのお店も同じ立地条件とすると、満席計算で70人多く
 来店してもらわないといけないですね。

 50席のお店よりも120席のお店は、すべての席を満席にするためには、
 高齢者向けのメニューやお子様向けのメニューや若い女性客向けの
 メニューなどを追加する必要がありますから、
 120席のお店の方が、メニュー数が当然ながら多くなって
 当たり前なのです。

<フルパワー100%の店舗運営を行った場合の弊害>

 ●調理、接客、食材管理、店舗管理に支障をきたします

  特に、1人欠員ができたりするときはなお更のことです。

 ●新メニュー開発もタイムリーにできなくなります
 
 ●フェアーメニュー企画を組む時間も、メニューを増やす余地も
  ないことになります
 
 ●傷んだ食材を出してクレームや食中毒になる場合も出てきます。

理由2:厨房の広さや調理スタッフの力量、機材の導入や配置変更、
 に応じたメニュー数の変更をしないと効果が発揮できません
   技術の未熟な調理スタッフは、1人で「1人分の仕事」しか
 できません。
 反対に、手慣れた熟練者は「1.5人分~2人分」の仕事をこなします。
 
 調理スタッフの総合的な仕込み・調理能力が合計何人分かを
 見極めて補強することが必要です。

 また機材の種類や新規導入、機材の配置のあり方を見直すことで
 生産性の向上が行えます。

理由3:これからはアイドルタイムでも営業する時代です!
 「ピークタイム3人調理→アイドルタイム1人調理」
 のキッチンづくりを実現する!

 これからは立体的な必要最小限度のスペースで、

 最大人数でも、最少1人でも「効率よく動ける」
 高機能キッチンづくりが必要です!


 <これからの飲食店の営業時間>
  「10:00~21:00」の通し営業をする
アイドルタイムはアイドルタイムなりの営業で「黒字化する」ことです。

①早朝~11:00  キッチン1名、ホール1名で回す。
  モーニング・ブランチメニュー(遅い朝食)
  テイクアウトメニュー

②ランチタイム以降の14:00からの時間 同じく各1名で回す
  遅いランチ客
  テイクアウトメニュー
  デリバリーメニュー
  *飲食の分化でカフェなども増えてきたので、食事店がデザートと
   ドリンクを出す「ティータイムセット」を売っても売れずらい。
   ワンプレートにデザート付きの方がデザートは売れます。

③23:00以降 深夜帯専門の使い方をして、
  立地を生かす
  店頭を往来する客層を生かす

中高齢者や女性客・ファミリーが行動しやすい「昼間の時間帯」は
 もっと安全に売上作りができる時間帯として活用されるべきです。

■メニュー作りのコツ2:
食材仕入れで、高原価食材は全体の20%以下に
抑えると、
食材原価率のコントロールが可能になる!

<理由>安い料理だけでは魅力がなくなる

  飲食店の経営では食材費や経費の上昇を飲み込んで黒字化するために、
月間の食材原価率は33%以下に押さえる必要があります。

お客様の来店時のステイタスとしても、
メニュー構成上の位置づけとしても中高級食材の導入は必要ですが、
仕入れ総額に占める「高級食材の比率が20%以下」であることが
望ましいのです。

これを超えると多くの場合、
月間の食材原価率は35%より上昇する  ことになります。 

プロの基本対策1:
少量の高級食材と安価な一般食材をバランスよく料理にする

プロの基本対策2:
廃棄ロスが出ないように食材を使い切るメニュー作りをする

プロの基本対策3:
安いメニューばかりではお客様はお金を使ってくれない!
  お客様はテキトーにメニューを見ているようでも、
決して判断は適当にしてはいないのです。
「間違って美味しくないもの、食べられない味のものを
 注文して失敗したくない」と思っているのです。
常に比較選別することでオーダーメニューが決まります。

<お客様はメニューでこんなことをチェックしています>
①好みのメニューかどうか?
②美味しさはどうか?
③ボリューム感はどうか?
④価格は高くないか?
⑤このお店のこの料理をオーダーして失敗しないか?

などを、高速コンピューターのように比較判断しまくります。

仮にてっぺんの価格が980円の商品でしたら1000円以下でも
そんなに多くは売れません。
しかし、
この上に1100円という商品があると、980円がドンドン売れるように
なります。

高級食材は、「少量仕入れで売り切り」が基本です。
今日の分が売り切れたら、オーダーストップでいいのです。
 
そちらのほうが明日もまた同じように売れることになります。
高級食材は、メニュー全体の「かんむり食材(頂点の食材)」なのです。


■メニュー作りのコツ3:
食事中心、短時間飲食、プレミアム要素、女性主体
の4つの視点でメニュー作りする!

<理由>酒と食事が半々、長時間飲食、安い、
    男性主体のすべてが変わってきた


1,これからは「お酒を飲む飲食」よりも「食事を楽しむ飲食」が
  より多く利用されるようになると予測しています

 
 ●収入が限定されたり減少すると、いっぱい酔いたいときは
  飲食店でなくより経済的で便利な、

  デリバリー料理+家飲み  が普及すると予測しています。
  *高級食材を適量使用することで、デリバリー料理の価格感を
   正当なものに押し上げてくれます。

 ●居酒屋利用のように2~3時間利用が減って、90分利用120分未満利用が
  増えてくると予測しています。

  ①予算内でお釣りのある堅実飲食店利用をする
  ②アルコール飲酒は料理を美味しく食べるための補助的役割になる
   *飲食店としては、客単価の伸びも売り上げの伸びも期待できなく
    なります。
    →デリバリー強化、テイクアウト強化→飲食店経営の多角化!

2,高級食材メニューとプレミアム加工メニューが高価格販売できる
  方法になります!

 ●プレミアムな食材、プレミアムな食品の製造方法などは
  人間の「食に対する欲望」のツボを押さえたメニュー開発です。
  これは景気観に逆行してもとどまることはありません。

3,女性主体は今後も続く重大要素です!
  女性の好む料理要素(軽薄短小という言葉で表します)
  ・重いものより軽やかなもの
  ・厚すぎるものより薄いもの、濃い味より薄味のもの
  ・長くて食べにくいものおり短いもの
  ・大きいものより小さくて食べやすいもの、
   1種類で大量より少量多品種
  ・固いものより柔らかいもの

 この女性層の好む料理を同じく好む層があります。
 <高齢者層><チャイルド層><淡泊傾向の一部男性層>です。

■メニュー作りのコツ4:
「メニューを集約して特化した専門店風」に変えると
競合しなくて営業効率がアップします!

<理由>競合しすぎを回避する


1,効率的経営のためには→効率的メニュー体系→少人数少食材の仕組み
  を作り上げることです

  
現在の自店を「濃縮して」、何が世の中のお客様に受け入れられているかを再度見直し、その良さを200%拡大したお店に変えることです。

●メイン食材ひとつで「料理メニューの50%」を埋める。

●メイン料理は最短時間で出せる仕組みに変える。

●サブの料理は絞り込む代わりに、料理内容、食器、味わいの変化などに
 力点を置いた開発をする。時間をかけて丁寧に出す。

2,メイン料理の中の名物看板料理は、「メニューのトップページ」以外
 「SNS上でも」「店頭」「客席」「レジ前」「通路」「トイレの中」
 でもどこでもインフォーメーションされている販促の徹底ぶりが
 必要です。

3,新新業態づくりをすると考えてみてください
  しかし、失敗しないためには、
 今まで営業したオーダーデータの分析と客層視点で見たオーダー予測
 が必要です。
 
 次期の濃縮したメニューをどの方向で作るかが問われるのです。

 そのメインターゲットの客層の傾向分析をすることで、いくつもの
 ヒントが生まれると思います。

(了)



 


飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします