たべものコンサル日記162:令和の飲食店は「デジタル型」と「アナログ型」に2分化して進化する!
■異業種からの飲食業界参入は「デジタル型」経営者
何せ異業種からの参入では、成功するためのノウハウを何も持たない。
だから、
①参入業種・業態を決めるために、事前のリサーチと研究・予測を行う。
利益性、成長性、参入難易度、将来性、投資効率、スタッフ熟練度の高低
等いろいろなことを調査すると思います。
②次に、場所、店舗規模、年商規模予測などを店舗物件ごとに予測します。
どの場所に出すかによって、
「最大効率を上げる店舗規模とスタッフ数、メニュー数」が違います。
*①も②もネット上の県や市の既存データを探し回って集めます。
③メニュー作りが「合理的」です。
メニューも無の状態から作りますので、既成概念は一切介入しません。
地域のネット検索データから、共通メニューとその価格をピックアップ
して、「1食材3商品利用」の原則に従って、メニュー候補を決めます。
なおかつ、地域にない他県や他地域の料理メニューを「ご当地商品」と
してデビューさせます。当店オリジナルメニューになります。
④売上計画、利益計画、経費計画が最初から明確です。
事業の設計プランに従ってすべてを組み立てるので、、目標利益率が
最初から決まっており、毎月その目標に近づくように改善対策が行われ
ます。
⑤WEBの活用やウーバーイーツなどの活用も早い。
WEBの活用、ウーバーイーツ、出前館などの宅配システムの早期導入
や、行政や他企業とのコラボにも反応が早く、導入も早い動きをします。
⑥スタッフのすべての個性を認めてモチベーションを高める。
若いスタッフが「やる気になる」土壌が生まれる。
ネットが好き・・・お店の情報発信、書込みチェックを担当する
料理が好き・・・・新メニュー作りに活用する
人と話すのが好き・・電話受注担当
外国人スタッフ・・そのお国の料理を作ってメニュー化する
⑦あくまで分析データ、集計データに基づく経営判断をする
最も行うべきやり方を、比較的若い感覚の新規参入経営者が
熱心に行っていると思います。
■既存組は「アナログ型」経営者が多い
①常連客偏重主義の経営者が多い。
「あの人が時々食べに来るから、今メニューはカットできない」
メニュー変更の打合せ時に、時折聞く言葉です。
こんな時は、メニューから外すけど、「お店の隠しメニュー」として
出してあげたらいかがですか?」と言ってそのようにしてもらいます。
②数字を見ない、覚えていない、避けようとする。
税理士さんに毎月お金を払っているのに、試算表も決算書もお金を
借りる時以外には、活用しようとしない。
銀行さんは、どこよりも決算書重視です。
次に、試算表を請求して重視します。
数値は、会社やお店の健康診断書です。
売上が足りないとか、利益率が悪いとか、経費を使いすぎとか
どれを直せば利益が出るかを明確に書いています。
③パソコンを使えないし、使えるようになりたいとも思わない。
今度のコロナ禍における各種の申請でも、第3者にお金を支払って
手伝ってもらわないと、出来ない始末です。
もう、経営者はパソコンが使えて、自社の数値管理を自分で
出来なかったら、経営者にはなれない時代になっていると思います。
④貴重な調理技術を持ち、料理に対するこだわりが強い。
尊敬すべき良き点と思います。
人間は頑固な人ほど、気を許した人には、とても優しく親切です。
⑤スタッフの個性のうち、仕事に役立つものは大事にするが、それ以外は
抑え込んでしまうやり方をする。
自分が正しいと思い、自分が若い時に教え込まれたやり方が一番良い
やり方だと思っている傾向があります。
時代はすごく変わっても、簡単には認めたくないのです。
否応なしに令和の時代は前に進みます。
コロナ禍でがどんなにあなたに影響しようとも、
人間は生きる力を持っています。
全てをあきらめない限り!
あなたには1本の生きる道が残されています。
*99の努力がだめでも、次の努力で報われます。
(今朝のニュースで、1日にして家と職場を失い、妊娠した奥さんと共に
友人に借りた車に寝泊まりして、もう所持金が500円になったときに、
自殺を考えた人が、援助をする機関に連絡して助かったというニュースを
見て、思ったことです)
(了)
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