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経営者が寝込み、従業員が退職して業績悪化が起こる時代です

経営者の多くの人は「経営学」をちゃんと学んでいません。みんな先代のやり方を見て踏襲したり、税理士さん顧問などの助言を参考にしながら経営をしています。今の時代は、経営力が脆弱な時代なのです。

疲れ果てて寝込む経営者

創業から数年たつと、創業時や経営交代時の初心を忘れて経営者自身の信念という骨だけが残ります。そして信念になったことを実行しようとすればするほど、従業員の抵抗にあい、さらに苦慮して最後は寝込むほどのダメージを受けます。なぜこういうことになるのか。

ステークホルダー1位の従業員と対立するな

企業で言えば、ステークホルダーは、株主、従業員、お客さま、税理士、弁護士、社会保険労務士などの人達です。

単に1人対数十人という比率の問題ではありません。従業員は事業体(お店)にとって一番大切なステークホルダー(事業体と利害を持つ人達)です。飲食店でも、工場でも、クリニックであっても、経営者だけでは事業は存続できません。

事業体の経営者は、従業員の働く環境を整え、従業員のモチベーションを一定レベルに引き上げて維持することが仕事です。

パワハラ経営は事業体をつぶす

売上が悪化してくると、経営者の焦りが判断を狂わせます。何とか思う方向に戻そうとして強権をふるい、それがさらに悪化の原因になります。

●地道に頑張っているおとなしい従業員に「やる気がない」と決めつける
●有給の届け出は「2か月前まで」と決める
●退職の場合は「3か月以上前まで」と決める
あるクリニックではもっとたくさんのことがあるようですが、ほぼすべてのことが事業体の経営者側に都合の良いことばかりが次々と発表されている

これでは、働く場所として楽しくないからやる気が出ない。給料分の仕事しておこう。もっと無理難題を言われたらその時は退職しよう!と心を決めて働く人が続出します。

経営者から見ると、行ったことが守られていない。積極的に仕事をしていない。何度も何度も募集して人を入れても、退職者が後を絶たない。

こうなると今度は、経営者がヘたってくるのです。改善のヒントは、従業員が働きやすい現場づくりを、従業員の意見を聞きながら作り上げることです。決して命令で済むことではありません。基本的には、人間同士として、経営者も従業員もありません。

本来は50:50の関係ですが、経営者が給与を払う分だけ「5%」考慮して、経営者55%:従業員45%の権利構造と考えたほうがわかりやすいかもしれません。

気持ちよく働ける従業員がお客さまを大切に扱い業績アップにつながる

若き経営者、経験の浅い経営者の方は、このビリヤードの法則を覚えておくと良い。

従業員が幸福な気持ちでやり甲斐のある仕事の励めば、そのお店や会社に来るお客さまを大切にもてなします。ていねいなもてなしを受けたお客さまはそこの重要なリピーターになります。リピーターの絶対数が増えるごとに業績は上がり続けます。このことをしっかり肝に銘じることです。

このパワハラ事業体を退職した人達の一人一人が身近な10人に前職場の話をします。5年や10年は続きます。そうすると、いくら募集しても、役に立つ良い人は応募しなくなります。これも気をつけておきたいことです。

(了)



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オードリー7|🥕飲食店研究家
飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします