食べ塾59:飲食スタッフ数が以前の70%しか集まらないと考えると、人と機器の組み合わせが見えてきます!
もう元通りのスタッフ数には戻らない
理由は簡単です。コロナ禍の2年間で、大切な収入源にしていた
アルバイトの方や副業者や、家族を養う男性や女性の仕組みが
壊れてしまったからです。
結局は「飲食業界の雇用信用」がなくなったわけです。
知り合いのレストランの方も、専門店の方も、昨年秋から
募集しても来ないとぼやき続けています。
採用側も、「給与」と「待遇」を引き上げれば来るのではと
イメージされています。
果たしてそうでしょうか!
私が考える求職者の思い
「新規参入して働く人の自己実現」を考えてあげるべきと思います。
●世の中の役に立つ職場で働きたい
●自分が関わりたいと思う仕事をしたい
●自分の成長を助長してくれる会社で働きたい
●人の1.5倍~2倍の収入を得たい(*これは複業OKで実現)
こんな思いが働きたい人にいっぱいあると思います。
経営者の方が自ら、応募する方に向けて
自分の会社の良さや目指す方向や、パーパス(社会的存在意義)を
伝えるべきと思います
薄利多売の流通業界から省人化・無人化対策が
進んでいる
もう数年前から導入されてきたセルフレジには、慣れるしかありません。まるで銀行の窓口がキャッシュディスペンサー(CD)に置き換わって
無人化されたのと同じですね。
飲食業界も、
人間しかできないおもてなしや下仕込みや調理の味決めなど以外は、
機器の導入を考えなければなりません。
しかし、
多くの飲食店では、機器の導入をすれば大丈夫と思っています。
ある飲食企業が、スタッフ数の軽減を狙ってオーダーエントリーシステムを導入しましたが、人件費を減らすことができませんでした。
原因は、
導入したと仮定して「店内のオペレーションの変更」と新たな仕組みづくりをまったく行っていなかったために、活かした導入になっていなかったの
です。
調理も接客も1名のスタッフ減の仕組みを作ると、
15万円払っている人でしたら、年間で180万円。社会保険や福利厚生を入れると、年間で200数十万円のコストがかかっています。
売上換算で、ざっと年間1000万円に相当します。(人件費23~25%時)
これを省人化機器に置き換えて考えると、
例えば機器導入費用400万円を6年リースにした場合は、月額6万円弱になります。15万円の半分を置き換えられても、7.5万円-6万円=1.5万円の得です。しかも年中無休・休日も不要・社会保険もシフト組みも不要です。
お金がないからできないではなく、ないからこそ導入しないと”利益が出ない”!のです!
よく受け身型の思考の経営者の方は、否定的な見解から第一声を
発してきます。
お金がないからいろいろなことを辛抱してきた体験が重いのです。
でも、人件費で貴重な資金を多く支払い、それでまたまた資金がない
悪循環の仕組みのところも多いと思います。
私から見ると、
アクティブに物事をとらえて行動に置き換える人しか
半歩、1歩前には進めない
と感じていますから、説得すべき対象者とつい思ってしまいます。
●自分のお店の適正人件費がいくらかを考える
●その人件費をスタッフ数に置き換えたら、どこが手薄化を考える
●また、機器の導入有無と可能な機器に置換える作業がないか
分析検討する
令和5年以降でないと人材は返ってこないと予測
新たな魅力に満ちたエネルギッシュな飲食企業が数多く現れてこないと
飲食業界のスタッフは増えてこないと思います。
そして、必ず増えてきます。
でも、その間は耐えたり、工夫したりして、あきらめない飲食店だけが
令和4年のゴールを迎えると思います。
飲食店は文化のかたまりです
飲食店は日本の歴史です
飲食店は生きものです
(了)