飲食店の困った!を解決相談所大分6:10月改定の回転寿し1皿100円の呪縛をどう解決しているかチェックしてみた!
今回転寿し業界は、「寿し」がひっくり返ると、「死す」になる創業以来の苦難の時を迎えています。各社の知恵が見えてきます。
■食材値上げを「呪縛の1皿2貫100円」の呪縛を
解く好機としている
飲食業界の隅っこにいる私から見て、いま回転寿し業界は各社それぞれが知恵を絞りながら。創業時の1皿2貫100円の呪縛をいかに解き放そうと
しているかが、今回10月のメニューから読み取れます。
スシローさんは、
1皿2貫構成を3つの価格帯にしています。(地域により価格が違う)
*地域により価格が違うという政策は、「輸送コスト」や「店舗家賃の
高コスト店コスト」をそのお店の売価に反映させ始めたということです。
単純には、食材原価+輸送コストの一部コスト+坪家賃コストの一部コス
トを加えて、1店舗当たりの収益性の均等化を図るメニューに変えたと、
私は理解しました。
具体的にはこんな感じです。
●1皿 120円・130円・150円売価 従来の110円皿の色。地域で価格差あり
レギュラー寿しメニュー83品中59品 71%
●1皿 180円・190円・210円売価 ワンランク上の皿 地域で価格差あり
レギュラー寿しメニュー83品中21品 25%
●1皿 360円・370円・390円売価 一番良いクラスの皿 地域で価格差あり
レギュラー寿しメニュー83品中4品 4%
特殊な方法で83品の単純平均1皿単価は「158円」(税込)になりました。
少し前の全皿110円から見ると、43.6%の価格改定です。
スシローさんが、他の2社とWEBメニュー表示で大きく違うのは、
皿の色を価格の代わりに置換えたことです。(これも1つの知恵ですね)
くら寿司さんは、
レギュラー寿しメニュー97品中、
●1皿2貫 115円皿 25品 全体の比率 25.8%
165円皿 25品 全体の比率 25.8%
250円皿 3品 全体の比率 3.1%
計 53品 54.6%
●1皿1貫 115円皿 22品 全体の比率 22.7%
+軍艦 165円皿 16品 全体の比率 16.5%
+細巻 250円皿 4品 全体の比率 4.1%
345円皿 2品 全体の比率 2.1%
計 44品 45.4%
同じくスシローさんと同じように特殊な計算をすると、
97品のメニューの1皿平均価格は、151円(税込)となりました。
くら寿司さんは、スシローさんより一番安い寿し皿を5円~35円安く
売ることになりますが、
価格が安いことを評価していただいて勝てるか、安いが品質に信頼がおけないと判断されるか、「商品力と価格の兼ね合いの戦い」が始まります。
はま寿司さんは、
寿しレギュラーメニュー125品中、
●1皿(1貫・2貫)110円皿 91品 全体の比率 72.8%
●1皿 〃 165円皿 31品 全体の比率 24.8%
●1皿 〃 319円皿 3品 全体の比率 2.4%
計 125品
同じくスシローさんと同じように特殊な計算をすると、
125品のメニューの1皿平均価格は、129円(税込)となりました。
■価格のお得感ランキングは
1位 はま寿司
2位 くら寿司
3位 スシロー
■メニュー数(にぎり・軍艦・細巻)ランキングは
1位 はま寿司 125品
2位 くら寿司 97品
3位 スシロー 83品
■利益性ランキングは
1位 スシロー レギュラー寿し商品数が少ない×1皿価格が高い
83品・1皿平均価格158円(税込)
2位 くら寿司 97品・1皿平均価格151円(税込)
3位 はま寿司 125品・1皿平均価格129円(税込)
■行きたいお店の魅力ランキングは
あなたの気持ちで決めてください。
私は、やっぱりスシロー大分元町店に行きたいですね。
私は、これからの回転寿し業界は、もう何回も値上げが来ても
生き残れる体質を身につけないといけないと思います。
●商品数を絞る
●1皿価格を上げる
ことによって、
提供する商品価値の維持継続に全力を注ぐことで
好循環を生み明日につながると思います
あなたはどのお店に食べに行きますか?
(了)