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飲食店未来学11:トーキョーアジフライさんに学ぶ単一メニュー業態の作り方

 前もってお断りしておきますが、私はこのお店の関係者ではありません。
しかし、今後既存のお店が負担の少ないお店に変える、新規で飲食店を開業する場合に、参考になると思い、

私だったらこう考えてこのお店をつくりますという業態開発の
プロセスをご披露します

🍉1:このお店のランチメニューは基本一つ
   だけです


この定食だけでは、「1800円」は高いですね。ここに仕掛けが何重にもあります。

🍉2:なぜ1800円の価格なのか

 私は関係者ではないので、推測です。

(価格決めの条件)
●ランチの価格の客単価を1000円以上にしたい。できれば1500円を超えた
 価格で売りたい。
●メイン食材の今後の価格の上昇も吸収したい
●産地(佐賀県)からの輸送費用の高騰も起こるかもしれない
●味のロスが出るので原価率にゆとりを持ちたい
●今後の消費税アップも考慮したい

以上のようなことを考えて、1800円にされたのではないかと
思います。

このままだったら高いと思う方も半数はいると思います。
いくら刺身で食べられる鮮度の鯵と言っても。

1800円でスタートしたほうが、1850円、1880円、1900円
1950円、1980円 と、2000円に到達するまでに、
あと5回の値上げチャンスがあります。

🍉3:しっかり売価をもらって、一部を
   お返しして満足度を高める



鯵の強い商品力だけでは、やがて飽きられてしまいます。

1,羽釜炊きごはんがお替わり自由(食べ放題)

 ごはんと言っても平均1杯300円、こだわりの白ごはんは1杯500もします。
ごはんお替わりなら嬉しいですね。

2,味変調味料が5種類以上ある

 醤油が2種類、ソース、粉チーズ(チーズと醤油で食べることも奨励)
塩など。

3,卵黄の黄身漬けと漬物、みそ汁付きで、さらに味変できる

 この卵黄に黄身漬けは佐賀の呼子の烏賊刺しを食べる時のアイデアの
模倣ではないかと思う。良いものはパクるべきです。
マイルドになって美味しさがアップ。

 ごはんにかければ、玉子かけごはんでもう一杯食べられる。


これらの味変調味料や食材は大きなコストは
かからないが、仕込みの手間がかかります


税込1800円なので、
本体価格1637円、消費税10%163円。
食材原価率30%+サービス食材原価3%~5%で35%どまり。
(注)この数字は私の個人的な任意の数字です。実際のお店とは
   関係ありません)

別途に、九州から東京まで毎日輸送するコストが別途にかかります。

やっぱりお得な人気店と思います。

高額なメニューが売れないのではないのです。
高額でも売れる工夫をして、一度食べたお客様が満足していただければ、
次のお客さまも間違いなく、満足していただけます。

成功に秘訣は、商品力+企画力+誠意です

(了)

 





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