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麻生田町大橋遺跡 土偶A 132:霊神碑と少しマジカルな花
豊橋市牛川町の牛川稲荷社には稲荷社だけあって、御嶽信仰の複数の三柱構成された霊神碑の一柱は稲荷大神となっていて、小さな白い使いの狐像が奉納されていました。
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霊神碑の中には独特なものもあって、その一つが以下の巨石を組んだ基壇上に祀られた霊神碑だった。
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この石碑は自然石の一部を神道系の墓に使用される角兜巾型(かくときんがた=劔型)の棹石を削り出して、棹石部分の頭頂に豊川稲荷の稲荷宝珠紋を入れ、「豊〓大神」の名が刻まれている。
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また、石を積んだ塚上に2基の霊神碑を祀り、塚の麓には矩形に縁石を組んだ拝所を設け、拝所の左手の塚の麓に円柱型の石造常夜灯を設置した凝ったものがある。
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常夜灯が無ければ、一種の前方後円墳である。
また、霊神碑を祀った石を積んだ基壇を並べた珍しい祀り方をしたものもある。
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これら霊神碑群の北北西の丘陵上から北北西方向を眺望すると、神田川に架かった下神田橋が見下ろせる。
また、丘陵の土手を覆う潅木の隙間から牟呂用水の水面も覗いている。
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上記写真の下神田橋から水田地帯の中を奥(北北西)に向かって延びている農道の先を望遠でUPにして見ると奥に、露出の関係で、上記の写真では見えない豊川市市街地の西側に聳える山並みが見える。
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霊神碑群の南側の森には様々な花が植えられ、5月初旬ということで、それらが百花繚乱となっていた。
下記写真はアネモネホルテンシスだが、「アネモネ」の語源はギリシア語で「風」を意味する「アネモス」だという。
美少年アドニスが流した血からこの植物が産まれたとする伝説があり、通常は花弁にしか見えない萼片(がくへん)だが、このアネモネホルテンシスは、その花弁のような萼片が一重で白菫色なのだが、萼片の裏面と根本は紫紺に染まっており、少しマジカルな雰囲気を醸し出している植物だ。
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アネモネは「風」を意味するように、その種子は羽毛に包まれ、風によって運ばれやすい形態をしており、その形態もマジカルだ。
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そして、アネモネの全品種が、春に咲くが、夏前には休眠に入ってしまうという。
美しい花だが、全品種がプロトアネモニンという毒素を持っており、折れた茎から出る汁で人に皮膚炎を引き起こし、水泡や化膿を生じさせることがあるという。
危険な植物なのだ。
下記写真は南アフリカでは名前のようにナマクワランドの川辺だけで秋に咲くというリバーリリーだというのだが、ここは川辺だが丘陵上の森の中だ。
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蕾のうちは花弁が葡萄色なのだが、開くにしたがって明るい色に変化し、最後は牡丹色になるようで、やはり少しマジカルなところのある花だ。
百化繚乱の花群から表参道に向かって境内中央に戻ってくると、直径1.2mくらいある水鉢が置かれていて、蓮が葉を広げていた。
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個人的に、無条件に好きな植物だ。
(この項。続く)
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この後、社殿の東側に向かいました。