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今朝平遺跡 縄文のビーナス 54:4基の巨石

豊田市王滝町の王滝渓谷に存在する伊保神(いぼがみ)前から仁王川の左岸沿いに延びる道をさらに上流に向かいました。

愛知県豊田市王滝町 王滝渓谷
愛知県豊田市王滝町 王滝渓谷 龍門駐車場/王滝橋

伊保神(いぼがみ)前から道を辿ると人家は完全に絶え、30mあまりで仁王川の川床に巨石があるのが目についた。

愛知県豊田市王滝町 王滝渓谷 仁王川 巨石

上記写真右手が上流だが、角の取れた扁平な巨石(「巨石A」と呼ぶ)と、下流側隣に人為的に切り出されたと思われる長方体の石が水面上に姿を現していた。
水深は10cmほどしかない。
両石とも表面がコケ、乾いた土、雑草で覆われていて、石の材質はうかがい知れない。
対岸の石垣を見ると完全にコケで覆われているので、この石の表面は乾燥している時間が多いようだ。

巨石Aのすぐ上流では、水量は多くないが、初めて川床に段差のある場所が現れ、水が白い飛沫をあげていた。

王滝町 王滝渓谷 仁王川

対岸の護岸部分を覆うコケは濃くなっている。

そこから80mあまり上流に向かうと、対岸の護岸が2mほどの高さになり、コンクリートブロックを張ったものに変わった。

王滝町 王滝渓谷 仁王川

この部分で仁王川は左にカーブしているので、カーブすぐ下流の対岸(右岸)には砂の溜まっている場所ができており、一方こちら岸の川床に中型の角張った石が堆積している。
カーブの上流側の川床はやはり中型の石で埋まっている。

このカーブから50m以内で路肩が駐車スペースになっている龍門駐車場に延びる道から上り坂に向かう分岐道のある場所に出た。

豊田市王滝町 王滝渓谷 龍門駐車場/遊歩道

分岐道は車両進入禁止の遊歩道だ。
仁王川は上記写真左手に位置している。
この駐車スペースに愛車を駐めて、遊歩道を登った。
この分岐から250mほどで、遊歩道が反対岸の右岸に渡る王滝橋に出るが、その途中に弁財天と八大龍王宮はあるはずだった。

分岐道に入り、なだらかな坂道を登って行くと、遊歩道入口から70m以内に右にカーブする場所があり、巨石(「巨石B」と呼ぶ)が遊歩道脇に存在していた。

王滝町 王滝渓谷 遊歩道 巨石B

遊歩道を設けるために脇に避けられた石のようだ。
体積は巨石Aの10倍くらいありそうだ。
上面全体がコケ、シダ、雑草で覆われているが、側面底部に石質が露出している部分がある。
この場所と岡崎が近いことからすると、武節花崗岩(通称:岡崎みかげ)である可能性が高い石だと思われる。
王滝渓谷に入って40mあたりから一貫して、上流に向かって右手にはU字溝が設けられており、蓋をした場所がほとんどなのだが、ここでも石の脇にU字溝が続いている。
ところで、上記写真の左奥に鳥居形の素木の枠が同軸で重なるように設けられており、脇を通る時、妙なものが設置されているなと思ったのだが、何かを干すための木枠だと思っていた。
しかし、後で撮影してきた写真と地図上の弁財天の位置を推測すると、この木枠のある下側の土手の下の仁王川沿いに弁財天は祀られていた可能性があった。
この部分では遊歩道と仁王川は離れており、川筋は遊歩道からは確認できない場所だった。
ただ、土手の下に向かう道が鳥居形の枠を通り抜けているわけではなく、この木枠が鳥居でないことは確実だ。

巨石B脇から110m近く進むと、やはり遊歩道の右脇に巨石(「巨石C」と呼ぶ)が脇に避けられていた。

王滝町 王滝渓谷 遊歩道 巨石C

これも武節花崗岩だと思われる。
巨石C脇からは10mあまり先にも巨石(「巨石D」と呼ぶ)が仁王川側にあるのが見えていた。

近くまで行くと、頭を傾げて眠っている人の顔に見えた。

王滝町 王滝渓谷 遊歩道 巨石D

巨石Dには地衣類、コケ、シダ、雑草のほかに潅木まで生えていて、岩に割り込めない根が石の表面に伸びていた。

巨石Dの裏面に回ってみて驚いた。
こちら側から見ると方形の石だったからだ。

王滝町 王滝渓谷 遊歩道 巨石D

巨石D脇の山側には3mほどの高さの長い石垣が設けられているのだが、表面を平らに加工した大きな石を使用し、継ぎ目が紐のネットのように波打った線状をした面白い石垣だった。

巨石D脇から100mあまり遊歩道を登ると、遊歩道が対岸(右岸)に渡る最初の橋である王滝橋に着いてしまった。
王滝橋より下流に弁財天と八大竜王宮があるのは確実なので、気付かずに通り過ぎてしまったのだ。
この両所が目的でやって来たので、見過ごすはずがなかったのだが、それらしきものは影も形も無かった。
両所のある場所は遊歩道と仁王川が離れている場所なので、両所は河原脇にあり、遊歩道から仁王川脇に降りなければならないのかもしれなかった。
移動する時は最低限の情報で動くようにしているので、調べていなかったのだが、後でネットで確認すると弁財天は小型の板碑が森の土手にある巨石の上に設置されているものだった。
また、八大竜王宮は、河原脇にある巨石の側面に文字が刻まれているだけのものだった。
両所とも、遊歩道からは確認できない場所にあるようだ。

王滝橋上から上流側を見上げると、川幅は広いものの、両側には巨石が累々と重なっており、中央を白い飛沫を上げながら急流となって下っている水路幅は20cm〜2mと大きく変化しており、水は多くの岩の下をくぐり抜けている。

豊田市王滝町 王滝渓谷 王滝橋上流側

橋の下流側は石が上流側のように両岸にまとまっているのではなく、巨石が川床全体に点在していた。

王滝町 王滝渓谷 王滝橋下流側

両岸からは川面に向かって潅木が枝葉を伸ばしていた。

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王滝橋を渡るとすぐ、道は仁王川沿いを上流に向かう遊歩道と、下流に下る遊歩道に分岐していました。分岐点には案内板が設置されていて、下流側には「不動山展望台」と表示されていました。上流方向は今回は目的が異なるのですが、下流に向かえば不動尊に出会う可能性がありそうです。登って来た遊歩道を戻っても弁財天と八大龍王宮を見つけられるとは思えなかったのと、「不動山」に惹かれたこと、そして「対岸からの方が弁財天と八大龍王宮は見つけ易いかもしれない」と自ら言い訳を思いついてしまったので、不動山に向かって下ることにしました😅

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