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今朝平遺跡 縄文のビーナス 29B:UFO着陸か!

今朝平遺跡 縄文のビーナス・シリーズを「FIN」としてしまいましたが、これは間違いで、このシリーズはまだ続きます。終了したのはレイライン・シリーズ(タイトルにはしていない)でした。そして、このレイライン・シリーズには追加があります。今朝平遺跡 縄文のビーナス・シリーズ29の後にレイライン内に位置するものを、29の記事を発表した後に見つけてしまったので、29Bとして追加します。それは豊田市の石をテーマに市内を巡っていたところ、乙川(おとがわ)流域に雨乞石(あまごいいし:近岡町)と岩神社(岩神町)が存在することを知って訪れたところ、両方ともレイライン内に位置することが判明したのです。

愛知県豊田市近岡町 雨乞石(水神さん)
豊田市近岡町 雨乞石(水神さん)/岩神町 岩神社

雨乞石は名古屋市東区と長野県塩尻市を結ぶ国道153号線の通っている豊田市近岡町で153号線と並行して流れている乙川の右岸(北岸)の河原にあるようだった。
GoogleMapsには表記が無いのだが、私がiPadで使用している『Organic Maps』では「雨乞石 水神さん」と表記されている。
豊田市市街から153号線を足助町(あすけちょう)に向かうと、足助町の手前590mあまりの場所に左岸に渡る小原橋が架かっており、その小原橋下の上流側の河原に雨乞石はあるらしい。
まずは153号線側の小原橋の袂に愛車を止めて、小原橋上から乙川を見に向かった。
小原橋は変わった橋で、両岸の河原に架かった部分は通常の鉄パイプを組み合わせた欄干を持つ橋だが、乙川の水面に架かった部分だけは赤くペイントされた鉄橋になっている。
鉄砲水対策ではないかと思われ、乙川の水路は左岸に寄っており、雨乞石のある右岸の河原の方が左岸側の河原より倍くらい広い。
鉄橋部分から乙川の上流部分を見下ろしたのが下記写真だ。

愛知県豊田市近岡町 巴川

川面の両岸は灌木が茂っており、両岸には灌木しか見えないが、かつてはこの灌木は育っておらず、ここから雨乞石が見えたようだ。

現在は巴川の川面上からは、まったく雨乞石が見えないので、小原橋を153号線側に戻っていくと、橋の上流側の袂にある美容院の裏面の河原に1本の笹竹が伸びており、それを目印にした麓に長辺が2mもない石が地面から顔を覗かせていた。

近岡町 雨乞石(水神さん)

石以外の地面は完全に雑草に覆われている。
笹竹は雨乞石の目印として植えられたもののようだ。
かつては河原に降りて祭祀を行っていたわけだが、現在は河原に降りるルートが無くなっていた。
ちょうど、上記写真の笹竹の向こう側の上が空き地になっていたので、その土手を無理やり降りようと試みたのだが、この土手はびっしりと竹の生えていた竹やぶを根本ですべて切ったもので、その竹の根本が腐っていて、危なくて途中で降りるのを断念した。
現状の雨乞石は望遠レンズで寄るしかない状況だった。

近岡町 雨乞石(水神さん)

石の表面は突起や割れ目はいっさい無く、全体が陽に焼け、人為的な記号も刻まれていない自然石だ。

雨乞石は通称「水神さん」と呼ばれていたようだ。
しかし、名称から雨乞い祈願に関係した石であることが分かる。
だが、『愛知発 巨石信仰』(愛知磐座研究会 2002年)によれば、想像していたのと異なり、昭和初期ころまでは、長期にわたって雨が降らない時は、この石の上で神官が祝詞をあげたり、この石を川の中に引き入れて願掛けをしたというのだ。
石を川の中に引き入れたりするのはこの石が現在の場所に現れた経緯と関係があるようで、もともとこの石は川中に沈んでいたものが、一夜にして現在地に移動したものだというのだ。
おそらく、鉄砲水などがあって動いたのだろうが、鉄砲水で石が動くことがあることを知っていた村人が不思議に感じるくらい、突然、村人たちの目の前に、そして、川の外側(河原)に出現したのだろうと推測していた。
ところが、『愛知発 巨石信仰』の雨乞石の写真を見て驚いた。

近岡町 雨乞石(水神さん)

こんな石が1夜にして出現したら怪しすぎるだろうと思わせる石なのだ。
しかも石の縁は人為的にアールを付けてあるように見える。
そして、写真の場所は河原ではなく、石を山中で掘り出しているように見えるのだ。
石のサイズは畳三畳敷きほどだという。
これを願掛けをするために破損しないように川の中まで引き入れたり、元に戻したりするのは大変な作業だ。
石の縁は祭祀で動かすために人為的に丸みを付けられ、写真の場所は下部が平らなこの石を安置するために台を造作したものとも受け取れる。
それにしても、色々な石を見てきたが、この石より奇妙な自然石は見たことがない。

ここからもう一ヶ所の岩神社に向かった。

愛知県豊田市岩神町 岩神社/岩神社

岩神社への道を表記した地図が無いので、向かうルートは感だ。
まず、地図に表記のある道でもっとも岩神社の近くまで延びている道を愛車で登って行った。
この舗装路は乙川の支流(河川名不詳)に沿った道だったが、途中で舗装が終了し、そこからは膝まで伸びた草原で、道は見えなかった。
舗装路に愛車(上記地図内に表記)を駐めて、草原に分け入ったが、マムシが怖かった。
このすぐ下に大きな病院があったが、そこにはマムシの血清が用意されているはずだった。
なぜなら、この病院より山奥にもう病院は存在しないからだ。

マムシ対策で、ドスン、ドスンと、出来るだけ地響きを立てながら草原を登っていくと、草で覆われてはいるものの、スイッチバック式に道は設けられていた。
スイッチバック式の道を登っている途中には乙川の支流に土石流をせき止めるのを目的とした幅3mほどありそうなダムのような堰が設けられていた。

愛知県豊田市岩神町 乙川 支流

上記写真の左下に屋根が見えている家屋の左手が愛車を駐めた場所だ。

上流側を見ると、奇妙なものが見えたので、登りのコースから外れて、乙川 支流沿いに少し上流まで見に向かった。

岩神町 乙川 支流 土石流止め柵(?)

そこには水のほとんど見えない川中に直径が3mはありそうな鉄のパイプを柱にした巨大な柵が設けられていた。
川床は巨石で埋まっている。
この河川の下流にある数件の家のために、これだけの税金を使うわけはないから、すぐ下流にある病院を土石流から守るためだと思われた。

もとのルートに戻ると、中腹まで登り終えたようで、道は緩やかな登りになり、森の中に入った。
すると、途中に乙川 支流に流れ込む小さな谷があって、その向こう側に2頭の青年期くらいのイノシシ(上記地図内に表記)が2頭いたが、カメラを向ける間も無く、あわてて姿を消した。
イノシシも子供がいたり、成獣だと危険だが、こちらの姿を認識したので、大丈夫だろうと(完全なる素人考えです)、向こう側に渡ろうとしたのだが、谷を渡るために設けられていたと思われるコンクリートの通路は完全に壊れていた。

愛知県豊田市岩神町 乙川 支流の支流

その谷川の川床に水はほとんど無く、2本の土管の水路が設けられていた。
自然の谷だと、谷がどんどん削られて広がってしまうので、土管内に水を通しているようだ。
川床に水が無いのを幸いに、深くは無い谷底に降りて対岸に渡った。
イノシシに注意しながら森の中を進んでいくと、枝道のある場所に差し掛かった。

愛知県豊田市岩神町 足助賀茂線道標

そこには派手な色の道標があって、油性のマジックペンで「No」と「足助賀茂線」と手書きされていた(上記地図に表記)。
どう見ても「No.3」の方の手書き文字は新しいものだ。
「賀茂」というのは足助町と合併して消滅した賀茂村のことだから、かつての足助村と賀茂村を結ぶ道のようだ。
足助賀茂線から見れば、私の登ってきた道の方が分岐道だ。
この分岐点から上記写真奥の足助町に向かう通路は無舗装ながら道幅は4mくらいある。

しかし、分岐点から旧賀茂村に向かう道は下記写真のような路面で、徒歩でなければ通れない道だった。

岩神町 足助賀茂線

岩神社への道の気配はまったく存在しないが、岩神社への道の入り口はこちら側(乙川側)にあると、都合の良いことを考えていたが、もしかすると、旧賀茂村側に入り口のある神社かもしれないと考えたので、足助賀茂線に入って行ってみることにした。

足助賀茂線に入ると途中から道は急な登りになった。
そして、さっき渡った谷に通じる水のまったく干上がった川床を、今度は反対側に渡る橋があった。

岩神町 足助賀茂線 橋

その橋は丸太1本と鉄条網を丸めたものを組み合わせたもので、足を掛けたらすでに鉄条網は腐っていたので、丸太の方に体重を掛けて3歩で渡った。

さらに森の中を進んでいくと、今度は熊のことが心配になってきた。
まったく人の気配の無い場所なので、熊が出ても不思議ではない場所なのだ。
実際、今度のレイラインの最北端にあった山の上の熊野神社に登る入り口には、近所に住宅があるのに「熊の出た場所」という大きな看板が立っていたので、登るのを断念しているのだ。
それでも、足助賀茂線を登っていくと、土手を削って階段にした場所があって、その階段の上に高圧電線を通す鉄塔が建っている場所に出た。

岩神町 足助賀茂線 高圧電線鉄塔

頂上ではないものの、尾根の上に出た。
ここで岩神社参拝は断念して、下山することにしたので、ここが足助賀茂線の到達点になる(上記地図に表記)。

鉄塔の麓から下を眺望したのが下記写真だが、森しか見えない。

岩神町 森

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いきなり、気温が冬になってしまったため、豊田市の山間部を回り切れていません。今後も後で取材したものが本刈谷貝塚と今朝平遺跡を結ぶレイライン上に現れる可能性がありますので、この記事のような形で追加があるかもしれません。

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