やっぱり、わかりやすい文章が一番だと再確認した
9月上旬父の緊急入院を知る前のこと。
リクエストを頂いた小説が書き終わったところで、見直しをして投稿するだけの状態だった。
その後、父の入院と容態を聞いてから、作業は途切れてしまっていた。
四十九日を迎て、納骨を終え、死後整理もだいたい片付いた今日この頃。
先述のリクエスト小説を投稿することにした。
小説投稿サイトに新作を投稿する時、嫌でも対峙してしまうのが、自分の投稿済み小説の成績、つまり、閲覧数などの評価だった。
小説家になろうに連載していた投稿済み小説の成績は酷いものだった。
初投稿先のアルファポリスで得た失敗を活かし、「適度な空行挿入」「毎日連載」「一括ではなく分割投稿」を意識した。
それでも、自信があるかと言ったら、自信はなく、現実を見るのが怖かった。連載小説を投稿する度にアクセス解析(閲覧数が確認できるページのこと)が閑古鳥状態なのを目にするのは耐えられないと思い、最終話までの10話分を投稿予約していた。
これならば、連載時に閲覧数を確認して一喜一憂しない。振り回されないからいいのだ。
そう思っていた。
でも、実際遡って数字を目にしてしまったときの落胆はないわけではない。
書くはずもなかったこんな日記を、自分の悔しいという記憶を、感情をnoteに留めることになったのだから、私はかなりの影響を受けている。
痛みで胸がえぐられたが、改めて気づかされたことがあった。
わかりやすい文章が一番大事なのだと。
そして、わかりにくい、伝わらないと見てもらえないのだと。
見てもらえる文章、見てもらえる作品はどんなものだろうか。
勉強のために今年度から小説創作の実用書を読み始めた。
そこでも再三、「わかりやすい文章」と「読者に伝わる文章」というキーワードが出てきた。
異なる著者の本を読んでも、このワードは必ず登場した。小説創作の極意なんだと思う。
さて、私の小説の文章について振り返る。
「伝えたい」が先行して、伝わる文章にはなっていないと思った。
「わかりやすく」は無視していなかったが、「伝わる文章」を意識していないせいで、「わかりやすく」はなっていないと感じた。
そこで、なんで自分は「伝えたい」が先行してしまうのか。
考えてみたら答えが出た。
好きな作家の影響だった。
私が好きな作家に関する話は割愛するが、その作家さんはひとことで言えばクセのある作風を持つ方だ。独特な世界観があり、難解な表現や言葉遣いを多用している。一般ウケはしないが、好きな人には好き。かなり刺さる。
私は「私が好きな先生みたいな世界を表現したい」一心で小説を書いていた。
その志は悪くはないが、読者が求めるものではないと気がついた。ニッチ過ぎて誰の目にも留まらない現象が起きてしまっている。
あともうひとつ。
「読者が求めているジャンルではない」要因の他にも、自分の意識のズレがあることに気づいた。
言葉を巧みに操る。難しい文章を多用する小説こそが美しい。
それでこそ、小説家であると。そう思っていた。
私が好きで憧れている作家さんのイメージが「独特な世界観を醸しだし、難しい言葉を巧みに操る」だったから、私が目指す道もそこだと思っていた。
先述の通り、難しい言葉を多用すれば「わかりやすい」「伝わる文章」から遠ざかってしまう。中二病ワードなど、ウケる難解な単語はあったりするが、読者がわからない言葉を連ねても誰も読んでくれない。
小説投稿サイトを周回したり、実用書を読んで気づいたが、読者はそんな難解で堅苦しいものを求めていなかったのだ。
わかりやすくて、簡単に楽しくなれるエンターテイメント小説を求めているのではないかと。
これまでの私の小説は、
「見よ! 私の描く世界を!」
なんて、押しつける文章になっていたのではないか。
今になって、自分の意識が読者の求めているものと乖離していることに気づけたのである。
これからは自分の意識を、
文章として洗練されているか。美しい文章になっているか。
から
わかりやすく、伝わる文章になっているか。
に、変えていこうと思う。
難解なものを簡単に伝える技術が備わったら最強だと思う。
まだ自分はその域に達していないので、「読者が求めるもの」を「わかりやすく、伝わる文章で書く」訓練を積み重ねて、
いつか、「わかりやすく、伝わる文章」で自分が思い描く世界を書いていけたらと思う。
自分のカラーを出す前に、わかりやすく伝わる文章を書く!
具体的にはまずは読者層が多いジャンルで小説を書き、チャレンジしたい。見てもらえないとフィードバックもできないので、多くの読者がいる場所を狙っていく。
人気ジャンルで書こうとするとどうも戦略的(マーケティング的な)な小説創作になってしまうがしょうがない。
意識を変えたら、行動を変える!
そうしたらきっと世界が変わるはず!
できることから少しずつ取り組んでいきます。
* * *
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
最近の私の投稿に関して、ご心配や励ましのコメントをくださった方々、ありがとうございます。
つらつらと身の上話の返信をしてしまうので、個別の返信は控えさせて頂きます。どうかご容赦ください。
近況です。少しずつではありますが、日常に戻っております。まだ精力的にはできる気はしませんが、創作をしたい気持ちがわいてきました。気持ち任せの活動になりますが、新年に向かって前進していけたらと思います。
このnoteの投稿で返信にかえさせてください。ありがとうございました。
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