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私(satomi)ができあがるまで…③

そんな私も20代になり、人並みに恋をして、一応笑、結婚をしました。

結婚をして、旧姓から、旦那と同じ名字に変わると、私の人生は大きく変わった気がしました。

私の中で、眠っていた闇というか、悪の部分が大きくなってしまった気がします。

もともとそんな部分はあるなぁ…と自分では感じていたのですが、実家にいる頃や幼少期は、きっと無意識にそれに蓋をして、隠していたんだと思います。

ただただ、親の前ではいい子でいたくて…。でないと、親から嫌われてしまう…親を幻滅させたくない…そんな気持ちがありました。

結婚をしたことで、私の存在をありのまま受け止めてくれていると、彼に対してある意味甘えがあったのかもしれません。

愛されているという、甘えです。甘えということをもしかしたら勘違いしていたのかもしれません…

今まで、蓋をしていた感情や、闇の部分、善ではない悪の部分を、愛する彼に向けてしまったのです。

闇とか悪は、具体的にいうとみえない剣を持っている感じです。

相手が自分の思いと違ったり、意見が合わないことがあると、言葉を使って、自分の気持ちをそのまま剣にして、振りかざしてしまうイメージです。

ほんとうのことを、言い方を変えることもなく、そのまま相手にずばっと言ってしまうのです。

彼は、もしかしたら最初は受け止めてくれていたのかもしれません…二人ともまだ若い20代…お互いがお互いを受け止めきれなくなっていきました。

言葉の剣を振りかざし、まさに相手を切る、心を傷つける。傷つけた相手は、痛手を負い、耐えきれなくなると、自分から離れていき、そして縁が切れるということにつながってしまうのです…

相手は心に深く傷を負います。

でも、相手の心の傷など見向きもせず、みえない剣を振りかざすたび、私は「私は、自分に正直に生きているだけ…」と、自分の都合のいいように言い聞かせていました。

そして結婚生活で、それが繰り返されていました。

恋愛→結婚ってほんとうに不思議です。

好意があっって、結婚してたのに、生活していく中で、人のほんとうの姿をさらけ出したり、心をそのまま相手にぶつけたりしていって、気持ちがだんだん変わっていきます。

楽しい関係や信頼が増していく関係であれば、理想的ですが、私たちはそうではなかったのです。性格が合わないのです。

私は結婚生活の中で、彼に対して「えっ?」と思うことがたくさんでてきました。

彼は思っていたより短気で、些細なことで機嫌が悪くなりました。

車に乗っていて、追いこされた時にものすごく怒り狂ったり、曇り空の時に、洗濯物を外に干そうとしたら、バカ扱いされてしまったりもしました。

そのたびに私は、「そんなに怒らなくても…」と思うのですが、言葉にはできませんでした。

私は心の中に、ちょっとした違和感やモヤモヤを溜め込むしかなくなっていきました。

その時ばかりは、私も、自分の闇や悪を盾にすることもできずにいました。

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