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【仕事のお悩み】仕事を人に任せられず、ついつい抱え込んでしまい、困っています。

「任せる」というのは、なぜこんなにも難しいのでしょうか。簡単なことのように見えて、「任せられない」と悩む人が多く見受けられます。人に気持ちよく任せられたらどんなにラクだろうか……。そんなお悩みはないですか? 

本記事では『任せるコツ』(山本渉)から、自分も相手もラクになる「正しい丸投げ」の方法を書籍から一部抜粋してご紹介します。

任せるコツ

相手に任せる場合は、まず心を開いてもらうことが大切です。ポイントは「意欲創出」と「目的の明確化」です。それぞれ、詳しく説明します。

相手の意欲をつくり出す

まずは、「意欲創出」。
”仕事を受ける側はすべての仕事を面倒と思っている”という前提からスタートしましょう。

”やってみよう”と思ってもらう意欲を、依頼する側がつくりだす必要があります。そのためには、「感謝される」「褒められる」「自分しかできない特別感」の3つがポイントです。

ここで、とある中堅の社員のエピソードを一つご紹介します。
彼女は議事録を積極的に引き受けてくれていました。
議事録とは、会議中に話された要点をまとめて、取引先と合意内容を確認したり、参加できなかったチームメンバーにシェアするためのメモです。
面倒くさいし、会議中にメモることに労力を取られるので、みんなやりたがらず一番若手が担当させられることが多いものです。

ある日、「なんで自ら手を挙げるのか」と質問すると、彼女は「”議事録をとてもよく整理できている”と取引先から以前に褒められたことで、自分でも得意と感じている。また、後輩からも感謝されるから」と理由を説明してくれました。まさに褒められ、感謝され、自分しかできない、の3つのポイントが彼女の動機となっていました。

「目的」をはっきりさせる

もう一つの重要な要素は「目的の明確化」です。
その依頼内容が何のためのものかを、はっきりさせることが大切です。

このトピックには、「3人のレンガ職人」の寓話がよく使われます。
”レンガを積む作業をしている労働者が何をしているかを尋ねられて、それぞれ「レンガを積んでいる」「壁をつくるために積んでいる」「教会を建てるために積んでいる」と答えた”というものです。
目的を理解することによって、モチベーションも仕事に対する意識も変わってくることを訓示しています。

目的がはっきりすると、その依頼の全体像が見えて、ただの「作業」に意義と価値が足されて、「仕事」になります。
そのことで、そのタスクが自分ごと化されて、参加意識が芽生えます。
地味なこと、面倒なこと、簡単に見えることこそ、その目的を明確にして、どう役立つかを伝えることが大切です。

このように相手に対して、どこまで伝えれば意欲が湧くかを判断して、適切な依頼をすることで人に「任せる」ことができるようになります。

本書には、相手のモチベーションの上げ方について、さまざまな具体例も提示しており、「任せるコツ」がたっぷり書かれています。ぜひ読んでみてください。

書籍『任せるコツ』(山本渉)

第1回日本ビジネス書新人賞「TSUTAYA賞」受賞作品
★令和時代のマネージャー・リーダーのための指南書!
★部下の育成に悩んでいる方・プレイングマネージャーも必読!

「自分でやったほうが早い」「無責任」「仕事を押しつけている」といった理由で、部下に仕事を振らずに自分自身でこなしていませんか?
しかし、それは部下にとっても、リーダーである自分自身にとっても最大のパフォーマンスを発揮できない原因の一つです。著者自身が任せてこなかった失敗経験から、任せることの重要性と部下育成・成長、対応の仕方までをわかりやすく解説。
相手のことを考えた「正しい丸投げ」は、個人も組織も劇的に成長することができます。

🌟ツイッターでも書籍の情報を配信しています!

https://twitter.com/subarusya


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