怠惰のための勤勉
年始早々、勤めている会社で収入に直結するのっぴきならない制度変更があり、転職を考えざるをえなくなる。
正直、今の仕事にお金がもらえる以外の恩恵が何かあるとは思えず、転職を考えたこともあったが、このコロナ禍で、「やりたいこと」を追い求める気にもならず、それにたどり着くのが大変だったが現状ほぼ在宅勤務もできているし、もう、仕方ないんだなと、仕事に対するやりがいとか、自己実現とか、そういうのはもういいやと、あきらめたところだった。
30代も半ばになり、転職をしたことがないわたしはひどく動揺し、お金のことばかり考えている。動揺して、めちゃくちゃ部屋を片付けて掃除したり、寝具をせっせと洗濯したり、服をいっぱい捨てたり、食費をめちゃくちゃ切り詰めたりした。(自己肯定感維持のため、動揺するとちゃんと生活してる感を出したくなる癖)
今日は、キャリアカウンセリングサービスを初めて受ける。転職エージェントなら無料で利用出来るのに、高いお金をかけてカウンセリングを受けるのも正直結構ためらったが、本当に、どうしたら自分が後悔しないのか、どういう可能性や選択肢があるのか、有識者に一緒に考えて欲しくて、思い切って受けることにした。
結果、色々話を聞いてもらい、会話のキャッチボールをする中で、見えなかった願望のようなものや譲れないものが顕在化して、有意義な時間にはできた。
自分の頑張ってきたことや、今の現状に対して思うことなどを言葉にするうちに、わたしは、あることに気づく。
楽になる未来が見えていれば頑張れるが、楽できないならめんどくさい。
ということだった。
今までの仕事を振り返ると、面倒な作業を自動化するツール開発とか、自分が不良を発生させる可能性が減る作業フローやチェックフローの構築とか、業務分担整理とか、そういうことは、頑張って結果を出せば絶対楽になるので喜んでできた。これが意外と、めんどくさいことをめんどくさいと思う人があんまりいない。(わたしの職場だけかな)
だから、転職も、達成すれば楽になるんだったら頑張ろうと思えるんだけど、転職してたとえ自分の理想の仕事ができたとしても、「大変だけどやりがいがあって、充実してます」って言えるタイプの人間でもない。そこが大事なところで、気をつけないといけないところだな…と思った。どうしたら満足できるんだろうな。いや、正確に言うと別に大きな不満はなかったのに、だけど。
しかしカウンセラーの人は、今からの転職が遅いなんてことは全くないし、やってきたことは必ず次の仕事に活かせるし、年収アップで転職した人だっていっぱいいる、大丈夫、って言うし、やりがいがないと思って働いてるなんてもったいないって言うし、終始「いったい何がそんなに不満なの?」って感じだった。こんなことくらいでみんな不安に感じないんだろうか。
「貯金も、あるんですよね?」と言われた。確かにとてもたくさんではないが貯金はある。色々調べてみたら、これでもあるほうみたい。あるけど、正直、一生懸命貯めようと思って貯めたわけではない。お金のことで自分がこんな不安になるなら、お金を増やすこともちゃんと考えよう…気づくのが遅い…。ちゃんと増やせるのであれば、別にこのままの仕事をヘラヘラやっててもいいのかもしれない。
どっちにしろ、もうちょっと思考の整理は必要…。
優柔不断すぎて、自分が嫌になるな。
ちなみに「怠惰のための勤勉」って言うのはかまいたちのYouTubeでちょうど言ってた。かまいたちの人たちも楽になるためには頑張れる人らしい。
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