【今年度が始まって早3ヶ月】保護者との信頼関係は築けていますか?「一筋縄ではいかない保護者との信頼関係の築き方」
こんにちは。
保育園の園長をしているSanaminaです。
今年度が始まり、あっという間に3ヶ月が過ぎようとしています。
もう3ヶ月なのか
まだ3ヶ月なのか…。
そろそろ、自分のクラスの保護者との信頼関係が深まってきたのではないでしょうか?
保護者もいろんな人がいますよね。
タイプ別に分けてみました。
それぞれに信頼関係の築き方は違います。
子どもと同じで、個々それぞれに合わせて関わっていきましょう。
保育園に無関心な保護者さん
園からの細かいお知らせはほとんど見ず、毎日の連絡帳も読まず、口頭で持ち物などをお願いしても忘れる。
挙げ句の果てにはお迎え時間が遅れるときの連絡もなし。
その割に、絶対必要な物や絶対に守らなくてはいけないときはしっかり守ります。
だいたいのことは保育園がなんとかしてくれるだろうという気持ちが表れすぎていますよね。
確かに園も保護者もそこまで困ることはないのですが、子どもは困りますよね。
自分だけ保育園のものを借りたり、自分だけ無かったりで、それなりに悲しい思いをします。
そんな保護者は、園のミスやトラブルにも寛大な心を持ってくれていることが多いです。
なんでも「大丈夫でーす」と受け入れてくれるんです。
そして、意外にも子どもたちのことをよく見てるし、よく考えてるんです。
面談をした時にそれがよく伝わりました。
子育ての工夫や悩みを具体的に話してくれ、それら全てが前向きであり、楽しそうであり、素敵なママだと感じました。
保育園のあれこれに興味がない保護者だからといって、全てに先入観を持たないようにすることが大事です。
この保護者だからまぁ仕方ない…と、曖昧にはならずお願いしなければいけないことや守ってほしいことはあきらめずに都度伝えて行きましょう。
保護者と保育士は持ちつ持たれつ。
私たちも完璧じゃないですからね。
なんでも細かい保護者さん
先ほどとは真逆です。
連絡帳は毎日ぎっしり書かれていて、
その内容というのが、なんかこちらが気が重くなるような内容なんです。
幼児クラスの子どもに対して
「指にささくれが出来てます。気をつけてあげてください。」みたいな内容が毎日だったり、
外で遊んでいる時に転んで小さな擦り傷をした時は、次の日の連絡帳で「先生は見てなかったということなのでしょうか?完璧な保育は難しいと思いますが、よく見るようにお願いします。」みたいなことだったり。
でも全くクレーマーとかではありません。
ただ気持ちのままに書いているだけなんです。
本当の気持ちなんだとは思いますが、その内容について会った時に改めて話すと軽いノリです。
そんな保護者からの連絡帳を読むのは毎日心の準備がいるのは事実です。笑
どうやって信頼関係を築くかと言うと
まずはしっかりと向き合って対応すること。
保育園で外遊びなんかしていると小さな傷は出来ます。
それを、保護者がお家に帰ってから気づくのではなく、こちらが必ず先に伝えることを徹底します。
友達同士のトラブルもあります。
お家に帰って自分の良いように伝わる前にこちらから起こったことを話します。
小さな怪我にしても友達同士のケンカにしても集団生活では避けられないことでもあります。
だからこそ、細かい保護者に対してはまずはこちらも細かく伝えます。
そうすると、今まで一大事だと思っていた出来事がだんだん保護者も慣れてきます。
今となっては小さな怪我を報告すると
「ほんと小さな怪我!!笑」と、こちらがわざわざ報告することを笑っているほどです。
友達とのケンカも、細かい保護者は自分の子どもがされたことばかりを気にしがちなので、やった側の時こそ伝えます。
もちろん、経緯も含めて話しますが、相手の子とその子の気持ちをしっかりと保護者に伝えて子ども同士のトラブルとはどんなものなのかを理解してもらうことから始まります。
そのうち、「そんなこともありますよね!」と流して受け入れられるようになります。
細かい保護者には細かく丁寧に。
子どもの成長と保護者の成長により、だんだんと細かさがほぐれていきます。
コミュニケーションが取りづらい外国人家庭
私の勤務する園は、日本以外の国籍の方達が年々増えて来ています。
保護者も子ども達もみーんな良い人だし良い子達ばかりなのですが、やはり配慮は必要です。
文化も違い、言葉も違い、価値観も違い、人との関わり方も違います。
今、在籍している日本以外の国籍は
中国
台湾
香港
トルコ
ミャンマー
です。
例えば、食事。
宗教上食べられないものがある場合、配慮が必要です。
連絡事項やお知らせ。
日本語が得意でなければ、個別に対応して伝えなければいけません。
日本人は謙虚とよく言いますが、良くも悪くもそれは本当です。
日本以外の国籍の方は、なんでもハッキリと言いますし、周りのことを考えて主張するのではなく自分たちのことを考えて主張します。
初めは私もその威圧に圧倒されかけました…。
でも、こちらの意思、意図をハッキリと伝えて、出来ないことは出来ないと答えることが大切だとわかりました。
それを伝えたからと言って、相手が怒ることも納得がいかないこともありません。
もちろん、何回かやり取りの往復はありますが、こちらがむやみに折れたり曲げたりしないことが重要です。
また、曖昧な答え方も禁物です!
曖昧=OKみたいな解釈になりかねません。
ジェスチャーが大きかったり、声が大きかったり、主張が強かったりで、なにかと身構えてしまいがちですが、根はめちゃくちゃ良い人たちばかりです。
相手からしても異国の地で、会話が上手く伝わらない保育園に大事な子どもを預けています。
なので、初めのうちは私たちは全然信用されないのも仕方ありません。
なんでも疑われている感じでした。
なので、そういう方の場合はまずは常に私が保護者対応をしていました。
園長先生に対応されているという安心感を与えることができます。
だんだん私との信頼関係が築けてくると、次は担任へ交代します。
そこまでくれば、どの職員でも大丈夫になります。
今では、保育園を大好きでいてくれているご家庭の1人です。
無理なお願いをしてきた場合は
無理なら無理でハッキリ伝えること。
それが大事です。
若いパパママ
めちゃくちゃ協力的な方が多いです!
子どもに対しても過保護になりすぎず、適度に怒り、適度に諦め、適度に息を抜き、めちゃくちゃ可愛がり、先生達への感謝も伝わり、送迎時の表情は余裕がある感じです。
素直に保育士さんへ相談もされるので、いろんな意見を参考に出来て、子育ての悩みの解決も早いような気がします。
そして、送迎時の保育者との関わりが結構さっぱりしていることも多く、かといって無愛想なわけでもなく笑顔です。
「保育園での様子をもっとききたい!話が足りない!」という保護者が多い中、現場に満足してしてくれている感じです。
先生達にいろんなことを過度に求めたりしない印象がありますね!
園からの協力のお願いもこころよく受け入れてくれることが多いです。
パパ
もう、うちの園はパパの送り迎えが3分の2くらいいます。
パパ率高めです!
いろんな会の保護者代表もパパばかりの協力です。笑
私の園が特殊なのか、世間がそうなのか。
とにかくめちゃくちゃ協力的なんです。
ママももちろん良い人達ばかりです。
「パパにこれ聞いてもわかるかな?これ伝えても大丈夫かな?」と思わず、なんでも話しましょう。
パパとママで保育園からのお知らせが共有できていない時は、その時はその時です。笑
まとめ
色々書き上げてきましたが
結論
みんな元々は良い保護者の方達ばかりです。
モンスター的な保護者やクレームばかり言う保護者に最終的になってしまったら、こちらがそんなふうに育ててしまったと思った方がいいかもしれません。
今、そんな保護者がもしいるなら、それはまだ途中過程なのでこれから信頼関係はまだまだ修復可能です。トラブルを乗り越えてからこそ、深い信頼関係が築ける場合もあります。
こちらが
保護者の背景や思いを汲み取って、配慮をしながら関われば信頼関係は築けます。
それは、すぐに築けることもあれば、長期に渡ることもあります。
「この保護者はこうだから何を言ってもムダ」
と思ってしまえばそれまでなのです。
私たちは保育と同じくらいの保護者支援も大切な仕事です。
信頼関係が築いてなければ、本当の保護者支援は難しいですよね。
まだまだ、今年度始まったばかりです!!
これからいろんな行事もあるでしょう。
まずは子どもの成長を一緒に喜び合うところから始めてみてくださいね。
保育のblogサイト「ほいくーグル」もよろしくお願いします。
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