#毎週VALIS感想 - 001 ◆ 残響ヴァンデラー


VALISデビュー曲。イントロから既に、人によっては聞けばわかるかいりきベア節。まるでショーが始まって少しずつ盛り上がっていくかのように、AメロからBメロ、サビにかけて少しずつ、ダンサブルな曲調の中でテンションが上がっていく様子が、聞いていてとてもワクワクする。

個性豊かな歌声が続く、メンバーお披露目も兼ねた順次のソロパートに対して、サビではグループ感が増し綺麗でまとまった歌唱になる。メロディーもキャッチーで一度聞いただけでしばらくずっと頭に残ったし、気づけば2周目を聞いていた。

Wanderer(独ヴァンデラー→英ワンダラー)はwanderの名詞形、行く当てもなく彷徨う人という意味になる。現実世界で居場所を失ったVALISのことを指しているのかなと思った。
「残響」は、振動が止まっても音が鳴り止まない様子、つまり、歌う場所を絶たれてもそれでも「まだ歌いたい」と歌うことを渇望したり、あるいは現実世界での言葉が頭に残って離れなかったり、そんなメンバーの様子を表しているのかなと思った。

「かつてみたいなキラキラとしたお淑やかな私達じゃないけれど、この六人でもう一度『この世界』に戻ってきた」という、新たな旅の始まりと、決意と、ファンファーレを感じる最高の楽曲だと思った。

これらの解釈は、VALISへの多少の理解が深まった今だからこそできたものだなあと思う。少なくとも初見ではそこまで考えることはできなかった。

そういえば、この曲のサビのメロディーをキャッチーと表現し、頭に残ると述べたけれど、これもある種の残響に違いない。

ちなみに2番Bメロの「ドキドキをもっと頂戴」のMYUさんがマジで素敵すぎて好き。

おわり


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