#毎週VALIS感想 - 017 ◆ 開幕ゼノパレード

作詞作編曲Ayaseさん。四つ打ちのリズムとヘビーめなサウンドがかっこいい、まるで本当に行進をしているかのような楽曲。実はぼくがVALISを一番最初に知ったのはこの曲だ。

「ゼノ」というのはどうやら「異質な」とか「外国人の」という意味の接頭語らしい。つまりは「外から来た」とか「unfamiliar」なという意味なのではないか。それは現実世界から裏世界にやって来たVALISは、その世界では「ゼノ」な存在なわけであり、獣の能力を与えられてそれを振るう様もまたぼくらにとっては「ゼノ」な存在であろう。

獣の力を手にした彼女らによる、現実世界(ないしは己の過去)に対する反逆、革命、奮起の狼煙があがる。開幕ーー新しい存在として、見せびらかす、そんな行進の様子が目に浮かぶ。

ぼくがVALISにハマったのは、この曲のNEFFYさんがとってもカッコよかったからだ(NEFFYさんに関しては見た目もめちゃくちゃ好きだったのもある)。あとMYUさんの低めの声もどハマリした。最初に覚えたメンバーはこの二人だった。懐かしいなあ。

様々な絵師さんによって描かれる豪勢な食卓は、これからのパレード(ストーリー的にはサーカスショーの前後だけれど)に備えている彼女たちの様子に見える。期待と興奮と仲の良さがとてもよく伝わってくる。ただ、これだけ聞くと明るい前向きな印象を抱くかもしれないが、そこにダークで不穏な雰囲気を醸し出すのがこのVALISというコンテンツだ。ぼくはそこにも惹かれた。

今ではこのときの様子は微塵くらいしか残っておらず、再構成して前向きに頑張る印象がとても強い。NINAさんが卒業してからはなおさら、気合を入れないとと思っているような印象もある。

この時代の楽曲をいま表現するときっと全く別の表現になると思うが、それもそれ、これもこれ、その時その時の表現というのは刹那的ではあるものの、こうして形に残る。VALISはそうやって爪痕を残してきたのだろう。きっと自分たちで比較しても大きく成長していることが実感できるのではないか。

どちらにせよ少なくとも、数年後にぼくの心を引っ掻き、こうしていまどハマリしてるのは事実だ。


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