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災害対策 ロケットストーブ
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毎年、再エネ協同基金の「ロケットストーブ」を手作りする講座の講師をさせていただいています。
再生可能エネルギー利用を普及する趣旨で、作り方をお伝えしてどんどん広げていっていただければいいなとの思いでの開催ですが、今回は災害時に役立つだろうツールとして紹介させていただきます。
まず、ロケットストーブを使う場所の想定は、例えば運動場や公園のような広場や川辺などのアウトドアです。
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二つのペール缶(上になるものは底抜けにする)をつなぎ合わせて、まっすぐ、曲がり、T型と3種類の煙突を組み合わせたものを通す単純なものです。
ストーブという名前ですが、暖をとるためというよりは、湯沸かしや炊き出しに向いているグッズです。
側面の火の入り口に燃料と木の枝などを入れて、チャッカマンで点けた火がヴォーッと勢いよく中心まで登っていきます。単純な構造だけに、燃焼効率が抜群なのです。薪や炭では大きすぎてダメです。あくまでも木の枝や割りばしのようなものが燃料として適しています。なので、「その辺で小枝拾ってきて~」と子ども参加型の炊き出しができるところが良いところです。写真は自宅の廃木材を細かくして投入しています。お湯はびっくりするぐらいすぐに沸きます。
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豚汁など汁物、やったことはないですが飯盒炊爨の道具でご飯もたいえるでしょうし、フライパンを乗せてプチバーベキューのような使い方も。小さくて簡易なピザは大好評ですぐになくなりました。
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ペール缶はご理解あるガソリンスタンドからいただいてきます。頑丈な上蓋をバールであけたり、油を完全にふき取って初めて製作開始となります。最近はホームセンターでも売っています。写真はコーナンの店頭です。
ロケットストーブづくりの私にとっての師匠、家具職人の守安大地さんがグラインダーなど電動工具を駆使してつくられていたものを、金切りばさみなど子どもとも一緒にできる比較的簡単な工具でつくるものとしてまとめてマニュアル化しています。
とはいっても、いつもは使わない道具と筋肉を使うもので、それなりにコツはありますので、もし作って備えようという方々いらっしゃれば出前の講座もさせていただきます。
一つの非常時ツール、そして楽しく使ってみるツールとして全国にまんべんなく広がればいいなと思っています。