パワハラ・モラハラと「医学モデル」
「悪いところを探し、そこを攻撃し、やっつける(取り除く)ことが出来れば問題は解決する。」といういわゆる「医学モデル」を心の領域でも同様にあてはまるものだと考えている方は、対象の言動の「悪いところ」を一生懸命攻撃してやっつけることで問題は解決すると捉えており「一生懸命攻撃しているにもかかわらずその言動が減らないのは、まだまだ攻撃が徹底していないからだ。」と攻撃がエスカレートしてしまうという悲劇がパワハラやモラハラと称するものが生じる背景として比較的大きな割合を占めているのではないかと考えています。
更に、そのような問題が発覚した組織に対して、世間はその行為を行った張本人を「悪いところ」と判断し、攻撃し、やっつける(取り除く)ことを求めます。「自分が行ったことは自分に返ってくる」という話で片付けることもできますが、医学モデルは感染症や外傷等急性疾患に当てはまることが多く、人の心や会社の組織等、比較的長い期間を経て生じるようになった「歪み」に対しては、医学モデルとは異なったアプローチで取り組む方が良好な結果に繋がることが多いということは、もう少し広まっても良い事なのかなと思います。
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