YouTubeで仏教は伝わるのか? 各宗派の取り組みについて調べてみました Vol.2
前回に引き続き、仏教各宗派のYouTubeチャンネルの取り組みについて解説していきます。
今回は「チャンネル登録者数が多いチャンネルに共通している特徴」についてです。
チャンネル登録者数の上位5位までの順位は以下のとおりです。
前回から曹洞宗が2位、延暦寺が3位へと変動しています(2月16日時点)。
1位 臨済宗大本山 円覚寺 6,270人
https://www.youtube.com/channel/UCgH4fHMpKJmxmSk2s1gVQGg
2位 曹洞宗SotoZen 5,750人
https://www.youtube.com/user/sotozenkanri
3位 天台宗総本山 比叡山延暦寺 5,660人
https://www.youtube.com/channel/UC-_1tKKa26hHVFPU1uu2B_Q
4位 知恩院公式チャンネル 3,750人
https://www.youtube.com/channel/UCFjpcEROLTM_lBUmPhqoYYQ
5位 日蓮宗公式チャンネル 3,640人
https://www.youtube.com/c/%E6%97%A5%E8%93%AE%E5%AE%97%E5%85%AC%E5%BC%8F%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB/videos?view=0&sort=p&flow=grid
これらのチャンネルを見ていくと、以下のような特徴が見られました。
※一部分析のために、YouTubeチャンネル分析ツールのnoxinfluencerを用いています。
■動画のテーマに統一感がある
1位の円覚寺のチャンネルにはいくつかのシリーズがありますが、どのシリーズにも「禅の教え」というテーマが背景にありました。
その雰囲気に合わせて、柔らかく落ち着いたサムネイル画像、動画の構成が考えられており、それによって全体的な統一感が生まれていました。
また、2位の曹洞宗は、海外での「ZEN」の取り組みについて発信していたり、4位の知恩院はASMRの動画シリーズが伸びていたりと、伸びているアカウントには一貫したテーマをもった動画を投稿しているという共通点が見受けられました。
■キラーコンテンツがある
一気にチャンネル登録者数を増やした動画がある、という特徴も見られました。
以下に例をあげます。
曹洞宗SotoZenのチャンネル登録者数の推移
(引用:noxinfluencer)
知恩院公式チャンネルの登録者数の推移
(引用:noxinfluencer)
上記のグラフを見て分かるように、ある時点で一気に登録者数が伸びているのが分かります。
曹洞宗のチャンネルでは9~10月ごろから一気にチャンネル登録者数が増え始めています。
その時期の動画を見てみると、2020年9月25日に曹洞宗大本山 永平寺がアップロードされ、12.3万回再生されています。
知恩院のチャンネルでは、2020年12月31日、2021年1月24日あたりで一気にチャンネル登録者数が増えました。
同様にその時期の動画を見ると、2020年12月31日にアップロードされた除夜の鐘のライブ配信が14.5万回再生、2021年1月24日にアップロードされた【LIVE】ミッドナイト念仏inおうちが1.3万回再生されています。
このように再生回数が多い動画が一つあるだけでも、それに伴って多くのチャンネル登録者数を獲得することができていました。
■まとめ
チャンネル登録者数が増えているチャンネルに共通している特徴について解説してきました。
次回は「チャンネル登録者数が少なくても再生回数が伸びているコンテンツ」について解説していきます。