これは現在進行形のこと。
わたしには今ときめいているヒトがいる。
その彼の顔が結構タイプなのだ。
彼は中身もわたし好みな雰囲気が伝わる。
ただ、まだ性格はそこまでは分からない。
もしかしたら顔はタイプだが、
性格を深く知ってそれ以上にときめかなくなるかもしれない。
そんなことは【現在進行形】なわたしにはどうでもいい。
先日彼に会いにいったのだ。
それは二人だけではない。
小さなイベントであった。
そのイベントの規模は1クラス分集まるか集まらないかの具合だ。
まさかの、やはり、
9割が女子しかいなかったのだ。
彼に群がる女たちはいっぱいいた。
皆、目をギラギラさせ、
まるで自分の彼氏を取られたくないと言うような表情たちが沢山いる。
わたしはそのときめいている彼と話をするのはこの日がはじめてだったのだ。
会場に行くまでは、話せるか話せないのかもわからない状態だった。
だが私は今までの経験を予想し、
きっと話ができるだろうと過程して、
近くで会話をした時にブスだなと思われないよう念入りに化粧直しをして仕上げていった甲斐があり、彼と話すことが出来たのだ。
彼と写真を撮る女子たちが次々と現れ
順番待ちをしている。
わたしはそんなダサいことはしたくない派なのだが、仕方なくその波に乗ってみることにした。
順番待ちをして、やっと次だとおもった矢先
その前にいた4人組女子メンツが堂々と彼に群がりまるでハーレム状態を目の前で繰り広げたのだ。
最初は1人ずつ彼とツーショを撮り
その後全員で彼を囲み撮ろう。と作戦のようだ。
全員で囲んだ瞬間撮る相手がいないのに気づき
こちらにカメラを堂々と渡してきた。
何の恐縮もなく。
わたしは仕方なくカメラを構え
ハーレム状態にボタンを押した。
一枚では終わらず、少なからず3.4枚は撮らされたのだ。
やっとわたしの順番がまわってきて
彼と自撮りをするため
携帯のカメラを構えた瞬間自分の手が震えていたのだ。
その瞬間はずかしくなってしまい
自撮りを撮るのをやめ、やっぱりやめますと伝えると彼は少し不思議そうに笑っていた。
そんなミスをしてしまったのだが、
写真を一緒に撮れなかった光景よりも
わたしの前で彼に群がりハーレム状態なあの光景の方が焼きついてしまった。
まるでその光景は、
わたしの前で自分の彼氏が
女4人とセックスをしているのを見せつけられているように感じてしまった。
興奮が快感に変わったのではなく、
強い嫉妬心だけがわたしの脳内をフル回転させていた。
わたしのほうがこの女たちよりも
はるかに満足させれる自信はあるのに
と思ってしまったのだ。
1番取られたくないと嫉妬心剥き出しだったのはわたしだったのかもしれない。