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天城カントリー工房 満月の塩「健康の嘉び」

現在我が家で愛用しているお塩、満月の塩「健康の嘉び」。
友人の薦めで使い始め、その甘さにびっくり!
唯一無二のお塩はどうやって生まれているのか知りたくて。
静岡県賀茂郡河津町の天城カントリー工房さんにお邪魔しました!

満月の塩ってどんな塩?

商品一つ一つに、何月の満月の海水を汲み上げたものか
日付シールが貼ってある。(商品向かって右側)

満月の塩は、満月の日に伊豆の海でくみ上げた海水を、平窯で丁寧に焚き上げた手作りの塩。
河津桜観光交流館や一部ホテル等で購入可能なのだが、売り切れてしまい地元民でさえなかなか買えないことも多い人気商品。

この塩を作るのは「天城カントリー工房」会長の土屋宗一郎さん。海水の汲み上げから、塩の焚き上げ、商品詰めまでなんと全てお一人でされている。

満月の塩を作る会長の土屋宗一郎さん

建築会社がお塩?!の驚きの理由

実は「天城カントリー工房」さんは、伊豆でログハウス等を作る建築会社。
建築会社が何故、塩?
そこには深いつながりと想いがあった。

工房は木のあたたかな香りに包まれている。

満月の塩を作る平窯は、なんとなんと土屋さんお手製!さすが建築屋さん。
三段窯になっており、高低差の付いた3つの窯を順に経由しじっくりと焚き上げることでしっかりと不純物を取り除くことができる。
平窯での塩づくりは、ミネラルを多く含んだ塩が作れる半面、海水を長時間煮詰める必要があり、多くの燃料エネルギーと時間を必要とする。

土屋さんお手製、日本初の三段窯。右側から左側に流れる仕組み。

その燃料となっているのが、古いログハウスを解体した後に出る廃材だ。

窯の裏手にはこれから使う廃材が山積みになっている。

土屋さんの三段窯は、4mの廃材がちょうど奥まで入るように設計されている。そのため燃料にする薪をわざわざ割ったり、窯に合わせて切る必要もない。廃材を窯の奥まで入れ込むことで、窯全体に熱が届く仕組みになっている。三段窯はこの廃材利用の発想からスタートし、どこまでも無駄なく設計されている。

4mの廃材がちょうど入る奥行に設計されている。

「満月」にこだわる確信

この塩は、その名の通り、満月の日にくみ上げた海水を使っている。
何故満月なのか。

昔から新月に伐採した木材は腐りや虫害に強く、丈夫で長持ちすると言われている。また魚やサンゴも満月の時に産卵をするらしい。人間の体、そして生と死も潮の満ち引きに関係して生かされていると思う。月の引力と地球の重力の営みの中で、海水の中に含まれるミネラルが最も引き出されるときに採取した海水を、手作りの三段窯で一週間焚き上げ、独自の製法で仕上げた塩、それが海女技(あまぎ)の荒塩「健康の嘉び」です。

満月の塩「健康の嘉び」 パンフレットより

満月の塩。一見するとスピリチュアルな話のように聞こえるかもしれないが、長年木と共に生き、自然を見つめてきた土屋さんが語るのは「自然の原理」そのものだった。

経験に基づく言葉は、圧倒的な説得力がある。

もちろん、ミネラル分が多くなるという科学的な根拠は食べる側としては体に嬉しい話だが、それだけではない「この塩は人を元気にする」という確信が土屋さんの中にあった。

満月の塩から見える景色。

森に寄り添い、伐採した木で家を作る。古い家の木材で火を熾し、月の満ち欠けに伺いを立てながら身近な海の水を汲み、工夫を重ね塩を作る。
この塩には、そんな日本の大切な原風景が全て詰まっていた。


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