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今週は娘の小学校が読書週間をやっていて、朝1時間目が始まる前にボランティアで小学1年生のクラスに行き、本の読み聞かせをしました。
どんな本を読むのかは、読み手のセレクトに委ねられていて、私が今回選んだ本は

ヨシタケシンスケさんの
「りんごかもしれない」

小学生に関わる人なら皆さんきっとご存知のこの1冊。
今日もクラスの8割の児童がこの本を読んだことがある、と言っていたのですが、それでも私は敢えてこの本を選びました。


想像する力

「りんごかもしれない」に限らず、ヨシタケシンスケさんの本は、基本的に読み手の想像力を掻き立てる本です。
私はこの想像力という能力が、これからの子どもたちにとても必要な力の一つだと思っています。想像力は単に、何か新しいものを作り上げていく時に発揮されるわけではなく…

・クリティカルシンキング(目に見える、耳に聞こえてくる情報を鵜呑みにせず、疑ってその他の可能性を考えてみる方法)
・仮説思考(物事の構造や原因に仮の理由を置いてみて、検証しながら解決策や真実を解明していく考え方)
・危機管能力(危険や危機がやってくる可能性を想定して、事前に備える力)
などなど
他にもまだまだあると思いますが、人生を賢くしなやかに生きていくための鍵として「想像する力」と言うのはとても大切な力である上に、VUCAと呼ばれるこれの時代にはより求められる力ではないかと思っています。


いままでと違った読み方

「りんごかもしれない」という本は、
リンゴを目の前にした男の子が、この「リンゴ」に見える物体はもしかしたら違うものかもしれない、と色々な想像を含まらせるストーリーです。

クラスの8割以上の児童が読んだことがあるこの本をあえて読もうと思った理由は、本を読んで「面白い!」「愉快だ」と感じてもらうだけではなく、
このリンゴに見える物体は、自分だったらどんな想像をするだろう?
と考えてもらいたかったからです。
「みんなだったらこのリンゴみたいなものは、実は何だと思いますか?」
そんな問いかけをしながら今日は読み聞かせをさせていただきました。
子どもたちはみんな目を輝かせて、自分の想像を口々に発表してくれました。(子どもの想像力って素晴らしい!)


「どうして?」にもまずは想像してもらう

子どもがある程度大きくなった(3歳くらい)ころから、
「どうして?」「なんで?」攻撃を受けまくった経験のある親は多いのではないかと思います。
子どもたちが持つ好奇心は、大人の私たち(一般的な大人)でも答えられないような物理や哲学にまつわる疑問から、すぐに理由を教えてあげられる簡単なものまで様々ですが、
私は子どもたちから聞かれる「どうして?」には、まず
「どうしてか想像してみたら?どんな答えでもいいよ」
と声をかける様にしています。
驚くことに、大正解な答えが返ってくることもあれば、突拍子もないような想像力とともに返ってくる答えもあります。最後に答えを教えてあげることもありますが、基本的には子どもの答えはすべて受け止めてあげて、まずは自分で考えてみることに挑戦したことを認めています。こんな風にやり取りをすることで、子どもたちも想像する事や「なぜ?」を自分で考えてみることを楽しんでいるようです。


想像する力は大人にも大切

私が行うコーチングセッションでも、将来どんなふうになっていたいか、
今の問題が解決できたら、どんな明るい未来が待っているか?そんなことをクライアントに想像してもらうことも多々あります。想像するのが得意な方、想像するのが苦手な方、色々な方がいらっしゃいますが、想像力は大人になっても養うことができる力です。
いつもと違う経験をしてみたり、反対の立場を意識してみたり、相手の気持ちに立ってみたり、チャレンジすることでどんどん養うことが出来るものが想像力です。
コーチという仕事もまた、想像力を要される仕事です。私もこれからより想像力をつけるために、新しい場所、新しい人、新しい挑戦にアンテナを張って、もっともっと自分の世界を広げたいと改めて思いました。


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