役員決め

村民会館の大広間に村人が集められ、村長が話し出した。

「今年も役員5名を決める時期が来た」

「はい、私がやります」

「俺も!」

「今年は、やらせてよ!」

「是非とも私を」

「ワシに任せろ!」

「はい、やります!やります!」

「おいおい、オイラがやるってば!」

「ふざけんなよ、俺だよ!」

「いや、ワタシがやる!」

「はいはい、皆さん落ち着いて。仕方ないのう…今年も恨みっこなしで、あみだくじだな。さあ…みんな、選んで」

こうして、役員5名は決まった。

「今年もハズレかよ!」

「チッ!」

「……」

役員になれず、号泣する者さえ居た。

「では、最後に。新役員以外の者の中から、今年の代表とも言える、龍神様の生贄を決めたい。宜しいですかな?」

大広間は、水を打ったように静かになった……