がんばらない自分を肯定する
がんばる事の意味が分からなくなった。
現状の自分から、少しでも前を向くために
自分に暗示をかける魔法のことばなのだろうか?
ある時、自分の力ではどうすることもできない問題に直面した。
なぜ自分だけがこんなにも理不尽な思いをしなければならないのだろう。
ただ真面目に生きてきただけなのに…。
暫くは涙が止まらなかった。
悔しくて、辛くて、イライラして最後は心が折れそうになっていた。
だるい体を引きずるような時間を過ごし、
どうすることもできない現状を受け入れ
今以上にはなれないことを悟る。
本当にひとつずつ、少しずつ諦めて
自分を生きるしかない現実を突きつけられる。
がんばって生きていくしかないんだと
何度も自分に言い聞かせてみた。
それでも前に進めない、進めなかった。
きっと、気休めも、逃げも、弱さも、
必要なんだと思う。
負の感情は時に優しさだから。
重い鎖のような支配から逃れられない時間が続いた後、
どういうわけか開き直る感情が私の中に芽生えた。
本当に閃いたように。
私のすべてが不幸ではない。
ある方向だけが人には話したくもないほど歪んでいるだけだ。
それならば幸せなふりをしよう。
他人の目を欺く為なんがじゃなく
自分自身のために。
私は全面的に不幸なんかじゃない。
何度か呪文のように心の中で呟いた。
笑うことすらできなかった毎日に
少しだけ笑顔が生まれた気がする。
ため息が減ったような。
これでいいんじゃないかな、私。
無理にがんばろうなんて思わなくてもいい。
底辺を這いずり回る時間を過ごす中で
自分の心が元に戻ろうとするきっかけさえ見失わなければいい。
だって現実は何ひとつかわりなどしない。
叫びたくなるほど理不尽な人間関係も、
私の人生も。
でも、どんな心持で生きていくかは
私次第だ。
飽きれるくらい幸せなふり。
そんな中にだって偽りの、偽りではない小さな幸せが
見つけられるかもしれない。
いつか心が軽くなる。
その瞬間が訪れるのを大切に待とう。
マジメに生きていくって、多分相当疲れることだから。