君に送るエール
人生で最大の挫折を味わった時、一体君はどんなふうに考えるのだろう。
何度も何度もおとずれる辛さは、年齢を重ねる度に大きくのしかかってくるけれど、まだ若い君はいつの時も今が一番辛いと思うのだろう。
悲しいことも、悔しいことも全ては君の一部を作るひとつのピースになっていく。
だから、今はいろいろな壁にぶち当たって欲しいと思う。
歳を重ねるとね、もう動けなくなってくる。
何かを始めるのに年齢は関係ない。
多分ね。
けれど、経験値から自分の可能性を信じることができなくなるんだ。
それは、今の君以上に何かを求める力を失っているのかもしれない。
生きることが惰性になっているのかもしれない。
いろいろなことが怖くなってしまうのかもしれない。
ただ、
輝いて生きることが難しいんだ。
同じように明日を目指して前を向いていても、
君とは全く違う恐怖を抱えて怯えている。
生と死のはざまで。
君が君になるための時間はまだまだ残されているよ。
少しづつでいい。
ほんの少し先を見つめてごらん。
見えなくても、何かをつかみ取ろうとしているから。
生き方に挫折なんてないんだから。
正解の生き方なんてないんだよ。
あの日、君が傷ついた出来事も
こころから笑ってった笑顔も
全部心に刻んで生きていけばいい。
大人になった君は気づいてくれるかな。
生きてきた証はここにあるということを。
君を信じて見守ってきた私がそこにいたことを。
声にならないエールを君に送り続けていたということを。