774

類を見ないほどの一般人

774

類を見ないほどの一般人

最近の記事

闘病日記(20240930)

テレビ電話した息子が「はるくんさみしくてごめんなさい」と言った。 言葉に詰まってなんとか「何も悪くないよ、謝る必要なんてない」という趣旨のことを言ったが、辛くて辛くて壊れそうだった。 この間まで泣くことで感情表現していた息子が「さみしいの気持ち」だと言う。 私の不在に対してなのか、日々変わる目まぐるしい新生活に対してなのか分からないが、どちらにせよそんな気持ちを抱かせて申し訳ないのはこっちの方だ。ごめんね、絶対に今日のことを忘れない。 下の娘が歩いた。修正月齢で1歳1ヶ月

    • 闘病日記(20240919)

      夜に退屈、と思っている。嘘みたいだ。 確かに部屋から出られなかったり、夜にWi-Fiが切れたり、退屈な状況ではあるんだけど。 日々ネガティブなことばかり考えて神経をすり減らしていたはずの夜に「退屈」なんてものが戻ってくるなんて。心がかなり回復しているのだと思う。 同時に、今自分が勝手に楽観的な未来を見据えていることが怖いとも思う。 多分私、このまま特に何事もなく予定調和に入院を終えて、通院しながら大好きな家族と生活して、完治に向かって進んでいく未来を無意識で想像している。

      • 闘病日記(20240914)

        前回の日記を読んで日本語がやや支離滅裂だなと思うと同時に、あーこの時辛かったよなほんと、よく頑張ったよと自分を讃えたくなる。 移植は強い治療だと散々言われた通り、今回の副作用は今までの治療の中で段違いに辛かった。 気持ち悪いはもちろんのこと、下痢だの免疫不全だの色々なマイナートラブルに見舞われ。その中で何よりも辛かったのが粘膜障害だ。 粘膜、大きく分けると尻と喉が痛い。焼けるように痛い。 尻だけの時はなんとか耐えられるかと思ったが、痛みトーナメントに喉が参戦した瞬間、無理

        • 闘病日記(20240903)

          妹の骨髄を移植した。多分成功なんだと思う。 前処置で死ぬ人もいると散々脅された割に、処置自体は淡々と済んでいき、私の体調も淡々と悪くなった。 今までよりも強い抗がん剤と放射線の影響は、やはりデカかったらしく、日々気持ち悪いが加速する。 だけど、多分この気持ち悪さと倦怠感はつわりの頃のそれとあまり変わらないレベルだと思う。一回やったことがある(ほんで今ちゃんと生きている)という事実は精神を少し楽にする。 つわりの日々を経験していなかったら心折れていたかもしれない。人生ってどこ

          フジロックを見た!

          闘病期間中に「フジロックを見た!」なんてタイトルの日記をつけられることが、過去の私にとってはひっくり返るほどの衝撃だと思う。 見た!とは書いたが、もちろん配信でだ。 現在入院中の身として、配信をしてくれるということがどれほどありがたいことか。 改めてamazon musicに多大なる感謝をしたい。 今年のフジロックには何と言ってもsyrup16gが出る。かつての私の青春であり、今なお側にあり続けてくれる音楽だ。 彼らが出演するというだけで今年のフジロックは特別なものになる

          フジロックを見た!

          闘病日記(20240801)

          怒りに支配されていた頃の日記を読んで、しんどかろうに、かわいそうに。と思った。 対象は自分であるが、全然自分ではない。 自分とはかくも変わりゆくものなんだと実感する毎日だとありきたりに思う。 抗がん剤が二度終わり、今は血球の回復を待っている。 移植から逆算して8/19には入院しなくてはいけないから、それまでの間に一時退院のできる数値まで回復してくれないと、一度もシャバに出られずに移植を迎えることになるかもしれない。イヤすぎ〜。 記録していない4ヶ月の間に色々あった。 何よ

          闘病日記(20240801)

          闘病日記(20230417)

          ずっと怒っている。怒りに支配されている。 何にも向けられない怒り、やるせなさ、自分が置かれている状況にも、それを外から見ているだけの奴らにも本当に腹が立つ。 実家で預かっている間に息子が足を怪我したそうだ。 それを聞いて、良い加減にしろよと思った。 私の大切な存在に、これ以上辛いベクトルの感情を与えるな。ギプスが外れるまでそのまま実家が息子を預かるそうだけど、有難くもなんともない。 そもそも私がしたくてたまらない息子との生活をお前らが代わりにやってしまっているのに、何を感

          闘病日記(20230417)

          闘病日記(20240409)

          勘弁してくれマジで。勘弁してくれマジでとしか言えないよ。 3月に遺伝子の数値が異様な値を叩き出し、めでたくたった2ヶ月で再発となってしまった私の白血病は、もう抗がん剤が効かないってんで次のステップである移植に進むことになった。 4月からまた隔離病棟に入院して、移植までの繋ぎとして寛解導入の化学療法をやっている。もちろん移植にはドナーが必要で、とりあえず妹が検査してくれることになった。 骨髄のシステム的に、姉妹であれば25%の確率でフルマッチ、50%で半分一致、25%で全

          闘病日記(20240409)

          殴るように書く

          全然今でも闘病中だったんだと思い出させてくれる通院。毎月本当にありがとう。健常な心を返せ。 別にめちゃくちゃ悪くなっているということは無いんだけど、それでも結果だけ見ると超微悪化みたいな感じに見えて、また落ち込んでる。 まあ数値だけ見ると今も普通の血液値であることに変わりはないんだけど、それでも当社比でほんの僅かでも翳りが見えるとたちまち心も翳ってしまう。 慣れることは多分無い。 この緊張と常に共に生きていくんだ、あーやるせねーよー。 夜は色々考えてしまう。 おばあちゃん

          殴るように書く

          日記(20240211)

          闘病していない日記が書ける喜び。いつまでも噛み締めていたい。 私は現在育休中だけど、配偶者も私の闘病がいつまで続くかわからないってんで8月まで育休を取ってる。 だから今の私たちは毎日が日曜日状態で、毎日家族で遊んで過ごしている。財政難ではあるけれど、それよりも穏やかな日々を家族で過ごせる喜びのほうが大きいので、心の収支はかなりプラスになってる。 日々子どもと公園に行ったり、料理をしたり、散歩をしたり、たまに美術館に行ったり、音楽を聴いたり、一緒に本を読んだり、ワークショップ

          日記(20240211)

          死んだと思ったから(闘病日記の終わりに)

          生きてる。 当然のことみたいだけど、全然当然ではない。 ありがたいことに背負っていた病気が寛解扱いになり、入院も解けて、通院に切り替えてもらえることとなった。 久々のシャバの空気はすぐに体に馴染み、子どもと遊んだり料理したり買い物したり、もう入院中の生活がどんなものだったか思い出せないほどに、こちらの生活が「日常」になった。 それでも日々、子どもの顔を見たり、話しかけてもらったり、出来ることが増えたのを知ったり、そういう嬉しいことが一つあるたびに、これが最後かもしれないと

          死んだと思ったから(闘病日記の終わりに)

          愛でぬりつぶせ

          『愛でぬりつぶせ』ってすごい良いタイトルだと思う。この世にある全ての曲の中で一番良いタイトルなんじゃないかとすら思う。 チバユウスケが亡くなっても、ありえないくらい普通の日々を送っている。 だけど発表されたばかりの訃報を知った時、同時に目に入ってきたR.I.P.には心底辟易した。 普段はそういうことを思うタイプではないんだけど、今回の訃報があまりにも大きなものだったせいでアウトプットされる感情も増幅してるのかもしれない。 手癖で何度もSNSでの個々人のR.I.P.を見た

          愛でぬりつぶせ

          天使だったのかも

          徒然なるままに娘のことをnoteに書いたあと、娘が元気に成長してくれたら書こうと思ったことがあった。 それが、娘ってもしかして天使なんじゃないか、ということ。 スピリチュアルな目で見ないでほしい。 当時は私の病気の都合で娘を早産し、娘にたくさんのリスクを背負わせた責任についてばかり色々考えていた。 だけど当時よりほんの少しだけ余裕の持てるようになった頃、逆に娘が私にくれたものについて考えることが出来るようになった。 いきなり下世話な話だけど、娘のことは一発で妊娠した。

          天使だったのかも

          闘病日記(20231110)

          最後の抗がん剤が終わり、血球も下がった。 あとはいつも通り上がるのを待つのみなんだけど、ラストクールなだけあって上がりはめちゃくちゃ悪い。 熱が出ないように、菌が入らないように、そして何より痔にならないように。注意しながら安静に安寧に過ごせますように。 めでたい話題とめでたくない話題があって。 まずめでたい話題を。 血液検査の数値からすると、現在の状態としては寛解を維持出来ているらしい。 これは相当にありがたく、それが完治では無くても、一旦病気から解き放たれた気持ちです

          闘病日記(20231110)

          闘病日記(20231029)

          闘病日記って今更ながらめちゃ嫌な題だな。 闘病してる日記だから間違ってないんだけど、なんか字面から苦しみの煮凝りって感じがする。 前もどっかに書いた気がするけど、治療そのものはそこまでつらくない。 副作用で気持ち悪くなったり、免疫の関係で熱出たりはもちろんあるけど、それ自体は別にって感じ。体調悪かったら一人で大人しく寝てられるし、悪阻の時坊ちゃん相手しながらゲロ吐いてたやつの方が全然しんどかった。 つらいのは圧倒的に精神で、治療が効いてんのかどうだか最後までわかんないとか

          闘病日記(20231029)

          真空ジェシカの巨乳デブちゃん

          治療にそれなりの結果が出たので、またこうして日記を書いたりしょうもない娯楽に手を出したりしている。 最近は色んな娯楽を一周して、真空ジェシカのことをもっと好きになった。 真空ジェシカは唯一、私が以前から担当ラジオ『真空ジェシカのラジオ父ちゃん』を聴き続けている芸人で、真空ジェシカきっかけでハマったお笑いもたくさんある。 彼らがやっているギガラジオ(YouTubeにあがっている別の配信ラジオ)をstand.fm.で聞けることに気付いたことが大きく、ストックを遡って毎晩聞いて

          真空ジェシカの巨乳デブちゃん