![ジョーカー](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/15332797/rectangle_large_type_2_50752bdf1d1ab145e82d0632f76017f0.jpeg?width=1200)
ヴィラン誕生までのカウントダウン? 映画「ジョーカー」 #103
あれは、ジョーカーまでのカウントダウンだったのか?
先日、2度目の「ジョーカー」鑑賞中に、スクリーンに時々映しだされる数字が1つずつ減っていくことに気がつきました。
「9番街駅の9番ホーム」から始まって、8、7と続くのを発見。これはジョーカー誕生までのカウントダウンなのか?と思ったのですが、パンフレットでトッド・フィリップス監督は「“ここで変わった”と言える決定的瞬間はありません」と語っています。では、この数字の意味するものは?
「ジョーカー」は、ゴッサムシティに暮らすアーサーが、ジョーカーに“なっていく”物語です。「バットマン」の悪役として広く知られるジョーカーは、いかにして誕生したのか。原作のDCコミックスにはない、この映画オリジナルのジョーカーを、ホアキン・フェニックスが演じています。
パニックになると笑いが止まらないという障害を抱え、寝たきりの母を介護しながらコメディアンを目指しているアーサー。人々に「笑い」を届けるピエロの格好をしているにも関わらず、笑うのは自分。しかも、笑いたくて笑っているわけではないのです。
コメディアンから、悪のカリスマへ。現代の格差社会と破綻した資本主義経済を映し出しているとも言われていますが、そういう難しい話は他で読んでいただくとして、今日はスクリーンに映し出された「数字」について考えてみたいと思います。
映画の中にナゾの数字や記号が書かれていることは、よくあることです。
たとえば、アニメ「ザ・シンプソンズ」や「アベンジャーズ」「ミッション:インポッシブル」といった映画など、多くの映画には「A113」という謎の番号が書かれています。
(出典:Gigazine)
これは、カリフォルニア芸術大学の教室番号なのだとか。この大学を卒業したアニメーターの仲間内で用いられるジョークだそうです。卒業生の中には、「トイ・ストーリー」や「カーズ」のジョン・ラセター監督、「シザーハンズ」のティム・バートン監督がいます。
また、ジョーダン・ピール監督の最新作「アス」には、「1111」がたくさん出てきます。これは聖書の「エレミア書11章11節」を指していると言われています。
(出典:Buzfeed)
それゆえ主はこう言われる、見よ、わたしは災を彼らの上に下す。彼らはそれを免れることはできない。彼らがわたしを呼んでも、わたしは聞かない。
(出典「Wikisource」)
(「アス」に関しては、街角のクリエイティブの橋口さんのコラムが詳しいです! こちら)
「1111」は「ジョーカー」にも登場します。アーサーがカウンセラーと話しているオフィスの時計や、病院で監禁されていた時の時計ですね。どちらも時刻は「11時11分」でした。
これとは別に、一桁の数字があったことに気づかれましたか? これがヴィラン誕生までのカウントダウンなのだろうかと、ずっと気になっています。
9:地下鉄の駅
アーサーが証券マンともめた時の到着駅は「9番街の9番ホーム」
8:ソフィーの部屋番号
アーサーの隣に住むシングルマザーの部屋番号は「8B」
7:病院のフロア
州立病院に行き、母のカルテを見ている時の階段の踊り場は「7階」
6:地下鉄の駅
TV局に向かう途中、刑事に追われて降りた駅のホームは「6番ホーム」
5:ライトの数
TV局にて、控え室の鏡の横に並ぶライトは「5つ」
4:出演者の人数
カメラがとらえている出演者の数は「4人」
3:カメラ番号
アーサーを撮っているカメラの番号は「3カメ」
実は6までは確実に見つけることができ、5と4を探しているうちに「3カメ」が映ったので、そこまでの映像を思い出してあてはめてみました。そして、2・1・0もまた、見つけられませんでした。
フィリップス監督が言うとおり、「決定的瞬間」は、観る者に委ねられているのでしょうか?
これから映画を観るという方は、ぜひ、続きを探して教えてください!!
緊張の緩和が笑いを生むと「緊張の緩和理論」を唱えたのは、落語家の桂枝雀さんです。思えば、アーサーの人生は緊張の連続でした。だからでしょうか。映画を通してずっとアーサーの笑い声が響いているのに、本当の笑いがない。アーサーの病は、心からの笑いを奪ったように感じました。
*****ここから追記*****
わたしが見つけられなかった数字について、Twitterで情報をいただいたのでご紹介したいと思います。なお、こちらについてはわたしは未確認です。あー、もう一回観たくなっちゃう。
まず、「4」について。
カウントダウンの4は、tv局控室でマーレイと話している時マーレイの後ろに映っているフロア番号?だと思う。
— 黒ぷー (@mashimaya2510) October 27, 2019
「6」が地下鉄のホーム、「3」はカメラの番号なので、「5」と「4」は、テレビ局に入ってからのはず。そう考えると、マレーと話している後ろに数字があったとしたら可能性は高そうです。
(出典:IMDb)
推理してくださった方も。
2:パトカーから引き出してくれたのが2人
— ang (@__a_n_g) October 18, 2019
1:パトカーの上でアーサー1人。
ジョーカー誕生。
精神科医に妄想を話してた
ってオチで今までの話は 空想=0
というのはどうでしょうか?☺︎
これはアリかなーと思います。この映画はすべてアーサーの妄想だったのでは、という意見も出ているいま、空想=0に戻るというのは意味深ですよね。
続いて、「1」はここでは?という情報。
こんばんわ!
— サノス大好き倶楽部🌻高貴な黄色 (@MOEisAmazing) October 23, 2019
終盤の街で冒頭のシーン
左側に住所として「1」が
あったような気がします pic.twitter.com/rITkllIxhe
写真では見えなかったー。泣
ただ、この階段のシーンは「6」の地下鉄のシーンよりも前なので、どうなんだろう?と思います。
そして、決定的瞬間と考えられる情報です。
最後の暴動でAce In The Hole という店が映ってたというタレコミwをいただきましたー。
— mimi leung☂️ (@immi_leung) October 23, 2019
1に相当するかも?
英辞郎先生によると、「Ace In The Hole」とは、<とっておきの切り札、奥の手、万一の蓄え>のことだそう。トランプでいう「とっておきの切り札=ジョーカー」ってことにもなりますね。
ひゃー! ゾクゾクする。
情報をお寄せいただいた方々、ありがとうございました!