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TencentとAlibaba、どちらが新小売を制するか?
6月の記事で、AlipayとTenpayの現状の比較、UnionPayがどう絡んでいるかのレポートでしたが、7月は、AlipayとWeixinPayをデータを取るツールとして位置付け、小売事業をTencentとAlibabaがどのような布陣で、展開しているのかをまとめています。
上海で小売店舗を展開する人に聞いたのは、Alipayで決済された時に渡るデータは、店舗名と商品の合計金額だけで、Alipayは何を買ったかまでは把握していないようです。
よく決済を通じてAlipayはデータを取るとありますが、何を買ったかまでは取れていないのが実情のようです。小売からするとそのデータは渡すことは致命傷になると考えているため渡せないとのこと。
では、ただ決済ツールを提供しただけでは、十分なデータを取得できないTencentとAlibabaはどのようにデータを取得しようとしているか。
小売を大規模と小規模の軸と、リアルとネットのチャネル軸で区切り、2社の戦略と実際に動いている例を取り上げます。
この軸で分けたのは、Alibabaがネット領域で明らかに強いことを明示したかったからです。Weixinはどんどん人間の可処分時間を奪っていき、日本では最強のアプリになっているとみられているし、決済もWeixinが覇権を取るとみる専門家は多いです。
しかし、決済は「買われる場所」に紐づくもので、となるとまた違った見え方ができるのではにか。ではその「買われる場所」を両者がどう抑えようとしてるかをまとめました。
※分量的に本来は2つに分かれるのですが、1つにまとめています。
※7月のもう1本は、有名VCのセコイアの投資先の紹介を予定しています。
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