中国小売最前線2019年12月号~~
こんにちは。中国インターネット研究所です。
・中国で消費者向けにビジネスを展開されている
・そのような事業会社を支援する日系企業で勤務していて中国の最新情報を仕入れたい
・日本で中国の情報を仕入れたいと思っている事業開発や起業家の方
を主に対象にし、以下の内容を毎月発信しています。
発信内容
A:中国小売最前線(この記事の内容)
AlibabaとTencentを中心に動く、中国小売業界の最新情報を毎月1回発信
B:中国スタートアップ最前線
Alibaba&Ant Finacial、Tencent、IDG&SequiaCapitalの投資先を一行で紹介し(3ヶ月分を各社まとめて配信)、いくつか気になるスタートアップをピックアップ。中国スタートアップの最新企業を知りたい方におすすめ。
C:中国最前線トレンド
中国現地のレポートやホットなトピックを毎月1つ厳選してお届け。
中国最前線トレンドの過去トピック
・コンビニ:イノベーションのジレンマによりコンビニチェーンが進出できない地域(2-3級都市)でAlibabaが勝つのでは?
・ミニソー:単純な個別事例紹介ではなく、中国特有の新たな業界(洗練された商品を扱う総合新小売業態)として紹介
・生鮮食品Hema:単純なスーパー業態としての面白さではなく、会員化率100%の経営を行うデジタル経営の事例として紹介・団地向け共同購入
:日本ではただの安売りとして拼多多が捉えられていが、共同購入のさらに進んでモデルの可能性(コープのオンライン版)として紹介
・小売向けクラウドサービス:TencentやAlibabaが単純に小売業に進出しているわけではなく、小売業向けへのSaaSを出していることを紹介
筆者紹介
大学時代に上海に2年間在住し中国スタートアップに特化したメディアを立ち上げ、中国市場のリサーチャーとしてVCで働く。
卒業後はメルカリにてアプリのPdMとして1.5年間、中国での新規事業開発のために半年、メルペイに出向し創業時のマーケティングの戦略立案などに約1年従事。
2019年1月より小売・メーカーのデジタル化を支援する上海の企業にてエンタープライズ向け営業をしながら、部門の統括。
メディア記事
・中国で「決済革命」の次は「OMO」だ
・NewsPicks中国特集~【メルペイ家田】僕が、中国ビジネスを学んできた理由~
・月刊MD特別寄稿~中国「新小売」のいまとその次に来るもの~
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36krが2019年16つのテーマを発表した。
その中から、「新しいチャネル」として紹介されていたものを3つ紹介する。
(1)ライブ:日本ではライブを一事業として提供するサービスがいくつか生まれたが、現在は注目を集めているサービスはほぼない。中国もライブコマース単独でプラットフォーマーとして大きくなっているところは無いように思うが、Taobaoでは重要な機能として使われ、2019年のダブルイレブンでは各社が積極的にライブコマースを使用し、売り上げに貢献(200億元)していることを紹介している。
ライブコマースが主流とまではいかないが、購買活動がヒトに紐づいていく中で重要な機能になることは間違いない。日本でも楽天やAmazonでの導入が進むと、広く浸透してい来るのではないか。中国も2016年辺りの一時的なブームを乗り越え、ようやく本格的に浸透してきたと感じる。
(2)オフライン店舗のチェーン化:オンラインの世界に比べて、オフラインの世界でインパクトあるニュースはほとんどないと前置きを置きながら、OYOの中国進出によって、「オフライン店舗×チェーン」は唯一注目に値するとして紹介されている。中国はアメリカと比べてチェーン店か進んでおらず、今後数年以内に大きな課題になること、それらの解決にスタートアップが各業界で生まれているが各社まだ模索中であることが言及されている。
小売産業への外資企業への規制が撤廃されて、まだ20年もたっていない。本格的な小売の近代化はまだ始まっておらず、まだまだこれからのマーケットであると再認識させられた。
(3)生鮮:12月も複数の生鮮食品領域のニュースがあったが、2019年も引き続き注目された。後ほど解説するが、30分以内の配送を実現するデリバリー型モデルで急速に拡大する企業が現れ、注目を集めているが、業界では有名だった企業が倒産するなど、ビジネスモデルへの疑問符もついている。
後述するが、業界全体としてもまだ様子見で、2020年の動きに注視したい。
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