Steal with Pride | The whole is greater than the sum of its parts.
The whole is greater than the sum of its parts.(全体は部分の総和に勝る)
ギリシャの哲学者アリストテレスの言葉。
時計の部品を机に並べただけでは時計として動かないことを例に、個の力を相互に働かせることの効果を説いたものです。
実は、チームワークについても同様のことが言えます。ポイントは、「WHO」 ではなく「HOW」。 「誰と」働くかではなく、 「どのように」 働くか。それが、チーム全体のパフォーマンスを左右します。
チームとは?
そもそも、チームとは何を意味しているのでしょうか?
それは、相互に強く依存しながら、プロジェクトを遂行するための集団です。そうでない場合は、単なるワークグループです。
4 つの育成ステージ(タックマンモデル)
新しいチームがパフォーマンスを発揮するまでには、4 つの育成ステージがあります。
形成期(Forming)
まず、始まりの形成期(Forming)では、まだメンバー間の絆が弱く、期待や不安が溢れています。リーダーは、ベースとなる期待値を設定したり、メンバー同士の共通点を確認して相互理解を深め、チームとしての目標をメンバー全員で合意します。
混乱期(Storming)
なぜなら、このあと、遅かれ早かれ混乱期(Storming)がやって来るからです。時間が経つにつれ、メンバーがアイデア、感情、意見の違いを表現し、フラストレーションが貯まることも。タスクのオーナーシップを確立したり、適切にリソースを割り振ります。
統一期(Norming)
荒波を乗り越えた統一期(Norming)では、共通の目標に向かってチームの結束力が高まります。メンバーの役割や合意形成のプロセスを合意にして、チームとして結果を出す環境を整えます。
機能期(Performing)
3 つの育成ステージを乗り越えると、めでたく機能期(Performing)です。チームが自走できる状態なので、リーダーはメンバーの働きに感謝して、問題解決に努めます。
コーチングの氷山モデル
チーム一丸となって育成ステージを進めるために欠かせないのが、リーダーによるコーチングです。
コーチングとは、人の潜在能力を引き出し、パフォーマンスを最大にすることです。そのためには、答えを教えるのではなく、学びを助けることを意識します。そのコツは・・・
「好奇心」をもって質問し、「思いやり」をもって共感し、「真摯な熱意」で接すること。特に「モチベーションからセルフイメージ」の育成は、効果が見えにくいので粘り強く取り組みます。
ティーチング vs コーチング(学習サイクル)
チームメンバーの「知識やスキル」と「やる気」の状態から学習サイクルのステージを把握して、ひとりひとりに向き合って対応します。
初心者モード
自分で、できないことに気づいていない初心者モードの人は、やる気はあっても知識やスキルが追いついてないので、明確な指示を出してティーチングします。ここでは、コーチングは機能しません。
落胆モード
できないことに気づくようになると、自分の不甲斐なさに落胆モードに陥ります。その場合は、問題の答えでなく、気付きを与えて、指導します。ここからが、コーチングの始まりです。
自己批判モード
さらに知識やスキルを獲得し、これまでできなかったことが意識してできるようになると、今度は、自分はもっとうまくできるはずだ!と自己批判モードになり自分に厳しくなります。その場合は、例えば「まずは、自分でコントロールできることにフォーカスしてみよう!あなたなら大丈夫!」と自信付けしてあげてください。
エキスパートモード
そして、最終ステージ。やりたいことが無意識にできるエキスパートモードの人は、次第に現状に物足りなさを感じ始めます。そんな時は、高い目標を掲げて刺激を与えると、さらなる極みの境地に向かって爆走してくれるでしょう!
チームメンバー全員をエキスパートモードまで育成できれば、まさにオールスターのドリームチームとなりますね!
FYI:併せて 「Steal with Pride」「毎回を神回にする」シリーズもどうぞ!