「お前ら自分のシャンプー持って帰れよ」
出所まで688日（水曜日）
今日もそわそわしたけどフツーに出役。出役したとたんに、最近姿を見せていなかった副担の声が聞こえ、めちゃくちゃテンションが上がる。どうにかお礼を言ってから移送できそうだ。
体育館で運動して、あとは作業。昼食後、トイレから出たタイミングで正担に「ちょっとこい」と言われる。「え、何かした？怒られるのかな…」とそわそわしながら担当前に行ったら、明日出役停止だから、帰ったら荷物をまとめるよう言われた。ついに移送の準備だ！！
「どこの刑務所行くか楽しみやな〜」と正担も笑顔で言ってくれたので「やっぱりいい刑務所なんじゃ…」と期待してしまう。その後、副担の手が空いてそうだったので、言えていなかったお礼を言いに行った。「俺なんもしとらんで？」「家族も遠くから色々してくれてるんだから、もう刑務所に戻らないようにして親孝行せんと」「お前みたいな真面目なやつは、本当はここの工場の当番とかに取りたいんやけど、そうもいかんのや」など色々なことを言ってくれた。副担も普段は鬼のように厳しかったけど、１対１で話すときはすごく気さくで優しくて、本当にいいオヤジだった。
作業は３時頃に終わり風呂。風呂の途中、僕と神拘から一緒だったやつが呼ばれ、「お前ら自分のシャンプー持って帰れよ」と言われたので、彼も移送の可能性があることに気づく。ワンチャン同じ刑務所か！？帰房して夕食を食べてから荷物をまとめ、みんなにお別れを言いつつ最後に１人ずつ将棋を一戦していった。明日でみんなとお別れか…。