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毎週土曜に流れていたドリカムや布袋のメドレーは懲役の選曲だったようだ

出所まで767日(月曜日)

 今日あたり臨休解除されるかと思ったが、全くその気配はない。午前はフツーにゴロゴロして過ごす。だが昼食後急に「部屋移動してもらうわ」と宣告される。「臨休解除か?」と思ったが、どうやら他の臨休の人にも声をかけているようで、全員まとめて別の棟に移動するらしい。

 オヤジも5,6人やってきてかなり大がかりの移動だ。分類センターの正担オヤジもいて、「お前もう体調大丈夫か?とりあえずまだ臨休続くみたいだから我慢してな。」と声をかけてくれた。布団とキャリーバッグはオヤジたちに任せ、私物用紙袋を持って外で整列して移動。着いたのは他の棟の同じく独居。僕の部屋は角部屋だから造りが少し違っていて、若干洗面スペースが広めだ。

 荷物を片付けているとこのフロア担当のオヤジが来て、荷物の整理の仕方を細かく指示しつつ「臨休中は終日ラジオ聞けないことになってるから」と謎の告知を受ける。なんだそれ!?今まで聞けてたのに?風邪ひいただけで懲罰みたいな扱いはいかがなものだろうか。しかしそうは思っても文句を言える立場ではない。早く臨休が終わることを願って我慢するのみだ。

 理不尽さに落ち込んでいたら、近くの部屋にいる一緒に移ってきた臨休の人が「前の棟では昼食時と夜は聞けてた。懲罰と変わらない処遇はおかしい。上にちゃんと確認してくれ。」とモーレツに抗議。最初はオヤジも「上からそう言われてんねん」とつっぱねていたけど、あまりにしつこく抗議されるので上に再度確認したら、なんと昼食時と夜の余暇時間はフツーに流してOKのようだった。オヤジたちの間で指示の行き違いがあったようで、オヤジは素直に「すまん、やっぱラジオありだわ」と謝ってくれた。近くの人が抗議してなかったと思うとゾッとする…。マジでありがとう!!

 片付けも落ちつき部屋を見渡してみると、棚に見慣れない紙があったので見てみたら、なんと「浅香(あさかと読むらしい)」説教話や収容者っぽい人たちのエッセイ、月の献立表、その日に流れるBGM(月ごとに工場が指定され、そこのメンバーで好きなものを選べるらしい)などが載っている。毎週土曜に流れていたドリカムや布袋のメドレーは懲役の選曲だったようだ。んで懲役のエッセイも意外と読ませてくれる文章なのでおもしろかった。元いた部屋には浅香は置いてなかったのだが、分センは対象外ということなのだろうか。

 夕食前に本の差し入れの通知が来た。どうやら先日Amazonで届いた将棋本が近々入ってくるようだ。

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