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『わが投資術 市場は誰に微笑むか』(清原 達郎)

清原さんの本、大変に売れ行きが良いようです。私も気になって、出てすぐに買いました。

昨今、コロナにおいて、株式投資を勧めていた方々がガンになられることが多く、大変に悲しんでおります。先日の大江英樹も亡くなってしまったし、山崎元さんも亡くなってしまった。で、清原さんはご無事であるものの、咽頭癌を患って、声を失っているそうです。

山崎さんが書かれておりましたが、ウィスキーをストレートでのむのは喉に悪いようなので、私も気をつけております。

という清原さんの本をなぜ読んでみようと思ったのかというと、清原さんがご病気もあって引退されているからです。自らの人生がそう長いとは限らないと、一度死を覚悟している人は、嘘をつきません。なぜなら、嘘をついてもいいことがありませんから。

で、清原さん、まあ他の書評を見ても分かる通り、すごい機関投資家で、パフォーマンスが96倍でしたかね。その投資スタイルをウォーレンバフェットばりに全部文章に買いてしまっています。バリバリのバリュー投資スタイルで、ウォーレンバフェット大好きな私の好みなんですよね。清原さん。

私はおすすめの一冊です。

スタイルは中小株式のバリュー投資。growth at reasonable price(=GARP)の典型です。中小株式はアナリストがついていないので、個人やアクティブなファンドマネジャーがちょっと調べれば差別化できる、ということです。

で、株式をやってほとんどの人が失敗するのは、「あなたのその知識は株価に織り込み済みなんですよ」ということなんですが、その辺りをわかりやすく説明をしているのがこの本です。ウォーレンバフェットが好きで、アクティブ投資を始めようとして、この本を読んで意味が分からなければ、バフェットスタイルの投資は理解できていないので、そのスタイルの株式投資をやめた方が私は良いと思います。バフェットとは、少しだけ市場価格の捉え方が違うのですが、あとは、実際に行動に移すとこうなるはずです。

実際の中身は私が語るより良いので、本を買って読んでください。

上記の市場価格の捉え方ですが、清原さんはバリュエーションの際のターミナルバリューというのを結構楽観的に捉えていらっしゃるんですね。そこが、私の投資スタイルとは違うし、ウォーレンバフェットのバリュエーションともちょっと違うと思います。でも、誤差であり、違いでしかありません。

ウォーレンは大きな資本を抱えているので、今は大きな会社の株式しか買いませんが、ウォーレンが100億円を運用するとしたら、おそらく、清原さんと同じことをすると思います。

中小株式であれば、機関投資家に個人投資家は勝てるのです。ただし、ちゃんと企業研究をして、投資の基本的な理論を理解して、その通りに運用ができればなんですが。


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