悪いこと言わんから、投資信託は買わない方が良い話
大江さんのコラムが好きです。貧乏そうなところも。
もう、記事の見出しから良いですね。
「リスク限定」の投信、甘い言葉にご用心
最高です。
まあ、この手の商品、年寄りが好きでよく買うんですよね。「株は危ない」とか言って、買っているのが、もっと危ないこういう商品だったりするわけで、話を聞いてたまげるわけですが、そこは、ネット情弱、人の話もろくに聞けない昭和生まれのご老人たち、主なメディアは朝日新聞と来ては、どうにもならないわけです。
リスク限定商品として、普段はちょっと利回り高めの債券のような商品になっているが、日経平均が大きくブレると、強制償還されてしまい、損が確定するような商品を、なぜか、「リスク限定」の商品として売っているのが投資信託であったりします。
中身としては、日経平均のオプションを買わされているだけです。日経平均のオプションというのは、言葉を変えれば、「金融派生商品」ですから、一番危険な部類の投資商品群です。そのオプションを組み込んだ商品がリスク限定なのだから、おじさんびっくりです。
この商品のカラクリは、こうです(多分)。
LTCMというつぶれたヘッジファンドがありますが、そこの手法です。
つまり、マーケットというのは通常時はボラティリティが小さくなっていくという特徴があります。なので、オプションを売りで入れば、大抵の場合において稼ぐことができます。これが、利回りの秘密です。
ところが、暴落時になると、ボラティリティは上がるので、オプションの価値はなくなります。利回りもつきません。
そのオプションの売りという投機的な商品を組み込んだのが、このての仕組み債というやつです。どう考えても、ハイリスクです。
仕組み債を買った人は、大きな投資家ユニバースでどういう役割を果たしているのかというと、株価暴落・暴騰時のリスクヘッジです。日経平均が大きく下がった時に損を被る人、大きく上がった時に損を被る人というのが、仕組み債を買った人たちです。
そして、こういう金融派生商品を組み込んだ投資信託というのは通常、手数料が高いわけです。
投信を運用している人に支払う手数料というのは、マイナスの利回りです。マイナスの利回りから始まって、利回りをつけるのですから、特になるわけがありません。要するに、危険であるだけでなく、手数料も高いのがこの手の金融商品であるわけです。ああ、怖い。
私は、怖すぎて、手を出しません。
とおっかいない投信を「リスク限定」と勘違いして買うよりは、資産全体の数%を配当利回りの高い株式を分散して買っておけばいいじゃないかということになるわけです。これが、大江さんの主張で、正しい。
私の母などは金融的にはアホで、お金を減らしたくないからといって、大企業の債券を書いますが、利回りが、0.1%とかだったりして、アホかと思います。こういうのに、500万円かけるとしましょう。年の利回りは、5000円です。
だったら、利回り5%のREITか株式を20万円買って、現金を480万円置いておくとどうなるかと言えば、年の利回りは、1万円です。
じゃあ、どっちの投資がリスクが低いのか、リスクが限定なのかと言えば、どう考えても、現金を480万円残している方であるわけですが、なぜか、そういうことをやりません。
数学というのは、大切な学問ですね。
若い頃の教育が大事です。