書評:『自省録』(マルクスアウレーリウス)
この本が好きだと言う人がいたので、読みました。
私は世界史に無知なのですが、この人は賢帝の一人と言われている人らしいです。ローマ帝国の皇帝の一人が自らに省みて自分に書いた内向的な文章です。哲学者で君主と言う高貴な人の文章です。
偉くなってくると、自制心というものが重要になり、さらに倫理によって儲かる事をやめるというシーンが度々あると私は思います。超えては行けない一線というやつで、これを超えてしまうと、自滅に向う事が多いと私は思っています。
その一線を越えないためには、自制心が必要で、それを作り出すには哲学が必要です。この皇帝は哲学があって、「悪い事はしない」と言う事だと思います。人への感謝も忘れる事がなく、人の上に立って狂うところがなく、安定している人というのは、こういう自らを反省する習慣と言うものがあると思いました。
この手の文章は、1時間ほどは集中していないと書けないのではないかと思います。所謂、瞑想に近い時間だと思います。この皇帝は、瞑想の時間を持っていたのだろうなと創造しながら読みました。科学が無い時代の哲学なので、人の心が中心で、いろいろと面白く読みました。
『自省録』(マルクスアウレーリウス)
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