書評:『「パクリ国家」中国に米・日で鉄槌を!』(ケント・ギルバート)

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ケントギルバート氏について

いわゆる右側の主張の人だと思うのだが、その著書を読んでみると、そうおかしなことも書いていないように思えるわけだ。

今の中国というのは実に不思議な国である。冷静に見てみると、中国共産党という組織の一党独裁であり、軍隊は人民に銃を向けている。わけのわからない規制による合法的な合弁企業やサイバー犯罪によって、IPを窃盗し、それで得たお金で軍事力を強化して、周辺諸国を侵攻している。現代にはあるまじき、侵略国家であり、悪い意味での帝国主義である。

その根本を中国共産党と言い、「中共」と名指しして批判するのが著者のケントギルバート氏である。いわゆる外タレ(日本語を話すことを武器にした外国人タレント)というと、実に怪しい雰囲気を醸し出している。のであるが、中身の方は、やや走りすぎの面はあるが、合理的に書かれているように思える。

本の内容

その主張は、米国のトランプ大統領支持である。

(元はと言えばキッシンジャー・ニクソンから始まる米国の失策ではあるのだが)、米国が政策を誤って、中国に経済援助を与えた。冷戦終結後の東欧諸国のように民主化するのかと思っていたら、天安門事件のように中国共産党(以下、中共)の軍隊は、中国人民に銃を向けて、大学生を轢き殺した。以下、経済援助を利用して、そのお金を軍事力を強大にして、周辺諸国の信仰や、ウイグル・チベットなどの虐殺と監視社会への導入に活用している。

これは、道を間違えたと気づいた米国民は、共和党政権を選び、トランプが大統領になった。トランプ大統領の政策は二つしかなくて、

(1)民主主義と自由貿易を守るためのコストを同盟国に求める
(2)法治主義と民主主義による世界の平和への挑戦である中共をぶっ潰す

である。あまりに中国が大きくなりすぎると潰せなくなるので、今潰している。

米中の貿易戦争は、必ず米国が勝てる戦いで、それを今のタイミングで仕掛けたトランプ大統領の政策は正しい。

そもそも日本人はお人好しすぎで無責任である。中国という国はどういう国かというと、ODAなどは全く感謝しておらず、宗主国への貢物と勘違いしている。米国と日本は、中国に知財を盗まれまくっているのに、日本人は怒らない。中国市場という小金を見せつけられて、いろいろ盗まれているだけなのに気づかない間抜けだ。ODAを使って、中国はせっせと軍事力を増強して、日本の尖閣諸島や沖縄を含む近隣の領土を侵攻している。

昔っから中国は情報戦の国で、「嘘も100回いえば真実になる」という信念でやっている。いろいろなところで嘘を振りまいて、日本を貶めている。これを中共が組織的にやっている。

そのそも日本はスパイだらけの国で、それを取り締まる仕組みも、法律もない。スパイによる扇動を防ぐ防諜の機能を日本はもっと強化すべきである。

そもそも、日本人に対して戦争を公開させる洗脳プログラムがGHQによって発動させていて、そのプログラムから日本人は抜け出せていない。ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(WGIP: War Guilt Information Program)が効きすぎた。そこを中共の情報戦につかれている。

すでに安倍政権とトランプ大統領は中共包囲網を作っているが、それを積極的に進めるべきだ。

感想

日本人としては、「いろいろ言っているけど、結局米国の失策じゃんかよ」と思わないでもないが、やはり日本人として安全保障は自らの問題としてしっかり考えるべきであるのだ、と思いました。

日本だけであっても、尖閣諸島をグリグリ侵攻して来たり、沖縄を扇動して独立して中国の傀儡国家にしようとしているのが、「中共」なのである。チベット、ウイグルの人々は虐殺・抑圧して監視社会に迎え、南シナ海では傍若無人に環礁を埋め立てて軍事基地を作り、自らの中国国民には監視社会をしいた上で銃を向けるような隣国が中共の中国である。たかだか9000万人の共産党員が、ほかの13億人ぐらいから搾取するトンデモナイ仕組みを広げようとしているのが中国である。一言で言えば、迷惑な隣人である。

沖縄の世論を見ても、確実に中共の情報戦は機能しているわけである。スパイ防止法の制定と防諜活動の強化は本当に必要だなと思いました。この本に出てくるスイス政府に出していた『民間防衛』という本があるらしく、その内容が引用されていたのが面白い。

★第一段階 工作員を政府中枢に送り込む
★第二段階 宣伝工作。メディアを掌握し、大衆の意識を操作する
★第三段階 教育現場に入り込み、国民の「国家意識」を破壊する
★第四段階 抵抗意識を徐々に破壊し、「平和」や「人類愛」をプロパガンダに利用する
★第五段階 テレビなどの宣伝メディアを利用し、「自分で考える力」を国民から奪っていく
★最終段階 ターゲット国の民衆が無抵抗で腑抜けになった時、大量植民で国を乗っとる

これだけ中国人観光客もいるし、留学生もいるし、コンビニの店員もいるしという状況なので、ざっと1万人ぐらいは中国人のスパイがいるとのことだが、もはや、これはやられているなあという実感がある。

2019年4月からは、移民の受け入れみたいな制度ができてしまったし、とうとう最終段階のも来てしまったかという感じがする。

民主党政権はもとより政府に工作員はいそうだし、朝日新聞をはじめとしたおかしなメディアはたくさんあるし、おかしな先生がたはたくさんいるし、「平和」や「人類愛」にまみれて非科学的な主張する人はFacebookでよくお見かけする。

日本は平和だと思っていたけど、そうでもないと感じるわけだ。

そもそも、米中は戦争中である

武力衝突、軍隊同士の直接衝突は起きていないものの、米中は戦争中であるという認識を持つべきだと最近強く思う。貿易戦争は進められているし、情報戦も行われている。米国による中国の封じ込め戦略は有効に機能している。米国は本気で中国共産党を排除しようと努力している。

そんな中、小金に目がくらんで、中国と仲良くしようという勢力が政府内にあることが不思議でならない。中国人と仲良くするのは構わないが、中共と仲良くしてどうするのだろうか。彼らは、尖閣諸島の下にある天然資源を強奪しようと狙っており、日本から沖縄を切り離そうとしている勢力なのである。

つくづくいびつな独裁国家が隣にあったものだと思うが、これを排除しようと努力している米国のトランプ大統領。これに必死に抵抗する中国共産党とその情報工作。それが日本のメディアに入り浸って、反トランプ報道が繰り返され、反トランプで世論が固まってしまっている日本。つくづく危ないと思う。

そして、つくづく、中国共産党による国家は変な国家だと思う。もはや、共産主義でもなんでもなく、一党独裁による資本主義の仕組みを悪用した搾取社会でしかない。まだ、中国の国内だけであれば「国民の民度が低かった」だけの国内問題と片付けないでもないが、それが隣国のチベット、ウイグル、モンゴル自治区にも侵攻しているとなると、これはもはや、危ない存在でしかない。

そして、その中共が日本を転覆させようと狙って、スパイを大量に日本にばらまいているのが現実である(日本だけじゃなくて米国も)。

ちょっと私も安全保障を心して、日々過ごして行こうと思う次第である。


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