書評:『創造する経営者』(P.F.ドラッカー)
『創造する経営者』(P.F.ドラッカー)
http://goo.gl/2lD0F8
ドラッカーさんが若者に読んで欲しいと言っているらしい3冊の中の1冊です。とても、面白く読みました。
これも、邦題が悪くて、原題は"Managing for Results"です。私風に訳せば、「結果を出すための指導」となりますが、なんだかしっくりしません。Manageすることの目的が「結果」なんですね。これを解説しています。
元のCopyrightをみると、1964, 1986, 1993とありまして、かなり古い本になりますが、所謂経営戦略のフレームワークの大元になるものが随分と書いてある気がします。
ドラッカーさんは、この本を『事業戦略』とつけたかったらしいですが、「"Strategy"という戦争の言葉をBusinessに使うのは分かりにくい」という理由で却下されたんだそうです。Managementの父であり、Strategyの父であるのが、ドラッカーさんですね。
BCGマトリクスのようなBusiness PortofolioやProduct Portofolioの話も出ています。Mission Statementのような話も出てきています。コスト管理の話も出てきています。
BCGマトリクスのような単純明快さはなく、定性的な表現ではありますが、事業戦略が何かがよくわかる本です。
私は、「戦略とは何か」が議論になって、意味なく時間が過ぎる事を良く見ます。ドラッカーは目的意識がはっきりしていて、「知的労働において成果を出すために」戦略が必要だ、です。戦略自体が目的になっては行けなくて、究極的に、戦略と言うものは、成果を出すためにあるし、マネジメントも、組織で結果を出すためにある訳であります。
事業をやっていたり、事業戦略を立てていたり、する人には、「そうだよな〜」としっくり来ることばかりだと思うのですが、はやり、日本語訳による難解さが出てきてしまっている部分を感じます。早く英語力を上げて、英語で再び読んでみたいと思います。
I wish I could read Peter F. Druker in the original.
から、
I am going to read Peter F. Druker in the original.
にしていきたいなと思いました。