「社内の資料テンプレート改善」でやったこと全部まとめたので、これからやりたい人に届け!
Asobicaデザイナーのみずみです。
この記事では社内資料&社外提案用資料のテンプレートを改善するにあたり、Asobicaで実践した方法を紹介します。
Googleスライドにやや寄った内容ではありますが、資料テンプレートを改善するにあたりその過程で得た知見やフローを共有しますので、Googleスライドを使わずともこれからテンプレ化に取り組みたい!という方には何かしらのヒントがあるんじゃないかなと思います!ぜひ参考にしてみてくださいね!
サマリー
・制作期間:約1ヶ月
・使用ツール:Googleスライド
テンプレート改善を進めた理由
今回のプロジェクトは、以前記事にしている「デザイン原則」を資料デザインに適用するという背景がありましたが、個人的には現状の資料周りの課題をゴリッと解決したいという思いがありました。
すでに資料テンプレート自体はあったのですが、Googleスライドの機能を最大限に活かせておらず、レイアウトやデザインを各自に委ねる場面が多いものでした。
なので本プロジェクト完了後の状態目標としては、デザインアップデートに加えて「資料作成の手間を軽減させたい」「資料のレイアウトやデザインではなく、内容に集中できる状態にしたい」というイメージです。
テンプレート改善の準備🖌️
1.改善に向けてのリサーチ
我々は資料を作成する機会が他より少なく、普段提案資料などを頻繁に作成する人たちにとって「何があると便利なのか・どこが不便なのか」がボンヤリしています。なのでまずはセールス・CS・BOなど各部署でメインで使われている資料をすべて確認し、現状を把握します。主に確認していたのは以下の部分です。
2.全社に向けたアンケート
自分がリサーチした部分以外にも、既存のテンプレートについて各々が感じている使いにくさなどがあれば併せて改善したいと思い、使用感に関するアンケートも実施しました。
3.必要なモノの洗い出しと整理
1~2の工程を経て大体どういうものが必要か洗い出しが終わった段階で、全体像をイメージします。完成系のイメージがこんなかんじです。
スライドの独自テーマ
デフォルトのカラーやフォントを設定できる、googleスライドの「テーマ」を作成します。マスタスライド(テンプレート)
ベースとなるスライドで、これがテンプレートとして使われます。参考レイアウト集
マスタスライドにレイアウトのサンプルも入れ込みたかったのですが、サンプルの数が膨大になるのが目に見えていたので、マスタスライドとは分けて作成することにします。使い方説明書(レギュレーション)
資料レギュレーションや、テンプレの使い方を記載した説明書のようなものを作成します。初めて資料を作る時などに目を通してもらうようなモノです。
方針が固まったところで、さっそく制作に入っていきます🔥
作成編🏃♀️
1.スライドの独自テーマを作る
独自テーマでは以下のような項目をカスタム設定できます。
これらが設定されているだけでも、レギュレーションに即した資料を作る手間がかなり軽減されます。フォントを都度変更したり、カラーコードを手打ちする必要もありません。
カラーやフォントはブランド毎で異なるので、ここではガイド線だけ軽く補足します!
【ガイド線の設定】
入れているガイド線はこんな感じです(線の色分けもできる)
縦横の中心線に加え、主に以下のガイドを設定しています。
あまり多すぎても何の線なのかがわかりにくくなるので、最低限このあたりのガイド線があるだけでも作りやすくなるかと思います。
2.テーマを適用したマスタスライドを作る
テンプレートとして登録する用に作成するマスタスライドには、資料を作成する際の必要最低限のスライドを入れます。そしてこのマスタスライドには、1.で設定した独自テーマを適用しておきます。
マスタスライドには以下のスライドを入れました!
加えて、スライドの冒頭に「作成する際に特に注意して欲しいこと」の説明も入れてあります。せめてここだけは抑えてほしい…!というポイントが入っているだけでも、クオリティアップに繋がるのではないかと思っています(願)
3.参考レイアウト集を作る
様々な資料を見る中でメインで使いそうなスライドの洗い出しを行なっているので、それを元にコピペで使えるレイアウト集を作っていきます。
よくスライドで出てくる型でいうと
・比較
・列挙(箇条書き)
・要約/ワンメッセージ
・フロープロセス
などがあり、それぞれ使えるレイアウトを複数用意します。
その他にも図やグラフ、ロゴ、パーツ素材、ブランドイメージに即した素材サイトなどもレイアウト集に入れ込みました。
また、分割ガイド(と名付けたもの)を作成して、マスタスライドとレイアウト集の両方に入れてあります。
分割ガイドとは、スライドを2〜6分割した時のコンテンツの幅がわかるようにスライドの図形ツールで作成したガイドのことです。
例えば「5分割したいけど綺麗に分割するの地味に手間…」という時にコピペするだけで等分したときの幅がわかります。
図形ツールで作成したシェイプには文字も入れられるので、そのまま見出しにもなりますし、シェイプの色を透明にすればテキストエリアとしても活用できたりします。
4.テンプレの使い方説明書を作る
初めて資料を作成する際読んでもらうための説明書を作成します。
カラーパレットに登録された色の説明や推奨フォントサイズ、ガイド線等の説明と、テンプレートの具体的な使い方をまとめていきます。内容については↓こんな感じです!
5.マスタスライドをテンプレート登録する
いよいよクライマックスです。ここまで準備が終わったところで、マスタスライドをgoogleスライドのテンプレートとして登録します。こうすることで新規作成からテンプレートを呼び出すことが可能です。
これをAsobica (コーポレート)とcoorum(プロダクト)で2種類分作成して、完成です!
作成後の周知
最初の準備段階でアンケートを実施した際に、思った以上にテンプレートの存在が周知されていなかったこともあり、今まで周知が甘かったことを痛感しました。今回はSlackでの全体周知に加え、会社全体朝会での周知と具体的な使い方講座の実施、今後入ってくる方向けに入社オンボーディングでの組み込みなどを行い、できる限りモレなく伝わるようにしています。
意外と「Googleスライドのテンプレート機能」が、使ったことが無い人だと少しわかりにくく混乱があるようなので、今後も定期的に布教していく必要があると思っています。
アップデート後
1.喜びの声をたくさんいただけた
まず、普段資料を作成している皆さまからはポジティブなフィードバックをいただけました。レイアウト集についてもさまざまな資料で早速使われており、中でも「ワンメッセージ・要約」タイプのものはかなり頻繁に使われている印象です。(このタイプの参考レイアウトはもっと充実させてもよいかも)
2.改善・追加要望がある
改善や追加の要望があることもポジティブに考えています。しっかり使ってくださっていて嬉しい!
私なりに使いやすい形を模索して作成しましたが、一度作って終了ではなく実際に使っていただく中で随時意見を吸い上げ、今後もブラッシュアップを重ねていきたいと思っています。
他の企業の皆さまが資料テンプレート化でどんな工夫をしているのか、もっとよりよくする方法があるのか…
どんどん吸収していきたいと思っているので、もしアドバイスなどあればぜひご連絡ください🙇ここまで読んでくださりありがとうございました!
デザイナーメンバーでnote書いています🏃♀️
Asobicaのデザイナーメンバーでnote執筆中!ぜひ過去の記事も読んでみてくださいね👏
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