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ボルドーでの懐かしい思い出(その1、オリンピック・サッカー初戦快勝に寄せて): 元教授、定年退職 117日目

昨夜から、パリオリンピック開会式に先立って、いくつかの競技の一次予選が始まりました。初日に行われたのは、7人制ラグビーと男子サッカーでした。ラグビーはテレビで見ることができませんでしたが、サッカーは深夜2時から放送があり、私は録画したものを朝に観戦しました。試合結果を知らずに観たかったので、今朝はネットやテレビのニュースを避けるのに苦労しました(これがなかなか難しいもので、これまでも何度か失敗していますw)。

初戦の相手は、南米予選1位のパラグアイでした。南米予選でアルゼンチンやブラジルも勝てなかった強豪相手に、日本は苦戦が予想されました。しかし、なんと日本は5-0の快勝でした! パラグアイの技術力は非常に高く、潜在能力では日本を上回っているようにすら感じました。接戦になっていてもおかしくなかった試合だっただけに、この結果は驚きです。


序盤からパラグアイはラフプレーが多く、途中でレッドカードが出て10人となりました(怪我をした平河選手の容態が心配です)。それ以降、パラグアイは徐々に勢いを失い、後半は日本が一方的に攻める展開となりました。

今回の試合を通して、日本チームのコンディション調整がうまくいっていることがよくわかりました(良すぎかも知れません。老婆心ながら、ピークはもう少し後で良いのではないかと思ってしまいます)。初戦で格上相手にこのような素晴らしい試合運びができたのですから、今後の試合への期待がますます高まります。特に、オーバーエイジ枠を唯一使わない若い日本にとって、この勝利で得た自信は非常に大きいでしょう。


さて、この試合が開催されたのがフランスのボルドーでした(タイトル写真(観光名所の証券取引所前)、注1)。私にとってフランスは、ドイツに次いで訪れた回数の多い国で、その多くはボルドーでの滞在でした。同じ研究をしている大学と研究所がこの地にあるためです。もっとも、「研究でボルドーを訪問する」と大学事務の人に伝えると「本当に仕事ですか?」と念を押されたこともありました。確かにボルドーのワインが美味しいのは周知の事実ですし、最近はヨーロッパで訪れたい観光地のナンバー1に選ばれていますから(下写真)、無理もないかもしれません・・・。

ボルドーの街並み 1
ボルドーの街並み 2

私が初めてボルドーを訪れたのは2003年のことでした。ある分野の日仏会議に参加するためで、合宿に近い研究会でした。大変幸運だったのは、その数年前に北海道で開催された第1回目の会議が大好評だったので、「今回はフランスも準備に気合が入りました」と委員長が胸を張っていたことです。

その会議は一人ひとりの発表と質疑に十分な時間をかけ、非常に充実していました(下写真)。特に印象的だったのは、私の発表後に最初に質問をしてくれたのがノーベル賞受賞者の教授だったことです。その教授は私の分野とは全く異なる「理論物理」の権威でしたが、専門的な質問をいただき、どんな分野にも対応できるその見識の広さと鋭さに大変感銘を受けました。

2003年 日仏会議(ノーベル賞受賞教授の講演前の様子:OHPの時代です)

充実した会議の最終日には、全員参加のエクスカーションがありました。その時の様子については、またお話ししましょう。どうぞお楽しみに。

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注1:NHK テレビ中継より



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