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クリスマスに恋しくなるKFC: 日本とアメリカの文化の違い (元教授、定年退職250日目)

12 月になると、サンタクロースの衣装を着たカーネル・サンダースが目立つようになり、ケンタッキーフライドチキン(KFC)が恋しくなる季節です。年間を通して賑わう KFC ですが、この時期は特に多くの人で賑わいます。(下写真もどうぞ)

KFCのクリスマス用メニュー(注1)
カーネル・サンダースさんの人形(注1)

<追記> カーネル・サンダースの英語の綴りは「Colonel Sanders」です。本人出演の YouTube 動画で一瞬読めませんでしたが、「Colonel」は「〜大佐」という意味だそうです。


ケンタッキー王決定戦で発見!知られざるKFCの魅力

この時期、日本のテレビでも KFC に関するさまざまな企画が放映されます。最近では、毎日放送の「かまいたちの知らんけど」で「ケンタッキー王決定戦」という番組を見ました(下写真)。KFC に関するクイズやゲームで、ブラックマヨネーズの小杉竜一さんとダイアンの津田篤宏さんも出演しており、非常に楽しい内容でした。この4人の組み合わせによるこの番組では、半年ほど前に「マック王」という特集があり、その際とても面白かったので今回も期待していました。

毎日放送の「かまいたちの知らんけど」(注2)


番組では、日本 KFC 本社を舞台に4つの対決が行われました。「ケンタッキーメニュー、あと1つは何でしょう?」「ケンタッキーベガス! どっちのバーガーが人気でショー」「嘘はどれ? ケンタッキー雑学ダウト」「抜いてびっくり! ポテトロングバトル!」といった内容です。

番組で最も盛り上がったのは、最後の「ポテトを1本引き抜きその長さを競い合うゲーム」でしたが(下写真)、私が興味を持ったのは、2つ目の「コールスロー vs. ナゲット」の人気ランキング対決(タイトル写真:注2)と、3つ目の「日本の一号店は大阪」「カーネル人形のない店舗にも必ずミニカーネルが飾られている」などからダウトを探す対決でした。(答えは脚注の注3に)

ポテトを1本引き抜きその長さを競い合うゲーム(注2)


学生の食べ放題ケンタ体験記:5種類のチキンを味わう

関西では「ケンタ」の愛称で親しまれる KFC ですが、私の勤めていた大学から数キロ離れた場所にある KFC で食べ放題企画があると聞きました。ある日、午後最初の授業に遅れてきた学生に理由を尋ねると、「食べ放題ケンタに行ったら、食べ過ぎて帰りの自転車でお腹が痛くなった」と言われ、思わず笑ってしまいました。周りの学生たちはそれよりも「どこにあるんだ、今度行こう」と、興奮気味でした。

彼らの話によると、KFC には5種類のチキンがあり、食べ放題では自由に選べるそうです。私は5種類あることを知らず、ドラムとそれ以外程度しか知りませんでした。公式ホームページを見ると、YouTube で部位ごとの特徴が詳しく説明されていて、一つ一つの食べ方や骨の抜き方などはとても参考になりました。(下写真もどうぞ)

KFCには5種類のチキンがある(注1)
一つ一つの食べ方や骨の抜き方(ウィングの例)(注1)

<追記> 奥様の教え子に生物系の研究者の道に進んだ人がおり、一度クリスマス・ディナーに連れて行った際に骨付きのチキンステーキを注文したそうです。彼女は、とても上品にフォークとナイフを使って骨をきれいに外し、その骨を一本一本「これは○○骨です」「こちらは△△骨」と目をキラキラさせながら、実に楽しそうに説明を始めたそうです。奥様はそれを見て「やはり研究者は違う」と、感激したとのことです。


カーネル・サンダースの挑戦: 65歳から始まる物語

アメリカは KFC 発祥の地です。カーネル・サンダースはガソリンスタンドを兼ねた店から始まり、何度も倒産を経験しました。しかし、65 歳の時から秘伝のレシピと圧力釜を携え、アメリカ全土を走り回ってフランチャイズ契約を取り、600 店舗以上に拡大しました。契約までに千回以上断られたそうで、その話を聞くと元気が出ますね。


グリンチとピザとKFC: アメリカと日本のクリスマス比較

30 年前、私がアメリカに滞在した時、「ケンタッキーフライドチキン」という呼び方は通じず、「KFC」と訂正されました。興味深いことに、アメリカではクリスマスにフライドチキンやクリスマスケーキを食べる習慣はなく、それどころか「クリスマスにKFCに行くと休暇で休みだった」という笑い話まで聞きました。

クリスマス直前のパーティーに招かれた時、食事は宅配ピザだけで、友人たちにアニメ映画「グリンチ」を一緒に観ようと言われました。このグリンチは子ども時代から毎年クリスマスに観る人が多く、『いじわるグリンチのクリスマス』という絵本が元になっています。クリスマスを盗む緑色の怪物グリンチが、クリスマスの奇跡を通して心を開いていく物語で、アメリカのクリスマスを象徴するキャラクターの一つです(下写真)。「ホーム・アローン2」でも、実に効果的に使われていました。

アニメ映画「グリンチ」より(注4)


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注1:KFCホームページより  https://www.kfc.co.jp
注2:毎日放送「かまいたちの知らんけど:ケンタッキー王決定戦」より
注3:1問目の答えは、「コールスロー」の方が上位でした。2問目の答えは、「日本の一号店は大阪」がダウトです。ちなみに、カーネルおじさんはアメリカでは立っていないそうで、最近来日したアメリカ人が写真を撮りまくっている話を聞きました。
注4:『グリンチ』日本語吹き替え版本予告映像よりhttps://www.youtube.com/watch?v=Lqf9pXFOGA0

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