講演会での嬉しいサプライズと反応できない元教授: 定年退職103日目
一昨日、note でもご紹介しました通り、ある研究会で講演をしてきました。2000年から共に熱い議論を交わし、共同研究を続けてきた企業の研究者仲間や大学の先生方との会合で、半分は最近の研究動向の話、半分同窓会的な集まりになりました。
私は、定年を迎えたこともあり、特別に80分という長めの講演時間をいただきました。講演では昔の写真の拡大や図への書き込みをしたかったので iPad の GoodNotes を用いて行いました(会場だけでなく Zoom でも配信しましたが、iPad での Zoom 講演は初めで少し設定に戸惑いました。ただ、Zoom の併用で遠方の方にも参加してもらえる新しいスタイルになりました。担当の方には大変お世話になりました)。しかし、私の悪い癖で、講演は話が脱線してしまい、予定していた内容を全てはお話することができませんでした(先日書いた「講演での注意事項」はどこへやら(笑))。それでも、参加した皆さんには雑談を楽しんでいただけたようで、私自身も最高の気分でした。
そして、この講演会で、なんとサプライズで私の定年のお祝いをしていただいたのです!実は、プログラムが数日前に送られてきたのですが、下写真のように招待講演のゲストが「当日発表」となっていました。担当の方に問い合わせようかとも思いましたが、それも野暮かとそのままにしていました。それどころか「もし出席が難しい方だったら申し訳ないな」と、余計な心配までしていたほどです。
研究所は京都駅から少し離れているのでタクシーで向かいました。京都駅のタクシー乗り場は最近のインバウンドで長蛇の列ができていることもありますが、幸い当日は全く混雑しておらず、早めに研究所に到着できました。出迎えをしてくれた研究室OBの案内で、会場に到着です。
会場に着いた時、招待講演者の名前を見て驚きました。私の研究室の卒業生で、現在某国立大学の准教授になっている人物だったのです。遠方の大学ですし、これまでこの研究会に関わったこともなかったので、まさに青天の霹靂でした。最後まで、本人、係の方々、先生たちの誰からも連絡がなく、完全なサプライズになりました。
(当初はさらに、私が到着するまで別室に待機させる案もあったそうですがw、さすがにそれは「監禁」にあたると取りやめになったそうです。これだけで十分、とても嬉しいサプライズでした。その研究室は新しく立ち上がったところでしたので、詳しい研究の話が聞けて楽しかったです。)
さらに、講演後の懇親会でもサプライズが! 終了時に、お祝いの言葉と花束までプレゼントしていただいたのです。大変嬉しかったのですが、突然のことでマイクを渡されても気の利いたお返しができません。そこでとっさに思いついたのが、この note の存在を告白することでした。これまで、私の名前も大学名も伏せて、親しいごく数人にしかお話ししていなかったのですが、この場で初めて公表させていただきました。皆様には驚いていただき、小さな逆サプライズができたことが嬉しかったです。これを機に、読者も少し増えるかも知れません(ハハハ)。
私はサプライズをするのは大好きなのですが、いざ自分がサプライズされると、どう反応をすればよいかわからず、挙動不審になってしまいます(大学では、サプライズをされた時にどう振る舞うかを教えてくれる授業はありませんw)。思い返せば、現役時代も誕生日に学生たちが毎年大きなケーキを買ってきてくれ(タイトル写真:59歳の時のケーキ。下写真も)、研究会の終了時にサプライズでムービーとともにお祝いしてくれました。この年になると誕生日を全く忘れているので、結構驚くことが多いのです(学生達も隠してくれています)。嬉しいのは、自作ムービーがとても凝っているのと、重いケーキを何キロも歩いてケーキ屋から運んできてくれるので、大感激です(最後には「お願いだからタクシーを使って」と頼みました)。
しかし、やはり私はうまく喜びを表現できないのが情けないところです。結局、定年までその課題は解決せず終わりました。その点、海外の方々のサプライズへの対応はいつ見ても素晴らしいです。基本的にはヘタな人がおらず(そういう授業でもあるのでしょうかw)、サプライズした方もとても喜んでいます。
それも含め、まだサプライズの面白い話がありますので、明日も続けます。お楽しみに!