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元教授、夏になりアロハシャツを着る(その3): 定年退職 112日目

昨日、私はお気に入りのアロハシャツを撮影し、note に掲載しました。初めての試みでしたが、個人的には大満足でなかなか良い気分です。そのままの勢いで、今日の後輩との飲み会にも着ていきました。おかげさまで、とても楽しい時間を過ごすことができました。


アロハシャツはハワイの正装ですが、現役時代はさすがに平日大学に着ていくことははばかられ、休日出勤の時だけこっそり着ていました。もっとも、私の所属していた理学部は教員の服装がかなり自由で、アロハシャツや短パン姿の教員も珍しくありませんでした。面白いのは、特に教授会で顕著なのですが、学科(専攻)によって服装の文化が異なるようで、化学系の教授はほとんどがワイシャツ姿、生物系は少しカジュアル、数学・物理系ではTシャツやアロハの人もよく見かけました。


日本でのアロハシャツ事情ですが、20年前と比べるとずいぶん市民権を得たように感じます。当時は日本のメーカーが少なく、ハワイフェアや専門店(希少価値!)でようやく好みのアロハを探せる程度でした。それが今では日本のブランドも増え、デパートでも当たり前のように売られています(前回紹介した、ユニクロでも)。とても好ましく思っていますが、皮肉なことに、現地のアロハシャツを手に入れるのが難しくなっています。ネットでもハワイのアロハシャツが買えるのですが、最近のアメリカの物価上昇と為替の関係で価格が跳ね上がり、ビンテージかと思うほど高額です。手が出せないので、しばらくは手持ちのアロハを大切に着ることにします。


さて、ハワイでの国際学会の話に戻りましょう。写真を整理しているうちに当時の記憶が蘇ってきましたので、続けて少しご紹介します。2010年の学会には、学生も数名連れて行きました。当時は(もちろん現在でも)、学生の国際性を高めるために多くのプロジェクトや予算が組まれ、国際学会でのポスター発表が推奨されていました。学会側も学生の参加を歓迎しており、参加費を大幅に割り引いてくれました。私が学生の頃は、学生が海外で発表するなど「夢のまた夢」でしたから、うらやましくもあり、良い時代になったと喜んでいます(当時は、教授が海外学会に行く時ですら、研究室総出で空港まで見送りに行ったものです(遠い目))。


学生たちにとって、海外での国際学会発表は、大感激とともに大緊張だったようです。いろいろなハプニングもあったと聞いていますので、彼らのエピソードをそのうちお話しします(学生の皆さん、ごめんなさい!)。一つだけ紹介します。そのハワイの学会に参加した男子学生4人組は、全く海も見えない格安のホテルで4人部屋を予約したそうです・・・しかし、着いてみるとベッドがエクストラを入れても3つしかなく、仕方なく一人は床に寝ていたようです(下写真)。ホテルと交渉することも出来なかったというのです(日本人らしいですねw)。ちなみに私は、部屋がうるさいという理由で交渉し、無料で景色の良い部屋に替えてもらいました(下写真)。これもまた、良い勉強ですね。次回からは、彼らも交渉もできるようになると思います。

ホテルと交渉することもできず床に寝る学生
一方、私は・・・替えてもらった部屋から、ダイヤモンドヘッドも見えました

彼らは毎日ジャンケンで床に寝る人を決めていたそうですが、可哀想なことに毎回同じ人が負けていたとのこと。しかし、明るい性格の彼は全く気にも留めず、ハワイを満喫していました(下写真)。彼らが発表していたポスター会場に行ってみると、ポスターの前で堂々と発表し、海外の先生や学生たちと積極的にコミュニケーションを取っていました(下写真)。やはり、とても貴重な経験になったのだと思います。ハワイらしいなと思ったのは、夕方のポスターセッションでビールが振る舞われ(下写真)、リラックスした雰囲気で活発な議論が行われていたことです。

ハワイを満喫する学生(上写真で床に寝ていた学生)
ポスター発表の様子
ビールを片手にポスター発表


後半はアロハシャツから話から逸れてしまいましたが、懐かしい思い出話にお付きあいいただきありがとうございました。せっかくなので、最後にハワイでの美しいサンセットの写真をお楽しみ下さい。それでは、また。

ハワイの美しいサンセット


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